静岡ラーメン放浪記

馬力＠錦糸町

　さて、本日の居酒屋さん１軒目は麻布十番から、目黒、渋谷と経由して遙か離れた錦糸町までやって来ました。
この錦糸町という駅もなかなか大きな規模の駅でして、駅前の広場にはいろんな方がいらっしゃいます。

　そこを通り過ぎて、丸井を越えてさらに進みますと、すぐにお目当てのお店が見えてきました。

　居酒屋さんは明かりがついているので見つけやすいですね。
「炭火焼とり　馬力」と書かれた看板が人目を引きつけます。

　お店の前の看板です。
ヤキトリが１本９０円（税別、以下同じ）から、ビールの大瓶はなんと４９０円です。
さっそく入ってみることにしましょう。

　あれ、何か勝手が違います。
広いお店には意外にもお客さんがゼロです。
そこでは経営者と見られる若いご夫婦が、１歳ぐらいの子どもをしきりにあやしていました。
ただいま１時１０分過ぎほどですが、このお店の開店は１１時半とあります。
ちょうどお昼時のお客さんが帰って、一段落した時分だったのかもしれませんね。

　「あの、入ってもいいですか？」
「はい、いらっしゃいませ」
お店は縦長の造りで、右手が調理場で、向かってカウンターが並びます。
左手には４人掛けのテーブル席がずらりと並んでします。
それが奥まで続いてかなりのキャパシティですね。
競馬の開催時などには大賑わいするんでしょうが、今日は嵐の前の静けさかな。

　何しろお客さんは私一人だけですから、これ幸いと正面に大きな液晶テレビが見える一等地のテーブル席に座ってしまいます。
このテレビ、中央部と奥に２台あるんですが、同じ番組を流しているのに片方だけ３秒ぐらい遅れています。
アレは衛星放送なのか、不思議な映像が酒のつまみに面白いですね。

　さて、なんにしようかとメニューを見ます。
スタートですから瓶ビールもいいかな、まあ無難に「ホッピー」ではじめましょうか。
「すいません、ホッピーセット（３９０円）下さい」
「それから生ホルモン刺し（５９０円）もお願いします」

　まず出てきたホッピーです。
どうですこのショーチューの盛り具合。
しかもショーチューは「キンミヤ」を使っているんで、ホッピーとの相性もぴったりです。
グラスにはホッピーが２割ぐらいしか入り切りません。
仕方なく一口飲み干してからまたホッピーを追加します。
さらに同じことを繰り返して、なんとかホッピーを半分入れました。
これでちょうどいいぐらいの濃さかな。

　さてさて、出てきました期待の「生ホル刺し」です。
ホルモンの種類は５種類で、上段左から、タン、コブクロ、ハツ、下段左からレバー、茹でたガツです。
下にある薬味は、同じく、おろしニンニク、ショウガ、ゴマ油です。
ゴマ油は塩が入っていないので、自分で卓上の塩を振り入れることになります。
私はニンニクに醤油を入れていただくことにします。

　タンとレバーのアップ。

　コブクロとガツのアップ。

　ハツと刻み葱です。

このホルモン刺しが美味しいですねえ。
少量ずつあれこれいただけるんで、一人で食べるには最適です。
欲を言えばもう少し盛り付けに力を入れてくれれば、女性客にも喜ばれるんでしょうが、そういうおしゃれなお店ではありませんから、これは仕方がないですね。
何しろ年中無休で、昼間からやっているんですから頼もしい。
これでいざというときのキープ店がまた増えました。

　「ナカ（１９０円）よろしいですか」
店員の若い女性がこう聞いてくれました。
いつの間にかグラスが空になっていたようです。
ホッピーを半分残して置いたのは、ナカを追加してもう１杯飲もうという算段だったんですがすっかりお見通しだったようです。
「すいませんお願いします」
何せお客さんは一人ですから、サービスもしっかりしています。

　お客さんはもう一人入ってきて、この方はお酒をいただいてシメにご飯ものを食べています。
食事もできますし、色々と使い勝手のよいお店ですね。
それにしてもこの「ホル刺し」ホッピー２杯に十分耐える結構なボリュームでした。

　さて、ついでですから焼き物もいただきましょうか。
「コツネ（１５０円）、シロ（１００円）、カシラ（１２０円）、をタレでお願いします」
「何本ですか」
「１本づつでお願いします」
この「コツネ」というのが名物と書いてあって、気になりました。

　しばらくして出てきたものがこれです。
なるほど「コツネ」はタタキだったんですね。
さっそく七味を振りかけていただきます。
あれ、これは旨い。
半生のねっとりとした焼き具合がぴったりです。
叩いたナンコツが入っていて、この感覚も食欲を刺激します。
これはいいものを見つけました。
「秋田屋」さんのタタキを彷彿とさせる具合の、いい出来でした。

　最後のドリンクには、これも名物と書いてある「馬力ハイ（２５０円？）」を選びました。
店員さんに「これはどんなものなんですか？」とお聞きすると
「当店の馬力というお酒を・・・」
と教えていただきましたが、思い出せないのは何故なんだろうか。
まあ美味しかったからいいか。
チューハイに独特の味付けがされています。
敢えて言えば「ホイス」に似た感じでしょうか。

　すっかり満足してお店を後にします。
「お勘定をお願いします」
「１６１０円です」
（あれ、少し安い気がします）
後で計算すると金額が合いませんが、何か勘違いがあったもようです。
まあ安くなった分には文句がありませんし、たぶん私が値段を見間違えたんでしょうね。
１時間ほどの滞在でしたが、早くも３杯とは飛ばしすぎたかな。

　お店を出て、駅に向かいますが、途中で面白そうなラーメン店を発見しました。
「ハッスルラーメン」ですか。
もちろん食べられるはずもなく、看板だけ撮って帰ってきました。

　錦糸町の駅前は怪しげな看板を持ったサンドイッチマンが何人もいました。

　「カードで現金」
これって思いっきりブラックじゃないんですかね。
くわばらくわばら、誘惑を断ち切って電車に飛び込みました。
さて、次にお店に向かいましょうか。