静岡ラーメン放浪記

　新川にある老舗の中華飯店「大王」（ターワン）

久しぶりにお昼の店に行きました。
薄暗い店内は、先客一人のみがカウンターに。
少し間を置いて、カウンターに座る。
割と広い店内はテーブル席もいくつかある。

メニューから「広東麺」７８０円を注文する。普通のラーメンは５５０円。
店は老夫婦とおばちゃんが一人。いかにも町の中華屋さんという感じだ。
しばらくすると、奥からオバチャンがお冷やを持ってきてくれた。

　今店主が作っているのは、先客のマーボラーメンのようだ。
けっこう丁寧に作っている。
その様子を横目で見ながら、奥さんらしい人が麺とスープを手配する。
最後に具を乗せて完成。

　さあ続いて、広東麺の用意に掛かった。
材料を一つずつ中華包丁で切り出していく、小気味良い音が響く。
鍋を熱し材料を炒める。
色んな行程を経て完成されるのを見ていると、けっこう手間が掛かるんだなあと感じる。

まあ、自分の品だから嬉しいけど、他人の食べるものだったら、イライラするかな。
ほとんど完成する辺りで、奥さんが合図を送る。まだ麺を入れてないのか。
丼にタレと化学調味料、これは定番か。
スープを注ぎ湯切りした麺を入れる。

茹で時間はかなり短い。それでタイミングを計っていたのだ。
細麺を丼に入れると、店主は余分なスープを掻き出し、その上にたっぷりの具を乗せる。

　カウンター越しに丼が出された。
あんかけにされた具は、白菜椎茸玉ねぎ人参筍などなど野菜で一杯だ。
もちろん豚肉も入っている。熱い。
あんかけのせいで、食べ進んでも冷めることはないのだ。
やや甘めのスープで、昔ながらの味だ。細麺がするすると入っていく。

　先ほどの先客が食べ終わって、こそこそしているなとおもっていたら
「あ、財布取ってくるよ」
出ていってしまった。
「後で良いですよ」
という店主。かなりの常連客なんだろう。
２，３分ほどして戻ってきた。なんかほのぼのとした雰囲気だなあ。

別の客は「ラーメンとライス」を旨そうに食べている。
そこへ入ってきた老人夫婦。座る席で一通りもめたのち、ご注文はの声に
「タンタンメン」
あれっ、そんなのメニューにあったかな。
「タンタンメンはございません」
普通メニュー見てからたのむよね。ごたごた迷った後ようやく決断して
「みそラーメン」
これはあったようだ。

色んな客がいる懐かしい中華やさんでした。