静岡ラーメン放浪記

六厘舎＠通販

　このお店、ラーメン通の間で話題沸騰の超人気店なんです。
２００５年４月に東京は大崎に開店。
以来行列の絶えたことはないといいますから大したものです。

　本来ならば出かけていって、実物を食べるのが筋ですが、いやいやそのハードルは高いのです。
まずはその長い行列に並ばなくてはならない。
それはそれでも平均１時間ぐらいと言うからまだ何とかなりそうです。

　しかしその後が変わっています。
この店は何と「完全入れ替え制」なのですね。
お店にある席は１２席。
これを一度に全員入れ替えるという、破天荒な営業形態なんです。

　それは、早食い大食いの人はいいですよ。
しかしこちらはあまり早く食べる方ではないし、胃袋も小さくなっています。
極めつけが、極太麺でそれも大層な盛りだというから大変です。

　全員が食べ終わらないと席を入れ替えることはできないので、後ろで並んでいるお客はジリジリと待つことになります。
店員も早く片付けて準備をしたいから、お店も殺気立っていることでしょう。

　不幸にして、麺をもてあまして最後の一人になってしまったとしたら。
それを考えてみるだけで恐ろしくなる。
付け加えて、私はあんまり「つけ麺」を食べないこともあり、しばらくご無沙汰していたのです。

　しかし、ここの麺が何と「通販」で販売されているというのを耳にしました。
しかももの凄い人気で、楽天の商品の中でもナンバーワンなんだそうです。
そこで一念発起して、まずは販売日を調べました。

　その日はちょうど月曜日の午前１０時。
パソコンの準備をして、時間の来るのを待ちます。

　１０時ちょうどにアクセスしますが、予想どおりアクセスが集中していて繋がらない。
イライラしながら辛抱強く、クリッククリック、またクリック。
その繰り返しを１０分ほどもしたでしょうか、ようやく繋がりました。

　情報によりますとその日は６００セットが３５分で完売になったということです。
お値段は３食で１セットが税別２２５０円、これを２セット購入して、「クール便」の送料が付いて税込み５５８４円になります。
まあ大崎まで電車で食べに行ったと思えば安いものですね。

　その「おみやげつけ麺」が先週末に到着しました。
さっそくお昼に家族でいただくことにします。
セットの内容は、冷凍された「生麺」「パウチ袋入りの付け汁」と「魚粉にノリ」となっていました。

　まず、大きめの鍋にお湯を入れて、パックのままスープを湯煎で温めます。
同時に冷凍の状態のままの麺を茹でることにします。
麺はもの凄い太麺で、茹で上げに１２分も掛かるほどです。
茹で上がった麺をざるにあけて水で締めます。

　スープの袋を切って中身を器に空けますが、スープの中には具のチャーシューにメンマも入っていました。

　そのスープがすさまじいものでした。
ドロドロの茶色い液体で、まさに濃厚そのものですね。
豚骨、ゲンコツ、鶏ガラ、モミジ、コンブシイタケ煮干しなどなどが溶け込んだ旨味の凝縮されたスープです。
開ける時に少し手に掛かったものが、ねっとりと水では洗い流せないほどの粘着力なのでした。

　さて、冷水で締めた麺を器に盛りますが、これは結構なボリュームです。
通常の１．５倍から２倍はありそうな感じです。
つけ麺ですからラーメンよりは食べやすいのですが、それにしても多いもんです。
そしてこの「浅草開化楼」特製の麺は、超太麺で、もちもちの歯応えがたまりません。

　といっても噛むそばから飲み込んでいかないと、あごが疲れます。
この麺がまた美味いなあ。
スープがこれだけ濃厚ですから、麺は太麺でないと負けてしまいますね。

　途中で「魚粉」を追加してアクセントを付けます。
「ノリ」がけっこう合います。
これを挟むと口の中がさっぱりして、また美味しく食べられますね。
家のテーブルにおいてある海苔を取り出して、何枚かいただきました。

　さて、これほどの大盛りですが、自分でも意外なほどにあっさりと完食しました。
はじめは全部食べられるかと不安でしたが、いやはや魔法に掛けられたように食べきってしまいました。
残ったスープにライスを入れて、とも思っていたのですが、そのまま全部飲んでしまいました。

　つけ麺でスープまで完飲したのはたぶん初めてだと思います。
これはクセになる味ですね。
またリピート注文したい逸品でした。