静岡ラーメン放浪記

××＠レバ刺し発見

　上野を出て、ＪＲで次のお店に向かいます。
なお差し支えがあるといけませんので、今回に限りお店の名前は控えさせていただきます。

　某駅に着き、お店に向かいます。
駅前の広場では右翼の代表者らしき方が大音量で演説の真っ最中でした。
ところがそれにヤジを飛ばしている、酔っぱらったおじいさんがいます。
すると右翼の方がそれに激怒して、手下に指図をしました。
若い隊員がそのおじいさんを取り囲んで、排除しようとしています。

　うーんさすがは東京です。
ことの顛末をじっくりと観察したいところではありますが、君子危うきに近寄らず。
駆け足で通り過ぎ、お店の方向に向かいました。
あっさりと目的のお店を見つけました。


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　お店の入り口には、「れば刺し」としっかり書いてありますが、はたして食べられるんでしょうか。
おずおずとお店の中に入ります。
テーブル席に座って、まずはメニューを見ます。
すると残念なことに、メニューの「レバ刺し」の場所が消されているではありませんか。
やはりこのお店もダメか。


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　とりあえず「ホッピーセット」です。
ナカソト別で、たっぷり入ってきました。
このお店はお通しがないので安心です。
銘々が好みのつまみを注文します。


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　これはわざとぼかしたわけではありません。
「ガツ刺し」ですね。
刺しといっても生ではありませんから、別に規制も掛かりません。
今回はレバ刺し探検隊もかねていますので、レバ差しがない場合は軽く飲んで出ようと打ち合わせしてありました。


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　「もつ煮込み」です。
豚のシロが主体で、まあ無難な味です。
テレビの競馬中継を横目に見ながら、次に向かうお店の算段をしています。
お客さんは中年や年輩の一人客が多く、皆さん競馬中継に夢中な様子でした。


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　「鮪すきみ」です。
たまに骨が当たりますがまあこれもご愛敬です。
多少身が大きいようで。食べにくい面があります。
このお皿は醤油の入れ場所が小さいので、大きな切り身になるとはみ出してしまうんですね。
いや、初めからぶっかけてしまうべきでしたか。

　（さて、このへんで帰ろうかな）
そんな気分だった時です。
私たちの隣席につまみが届きました。
「レバ刺しです」

　（ええっ）
迷わずすぐに注文です。
「すみません、ナカお代わりとレバ刺しお願いします」
「はい」

　あっさり注文が通ってほっと一息です。
それにしてもメニューが消してあるのはなぜなんでしょうか。
常連さんだけに出すということもなさそうですし、まさか摘発逃れなのか。
レバ刺しと明らかに言っていますから、隠しているというわけでもなさそうです。
とはいえレバ刺し探検隊、初めから大殊勲でした。


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　まずは、ナカです。
これでしっかりと濃いめに作ります。
そしてついに出てきました。


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　「レバ刺し」です。
いやあこれを目にするのは一月ぶりです。
懐かしいですね。
私は醤油を少し垂らしてニンニクでいただきました。
口に入れると、生レバー特有の甘さが広がってきます。
これこれ、やっぱりレバ刺しが一番だなあ。

　はるばるここまで来たかいがありました。
やはり東京は広いですねえ。
もちろん奪い合いにはならず、仲良く分け合って美味しくいただきました。
お値段も安いですし、これは以前と全く変わっていません。

　お会計の時に面白いことがありました。
「にせんきゅうえんです」
そういったので、なぜそんな半端な値段なのか不思議でしたが、割り勘の勘定をしていました。
そしてお札を差し出すと

　「あ、２千９百円です」
どうも言い間違えたようでした。
まあ大したことではありませんが、あれこれ計算したのが無駄になりました。
一人千円以下ですからお安いものです。

　最初から「レバ刺しゲット」という大成果を上げ、意気揚々と次のお店に向かいます。