2009.02.07 Saturday
惜福(せきふく)
惜福
このあいだ見たテレビの番組で、ある国の家族生活をレポートしていました。
非常に貧しい国ですが、取材したその一家は大変に明るく、家族がそろって暮らせることにみな幸せを感じていました。
子供たちも生き生きとしていて、家庭の中で自分が出来る仕事を一生懸命に手伝っていました。
日本の子供たちと違って、一人部屋はないし、テレビもない。
携帯なんて夢のまた夢で、衣服もみすぼらしい。
でもその目はきらきらと輝いていました。
それを見ていると、幸せについて考えさせられました。
幸せを測る物差しは、人間一人一人がみんな持っています。
それぞれがその物差しで、幸せか不幸かを測ってみるんですが、その目盛りの大きさはひとさまざまです。
同じくらいの給料で、同じ団地に住み、同じような家族構成で、昇進も同じ。
でもそれぞれの「幸福度」は正反対だったりします。
困ったことに、世間や他人の言葉によって、目盛りが大きく変わってしまうようなこともあるようです。
今まで幸せに暮らしていたのに、ほんの些細なことからそれが不幸せな生活だったと見えてしまうことは、さらに不幸な出来事です。
考えてみますと同じような暮らし向きをしていても、それが幸せだと思う人、不幸だと感じる人がいるのは不思議なことです。
単なる「気の持ちよう」では片づけられないものがありますね。
隣の芝生は青く見えるとよく言いますが、本当に青いのかもしれませんし、実際は写真だけなのかも分かりません。
「ささやかな幸せ」のささやかさにも大きな違いがあります。
現状の不幸せを何とかしようと、努力して巨大な富を手に入れた方もいらっしゃいますし、安易な道に走って人生を棒に振る犯罪者もいます。
生物学的にいいますと、生物の生きる目的は2つだけ。
まず 生き残ること(生存競争に勝つこと)。
次に 子孫を残すこと(遺伝子を伝えること)です。
これができた個体は、もう役割を終えたので、死んでしまってもかまわない。
ですから「カマキリのオス」は最高に幸せなんでしょうか。
人間のような、社会生活をする生物では、これに加えて「社会を守る」という要素が加わります。
現状の社会を守り、子孫の社会も守るために、なかなか死ねません。
とはいえこれもまた場合によりけりで、年寄りが出しゃばっているのはいけませんがね。
歌の歌詞じゃないけれど、何でもないようなことが本当の幸せなのかもしれません。
「ため息を一つつくたびに、幸せが一つ逃げてゆく」
そんな言葉もありました。
私の敬愛する、日本将棋連盟会長の米長邦雄さんから、「惜福」という言葉を教わりました。
これは言葉通り、「福を惜しむ」ということです。
自分に訪れた幸福のすべてを享受してしまわずに、後に残しておくことですね。
言い換えれば、幸せは程々に楽しむというような意味でしょうか。
(少し違っているかもしれませんが)
私の好きな言葉です。
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