2009.08.18 Tuesday
緑青について
緑青について
「ろくしょう」と読みます。
金属の「銅」にできる「錆」の一つです。
銅を長く置いておくと空気中の二酸化炭素および酸素、水によってこんな錆を生じます。
反応式はこうです。
2Cu + O2 + CO2 + H2O → CuCO3・Cu(OH)2
塩基性炭酸銅 CuCO3・Cu(OH)2
これが緑青色のさびの正式名称です。
さて、この「緑青」は昔から有名でして、神社の屋根などによく見られます。
私のよく行く「静岡浅間神社」でも本殿をはじめとする建物の屋根が、「銅葺き」なので、そこに綺麗な緑色の緑青が生じています。
この「緑青」は鉄さびとは違って、安定したさびなので、表面はさびますがそれが内部に進むことがありません。
したがって、銅葺きの屋根は長持ちするわけでして、高級な建物とか神社などには昔からよく使われています。
また、「十円硬貨」にもこの「緑青」が生じることがあります。
十円硬貨は青銅という銅と錫および亜鉛の合金です。
銅よりも固いんですが、長く置いておくと表面にこの「緑青」を生じます。
古い十円硬貨に緑っぽいものが付いているのをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
さて、ここからが本題です。
実はこの「緑青」、私は「毒物」だと思っていました。
高校時代にそう教わった記憶があり、古い参考書などにもそのように書かれています。
もちろん学生にも「毒性があるから注意するんだよ」と教えておりました。
しかし気になって調べてみると、驚いたことに今では「無毒」というのが一般的なんですね。
動物実験の結果によりますと、「毒性」は無いと言うことなんです。
今から25年ほど前に当時の厚生省から、毒性は無いという見解が発表されたそうです。
人間古い記憶だけでは生きて行けないということを痛感いたしました。
これからも気を付けなくてはいけませんね。
それにしてもなぜ毒性がずうっと言われ続けていたのか。
不思議ですね。

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Comments
私も子供のころから緑青は毒だといわれてきました。
なのに十円玉にはついてるし アイスコーヒーを飲む
銅のカップにもつくし・・・
何で死なないんだろう?と不思議でした
それと同じくして ジャガイモの芽も毒だ毒だと・・
毒かもしれないけど どの程度の毒か?
肝心なことを知らずして 毒という事のみしか注目しない
こんな事って往々にしてありますよね。
Comments
私も学生時代、「緑青は猛毒」だと教えられました。
「茶碗に水を張り、そこに緑青のついた10円玉を1つ落とし、10分くらい放置した後に水と10円玉を除き、茶碗を拭かずにご飯をよそえば、5年くらいでその茶碗を使った人は…(後略)」などと面白おかしく授業で話していた教師もいました。
今朝まで、私もそうなのだと思っていました。
大学で色々なことを話しても(私の場合は、社会学的な話が主ですが)、自分の育ってきた環境・経験・価値観に沿わない情報を受け入れたがらない学生が増えてきて、「有り得ない!」とか「そんなの、聞いたことないし」などと新たな知識を拒否する者も結構います。
パラダイムって何なのでしょう? 最近、そんなことを考えることが多くなりました。
Comments
緑青って毒性低いんですね。
今の今まで毒だと思っていました。
(すっかり忘れていたけど(爆))
ダイオキシンの話と似ております。
パラダイムって、
やっぱりキチンとシフトしなくちゃいけませんね。
Comments
>ハーツさん
まあ、「大丈夫」といわれていたのに、猛毒だったりすると危ないですから、まだ良いのかもしれませんが。(笑)
常識の非常識というやつもたまにはあります。
自分で考えて自分で責任を持つというのも、大切なことですね。
なお、ジャガイモの芽の毒性は確かですので、実験なさらないようにね。
Comments
>Yoshibei さん
今回の件は、大変に反省しました。
「講釈師、見てきたような嘘を言い」
知ったかぶりというのはいけません。
同じ知識でも、酒場の話題で聞いた話と、教壇から聞いた話では受け止め方が違いますから、注意しなくてはいけませんね。
まだまだ辞書の引き方が遅いと、恩師が怒っているような気がします。
Comments
>sueさん
「毒性」を自ら試すような方はいらっしゃらないでしょうから、そのままだったんじゃないでしょうか。
確認実験をなされた方を、尊敬いたします。
「ダイオキシン」 懐かしい名前です。
当時日本人はジオキシンと呼んでいて、ベトナムから来た留学生が「ダイオキセン」?と言うのを聞き、世界は広いなと思いました。
毒性については、誇張する方が面白いんでしょうね。
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