2010.07.24 Saturday
三平@雑色
三平@雑色
さて本日の居酒屋探訪1軒目はかなりの長旅になります。
現在いる北千住は東京都の東も端に近いあたりですが、目的地は反対側にある西の外れです。
そこでしばらくの電車旅ですが、まずは上野に戻り、京浜東北線で蒲田に行きます。
長い距離といっても電車ですから暑さは大丈夫です。
しかし問題はその後で、まずはJR蒲田駅から、京浜急行の蒲田駅まで炎天下を歩きます。
これが本日は猛暑日で暑いさなかですから大変なものです。
たかが500メートルぐらいとバカにしていると、とんでもない事にかなり大回りをしてしまったようです。
そしてそこから京急の電車に乗ってすぐ次の駅「雑色」(ぞうしき)まで進みます。
雑色の駅を出て、地図を片手にお店を探しますが、ここでも15分ほど歩き回りました。
それにしても今日は暑いです。
「猛暑日」というのはハッタリではないですね。
間違いなく東京は静岡よりも暑いです。
荷物になるかと思いましたが、ペットボトルを持参して良かったとつくづく感じました。
汗を拭き拭き、それでもようやくお店にたどり着きました。
これがうわさの名店もつ焼き「三平」さんです。
開店は午後2時ちょうどでして、現在午後2時20分ですが、お店はもう満員で大盛況ですね。
「すいません一人ですが」
何とかカウンターのまん中に入れていただきました。
すぐに暖かいおしぼりを出してくれました。
「ご注文は」
「生ビール大(800円)と、アブラタレを2本お願いします」
突き出しはキュウリです。
この何の変哲もないキュウリが意外に美味しくて驚きます。
お店は正面が焼き台で、その裏が調理場になっています。
それを囲んでカウンターがあり、左手にはオープンテラスのテーブル席、右手には小上がりの席がそれぞれあります。
平日の昼というのにお客さんで一杯ですが、客層は普通の居酒屋さんと全然違います。
左手のテーブル席にいるのは、小さな子どもさんを連れた女性の団体客です。
きっと近所のお知り合いなんでしょうが、子どもさんたちと一緒に昼間から焼き鳥やビールを楽しんでいます。
こういう明るい雰囲気は楽しいですね。
それと比較して、カウンター席にいるのは全て一人客の男性のみです。
年齢はさまざまで、若い方もいれば年輩の方もいらっしゃいます。
皆さんそれぞれ夢中でビールや焼き鳥を楽しんでいますね。
「おまちどうさまです」
いやあ久しぶりに見ました、1リットルの生ビールジョッキです。
昔はビヤガーデンで飲むと言ったらこれでしたが、最近の居酒屋さんではめったに見かけなくなりました。
もちろん片手では持てませんから、両手で挟み込むようにしていただきます。
夏の暑い盛りをかなり歩いてここまで来ましたから、この一杯は実に旨いです。
一気に三分の一ほども飲み干してしまいましたが、大ジョッキですからまだまだ十分にあります。
こんなに美味しい生ビールは久しぶりに味わいました。
隣のお客さんは冷やの日本酒をチビチビといただいていましたが、やはり夏らしく生ビールを飲んでいるお客さんが多いようです。
焼き台の親父さんが「アブラたれ」を持ってきてくれました。
次から次へと注文が入るので、焼き台は休まる暇がありません。
焼き鳥関係は全て1本90円というお安い値段ですから、皆さんバンバンと注文をコールしています。
それにしてもあちこちから声が掛かる注文を一人でどんどんこなしてゆくこの親父さん、プロとはいえ凄い集中力と職人技です。
このアブラタレは豚の頭のところらしいですが、よく分かりません。
じんわりとジューシーな脂の風味が香ばしくてあっという間に食べ終わってしまいました。
さすがにお店の看板商品です。
続いては、「レバ生(1本90円)」を2本いただきます。
この「生」というのは、串に刺さったままのものをそのまま焼かずにネギをかけて出してくれます。
薬味は、生姜かニンニクかと聞いてくれますので、私はニンニクでお願いしました。
上から醤油を掛けていただきますが、新鮮なレバーが口の中で溶けてゆきます。
こういう食べ方も良いものですね。
家族連れが一組来店しました。
子供も合わせて男女5人連れで、小上がりが一杯になりました。
その乗ってきた車はといいますと、そのまま路上駐車ですね。
小さなお子さんがもつ焼きの注文を楽しげに告げているところを見ると、かなりの常連さんなんでしょうか。
もちろんハンドルキーパーさんはノンアルコールでしょうが、東京でもこんなのどかな場所があるんですね。
何と15分もせずにジョッキは空っぽになりましたから、2杯目を注文しましょう。
それはこのお店の名物、「レガッタ(480円)」です。
「レガッタ下さい」
「オールド?ニッカ?」
「オールドで」
このレガッタというのは、「ウイスキーのウーロン茶割り」です。
ポッキーが1本刺してあるところも面白いですね。
グイッと「レガッタ」をいただきますが、なかなか飲みやすくていいお酒です。
このドリンクも人気のようで、かなりのお客さんが注文していました。
ところでもう一皿つまみを頼みましょうか。
本当は焼き物をいただくつもりでしたが、何しろ焼き台は目の回るような忙しさです。
左隣の若いお兄さんは、常連らしく次々とテンポ良く注文をしています。
よく食べるし、お持ち帰りまで予約しています。
上手く店員さんの間を見計らって注文出来ればもう名人ですが、こればかりはなかなか難しいですね。
私のような新参者では、とても焼き物は無理ですから、「ガツ生」をお願いしました。
生ものは、後ろの調理場で作ってくれるので、何しろ早いし確実に注文が通ります。
店員さんも私が初心者だと見切って、丁寧に味付けをしてくれます。
まずはお酢をたっぷりと回し掛け、次は醤油を掛けます。
サービスで青のりまで掛けてくださいました。
お好みでと言われた芥子も端に付けてあります。
これをかき混ぜていただきますが、これがまた美味いのなんの。
お酢の利いた「ガツ生」は真夏にふさわしいつまみですね。
お客さんも入れ替わって入りますが、女性や子供連れはテラス席がいいようで、そこも最後まで賑わっていました。
逆に男性は一人客が多く、ほとんど無口でカウンター席で飲んでいました。
上手く住み分けされているというのが面白いですがこれもこのお店の伝統なんでしょうね。
食べ終えた串は「串入れ」にまとめておき、最後にこれでお会計をします。
人心地が付いたところで、名残惜しいですが次を目指すことにしました。
「お会計をお願いします」
串を数えて1720円でした。
わずか40分ほどの滞在でしたが、十分に満足しました。
こういうお店はいつまでも頑張っていただきたいですね。
「ごちそうさまでした」
さあ、これからまた東へと戻ります。
それにしても暑いですねえ。

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Comments
「レガッタ」おもしろいですね。
ニッカの方が安いんでしょうか?
しかし静岡にもこういうお店があればなあと思います。
Comments
「レガッタ」のポッキーはボートのオールを表しているんでしょうか。
多摩川に近い地区独特のネーミングのようで洒落ていますね。
Comments
>おじまるさん
「レガッタ」というのはいわれがあるそうです。
親父さんの三男坊は、学生時代に慶応のボート部に入っていて、ある日、お土産として、エイト(8人乗りボート)の絵が描かれたオリジナルグラスを買ってきたそうです。最初にウイスキーのウーロン割りを作ったときに、たまたまそのグラスに入れて飲んでいたところ、お客さんが「なに飲んでるの?」と興味を示し、みんなで飲んだんだそうです。
そのお客さんが、ウイスキーのウーロン割りをすっかり気に入ってくれて、次に来たときに、「この前のほら、あれをもう一度作ってよ」ということになりました。これは名前を付けなきゃということで、最初に作ったグラスにちなんで、レガッタという名前にしたのだそうです。
「居酒屋礼賛」ブログより引用
レガッタには、ニッカとオールドとがありますが、お値段は同じで480円です。
ニッカの方が売れ行きが良かったように記憶しています。
こういうアットホームな居酒屋さんは良いですねえ。
Comments
>テツ さん
偶然でしょうがちょうどコメントの時間が重なりましたので、変な感じですが前文を参考にしてください。
「レガッタ」というのはこのお店独特の符丁のようです。
たぶん他のお店にはないんだろうかと思います。
そういえばボートのオールに似ていますね!
お店の方に尋ねてみたいものですね。
Comments
レガッタ初めて知りました。
実はウイスキーが苦手なので多分飲むことは無いのですが・・・
それにしてもこの暑い日が続く中に生ビールの画像はたまりません!
飲みたい!!
それと昨日東静岡のガンダム見に行ってきましたがラーメンパークでラーメンは食べませんでした。
今回はガンダム目当てでしたので・・・
今度はゆっくりラーメンを食べに行きたいと思います。
Comments
>ごっちゃん さん
久しぶりに見た1リットルのジョッキは大迫力でした。
生ビールはいくらでも一気に飲めるのが魅力ですね。
冷え冷えのビールが喉を通り抜けてゆく時の爽快感は、なにものにも替えられません。
「ラーメンパーク」は私も気になっていますが、この暑さですから出かけるのも億劫になります。
幸いに開催期間も長いようですから、機会を見て出かけるつもりです。
ラーメンの感想などもお寄せいただければ幸いです。
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