静岡ラーメン放浪記

「地球温暖化」論に騙されるな！

　丸山茂徳　著

　この地球温暖化のテーマにはけっこう興味があって、色々かじっています。
私たちは体感的に「温暖化」を感じていますが、将来はどうなるのか？
丸山先生によると、これから訪れるのは温暖化ではなく寒冷化だということです。
本書はそのメカニズムに関して色々と説明がなされています。

　そのメインになっているのは
「二酸化炭素が温暖化を引き起こしたのではなく、温暖化によって二酸化炭素が増加した」
と言う考え方です。

　氏によると、気候変動の要素は大きいもので５つあります。
１に太陽の活動度
２に地球磁場と宇宙線の影響
３に火山の噴火
４に地球の軌道
そして５に温暖化ガスなんだそうです。

　現在の世論では、この温室効果ガスによる影響で気温が上がり続け、このままでは大変なことになると言うのが大勢を占めます。
しかし丸山先生によるとその温室効果は問題にならないといいます。

　確かに人間が排出する二酸化炭素は毎年およそ１ＰＰＭぐらい増加し続けています。
しかし、地球規模で考えるとこれは大した量ではないとして、その温室効果も微少なんですね。
逆に残りの条件によって、今後地球は寒冷化してゆくと予想しています。

　何分にも実験して確かめるたぐいのレベルではないので、その信憑性は不明です。
十分に納得できる部分もありますが、果たしてそうなのか疑問を感じる場所もあります。
特に気になるのは、全般的に帰納法的な推論が多く、しかもそのデーターが少なすぎるという点です。

　このあたりは科学者の視点からすると、危うさを感じます。
でも、大勢に流されないで、独自の観点から異論をぶっつける意気は素晴らしいと思いました。
大学院で後輩を教えているそうですが、こういう先生に指導していただける学生は幸せだなあ。