静岡ラーメン放浪記

味勝＠籠上

　旧静岡市内、未踏のお店を探すシリーズです。
このところ看板倒れの「静岡ラーメン放浪記」ですが、たまにはラーメン店の情報をお送りいたします。

　県道井川湖御幸線を静岡市街地方面から下ってゆきますと、通り沿いのお店が見えてきました。
看板には「ラーメン・お好み焼」と書いてあります。
これがお店の二枚看板なんでしょうか、面白い取り合わせですね。

　お店の外にはメニューが書かれていますが、草を刈らないとよく見えませんよ。
「味自慢ラーメン５５０円」
トップに書かれているのは自信があるせいなのか、さっそく中に入ってみます。

「いらっしゃいませ」
午後１時に近い時間ですが、お店には先客がお二人いました。
これは食堂と言うよりも、居酒屋の造りですね。
入り口左手が調理場で、前には鉄板が引いてあります。
ここでもう一つの味自慢お好み焼きを作るんでしょうね。
その前に４名ほどのカウンターと、テーブル席が３組ほどの小さなお店です。

　先客はカウンターにビールを飲んでいる男性が一人と、テーブル席には若い男性が一人です。
この若い方はどうやらテイクアウトの出来上がりを待っているようで、その後お持ち帰りになっていました。
このお店、夜は居酒屋としての営業が半分のようで、昼間の時間はラーメンや定食を手がけているようです。

　メニューを見ましたが、なかなか品数が多いんですね 。
「ベッタラ焼」というのが気になります。
「ラーメン下さい」
「醤油で良いですか」
「はい」
暇つぶしに年季の入ったテレビを見ながら、出来上がりを待ちます。
５０ぐらいのご夫婦が経営されているようですが、なかなか愛想は好いです。

「お待ちどうさまです」
出てきましたラーメンです。
実は正直なところ、あまり期待をしてはいませんでした。
だって、専門店でもないし、名前もあまり聞きません。

　ところがスープを一口飲んでまずビックリ。
「熱い」
マクドナルドのコーヒーなら、絶対に無理だというこの熱さ。
これだけで三割り増しの高評価です。
そして肝心の味ですが、これがまた良いんですね。
しっかりと煮込まれた豚骨風のダシがきちんと出ています。

　一般の中華やさんとはひと味も二味も違いますね。
なるほどこいつは自慢するはずだ。
麺は私好みの細麺ストレートで、これまた嬉しくなります。
具には、チャーシュー１枚（これは平凡）、薄い味付けのメンマ、キクラゲ、モヤシ、海苔です。
これらの具も程良い感じで麺が進みます。

　それにしてもスープは秀逸で、「和歌山ラーメン」の豚骨醤油を彷彿とさせる味わいですね。
喉ごしの好い細麺に、スープがよく馴染みます。
この一杯にすっかり満足しました。
すんなりと完食してお勘定を済ませます。

「ごちそうさまです」
今回は嬉しい意味で期待を裏切られました。