2007.02.28 Wednesday
勘吉ラーメン
勘吉ラーメン
一杯飲んだ後のシメにラーメン、という時代はとうに過ぎてしまい、飲んだ後は大人しく帰って寝る、というのが定番。
振り返れば大人になったもんだ。
とはいえたまには野生の血が騒ぐ。
通りすがりのラーメン店から、トンコツの臭いが漂って来ると、何物かが袖を引っぱるのだ。
ま、私も鬼じゃないし、仕方ない、たまには寄り道して行くか。
というわけで、今回「夜間のみ営業」の店に飛び込んだ。
両替町の「勘吉ラーメン」は夜間営業のみというラーメン専門店。
場所は以前「一本」があった所である。
まずは入り口の券売機で食券を購入するシステムだ。
ここはオーソドックスに「醤油ラーメン」700円を選択する。
U字形のカウンターのみの店内は、先客が4人のグループで、仲良く一列に並んでいる。
たぶん飲み会の流れだろう、のんびりと会話をしながら、麺をたぐっている最中だ。
ちょうどその正面に向かう席に着き、チケットを渡す。
店は男性が一人で切り盛りしているようだ。
さて、ラーメンが出てきた。
具はチャーシュー一枚に、メンマ、ナルトといったシンプルなもの。
スープはマイルドなトンコツ醤油で、ここは酔客に合わせた設定なのか。
麺も細麺で、スルスルと行ける。
あっさりとした醤油味でシメるのも良いが、これもまた一興だ。
ただ、この一等地で、夜間のみというのは、よほどの集客力がないと苦しいのではないか。
最近、繁華街のラーメン店は、出入りが激しいからなあ。
2007.02.27 Tuesday
金波@葵区両替町
金波@両替町
この店も町中では老舗の部類に入る。
昨夜は久しぶりの訪問となった。
入り口の「手動ドアー」を開けて、店の奥へと向かう。
カウンターと並びにテーブル席、そして奥には座敷がある。
靴を脱いで、4人掛けの座卓に座る3人組。
まずは「中生3つ」
突き出しの小鉢は、山芋とメカブのたたき合え。
お醤油を垂らし、良く掻き混ぜていただきます。
さて、本日のメインは鍋が良いか。
売り出し中の「カモ鍋」1470円を2人前注文して仲良く3人で分けることにする。
「タラ白子ポン酢」が出てきた。
一箸取ってポン酢に付け口に運ぶ。
ねっとりとしたクリーミーな味わいだ。
そう言えば昔テレビを見ていたら、某清純派のアイドルが、白子を食べていて。
「白子って美味しいんですね」
「これはタラの精巣なんです」
「精巣?ってどこ」
「あ、メスだとタラコになるところですよ」
(しばらく考えて)
「あ、そうか、あそこ、だから生臭いんだ」
一瞬場が凍り付きました。
それはともかく、目新しいつまみでは「焼き空豆」
出始めの柔らかい空豆を、サヤごとじっくりと焼いたもの。
熱々の所をむいて中身を出す、粗塩を付けていただくと、さわやかなえぐみと共に春の近さが感じられる。
さあ、鍋が煮えてきた。
まずは鴨肉の出汁が溶け出したスープを一口啜る。
ん、甘みの程良いじんわりとしたスープだ。
鴨肉を噛みしめると、程良い良質の脂が感じられる。
肉も良いが、鴨の出汁を吸い込んだ白菜が美味しい。
争って食べると、あっという間に鍋は空になる。
さすがにこの鍋では「雑炊」というわけには行かないが、スープもほとんど残らないぐらいに味わい尽くした。
酒は、燗酒から、冷酒に移り、又燗酒に戻った。
今年は暖冬のせいか、いつもより鍋を食べていない気がする。
春までにあと、幾鍋食べられるだろうか。
2007.02.26 Monday
一皿のライス 2
(続き)
「ごちそうさまでした」
お勘定を受け取った店主は、明るい大きな声で送ります。
「ありがとうございました」
「またどうぞ」
気のせいか、親子連れの背中に、元気が出てきたようにも見えました。
私も食事を終え、帰る時にふと尋ねました。
「先ほどの親子だけれど、ラーメンでもご馳走してあげれば良かったな」
「いえ、それはいけません」
「どうしてだね、可哀相じゃないか」
「それは単なる同情です、何の役にも立ちません」
「おや、同情するのは、悪い事かね」
気色ばんで私がこう尋ねると、彼は答えて言いました。
「あの小さい方の子供は、障害児のようでした」
「母親、そして本人の苦労も大変なものだと思います」
「でも、人に甘えていては駄目なのです」
「結局自分の道は、自分で切り開くしかないのですから」
私は、自分の心を恥じながら、ふと思った。
あの大きい方の子供が就職して、お給料を貰ったら、きっと親子で食事をするのだろう。
そうしたらその時のライスは、一体どんな味がするのだろうか。
その時に、今食べたライスの味を、思い出すのだろうか。
「でもね、お客さん」
「あのライス、大盛りだったんですよ」
店主は、はにかみながら、小声でこう言った。
師走の風が、少しばかり暖かく感じられた。
2007.02.25 Sunday
一皿のライス
一皿のライス
昭和××年12月、年の瀬も押し迫った頃、私は静岡市××通りの中華料理店で食事をしていました。
夕暮れ時の混み合う店の片隅で、出された一杯のラーメンをすすっていると、そこに小さな声が聞こえてきたのです。
「あの、ライス一皿だけなんですけれど、よろしいでしょうか」
見ると、40歳ぐらいの、粗末ななりをした女性でした。
それだけでも充分人目を引くのですが、その人は脇に二人の子どもを連れているのです。
大きい方は中学生、小さな方は小学5,6年ぐらいでしょうか。
そして、かばうようにしていますが、弟の方は、どうも障害を持っている様子です。
三人でライス一皿。
おかずもなく、醤油でも掛けて食べるというのだろうか。
いぶかっている私でしたが。
「はい、けっこうですよ。どうぞお座り下さい」
若い店主は、嫌がる顔ひとつせずに、答えました。
そして
「すいませんが、ご相席をお願いします」
と、私の方に向かって、こう頼むのです。
「ええ、どうぞどうぞ」
不意を付かれた私は、この笑顔の店主に比べて、自分は、何と寂しい目をしていたのではないかと思い、慌てて食べかけの丼を横に寄せたのです。
親子連れは、私の前に座りました。
そして、注文のライスは直ぐに出てきました。
しかし、出てきたのはそれだけではなかったのです。
「はい、お待ちどうさま」
と差し出されたのは、大きなお皿に盛られたライスが一つ。
小皿にいっぱいのお新香、そして、刻みネギの浮いたスープでした。
「あ、あの、頼んだのはライス、一皿だけなんですが」
「うちのライスには、スープとお新香が付いているんですよ」
「冷めないうちにどうぞ、お召し上がり下さい」
「あ、ありがとうございます」
親子三人は、その一皿のライスと、お新香とスープを、一口ずつ分け合って、本当に美味しそうに食べたのでした。
続く
2007.02.24 Saturday
庭の梅
梅花薫る春
言い尽くされた言葉だが、今年は暖冬だ。
いつの間にかもう3月は目前。
月曜にはほころびはじめた庭の梅が、かなり開いてきた。
もはや5分から7分咲きという所か。
庭先には、ほのかな梅の香りが漂っている。
このまま春になってしまうのかもしれない。
梅といえば鶯が付き物だが、よく見かけるのはメジロだそうな。
しかし、それすらも我が庭には一度として見かけたことがない。
今年こそはそのさえずりを聞かせて欲しいものである。
2007.02.23 Friday
巨大化と微少化
巨大化と微少化
先日のニュースで、出産時300グラム弱の赤ん坊が順調に育っているという話があった。
300グラムというとほんの缶ビール1本程度だ。
とても「赤ん坊」と言えるような状態ではなかったようだが、医学の進歩も大した物だ。
ところで、生物はどのぐらいの大きさが適当なのだろうか。
我々人間は、つい自分の存在が基準であると考えがちであるが、果たして人類は巨大化していった方が良いのか、又はその逆なのか。
実は、生物学的にいうと、巨大化した方が得る物は多い。
外敵の驚異さえなければ、自身のためには巨大化が良い方向である。
何故ならエネルギーの効率がよいからです。
さて、人間のようなほ乳類は、恒温動物である。
生存に適した温度の幅はかなり狭い。
快適に生活するためには、常に体温を一定に保たねばならない。
体温を保つシステムは、発熱と放熱である。
放熱に対しては、通常は体温より気温が低いので、ほぼ問題ない。
問題は発熱である。
これにはエネルギーが必要だ。
寒いからといって、ガンガン暖房を使っていたら、家計は火の車だ。
いくら食物を食べても間に合わないことになる。
そこで重要なのが、熱を逃がさないということ。
これは住居だけでは無く、生物も考えていることです。
その時に問題になる要素はというと、「表面積」ですね。
体から外部に放出される熱量は、この表面積に比例するのです。
オートバイのラジエイターなんかで、フィンがいっぱい付いていますが、これも効率を上げるためのものです。
ここで数学的な問題になります。
相似な図形で、相似比が a:b の場合 表面積比は 二乗比になる。
さらに体重に関係する、体積比は 三乗比になる。
具体的にいうと、身長が二倍になると、四倍の費用で、八倍の生命が維持できる事になる。
つまり効率は二倍ということだ。
ところが、同じく身長を二分の一にすると、四分の一の費用で、八分の一の生命を維持することになる。
この場合の効率は二分の一になってしまう。
よって小さくなるほど、余分なエネルギーが必要になると言うことだ。
実際に恒温動物では、「ハチドリ」あたりが最小で、これより小さくなると生存できないようだ。
ということは
やっぱり人類は、巨大化してゆくことになるのかもしれない。
2007.02.22 Thursday
青春18切符が安い
この時期、お世話になるものと言えば「青春18切符」
JRが一日乗り放題で、5枚11500円という破格の値段だ。
毎年楽しみにしているのだが、さて。
今年も例によって緑の窓口に行き、一枚を購入。
「8000円です」
「ええっ」
何とJR発足20周年記念で、記念価格なんだと。
今の価格でも安いのに、さらに割引とは、凄いぞJR。
一回あたりにすると1600円。
これは、静岡浜松間の往復に使っても、通常料金よりかなりお得だ。
こんなに安いと、いつもより余計に旅行したくなるのですが、さすがに時間は限られるものなあ。
2007.02.21 Wednesday
渾沌の徳
渾沌の徳
「荘子」には様々な名言が示されていて、何度読んでも飽きない。
中でも特に、印象深く、忘れがたいのが、この話である。
それは「荘子 内篇 応帝王篇」の最後に書かれている。
(以下、森三樹三郎訳注 中公文庫版より引用)
南海の帝を脩(しゅく)「ワープロに正しい漢字がないので、これで代用させていただきます」
北海の帝を忽(こつ)といい、中央の帝を渾沌(こんとん)という。
ある時、脩と忽が、渾沌の住む土地で出会ったことがある。
主人役の渾沌は、この二人を大変手厚くもてなした。
感動した、脩と忽とは、渾沌の厚意に報いようとして相談した。
(実は、渾沌には目も口も鼻も無いのです)
「人間の身体には、みな七つの穴があって、これで、見たり、聞いたり、食ったり、息をしたりしている。
ところが、渾沌だけにはこれがない。
ひとつ、穴をあけてあげてはどうだろうか」
そこで二人は、毎日一つずつ、渾沌の身体に穴をあけていったが、七日目になると、渾沌は死んでしまった。
渾沌は、言うまでもなく、自然の象徴である。
人間には自然の無秩序に耐え難い一面があり、これを自分の都合の良いように改造しようとする衝動に駆られるものである。
だが、たとえそれが善意から出たものであるにしても、人為が加えられると同時に、自然はその生命を失い、人生の悲惨も又そこから始まる。
2007.02.20 Tuesday
葵区市役所食堂
フカヒレあんかけラーメン@葵区市役所
葵区市役所の食堂、そこで「フカヒレあんかけラーメン」を出すという。
しかも季節限定商品だと。
気になったのでさっそく出かけてみました。
食堂の開店は11時。
場所はあわただしい1,2階を眼下に見下ろす、市役所庁舎の3階です。
入り口前には商品のサンプルが色々と並んでいる。
ここの営業は、「レストラン○○チェーン」がサービスしているとのことだ。
本日の日替わりランチは、Aランチが「鶏の唐揚げ南蛮ソース掛け」420円。
Bランチが「牛飯定食」550円となっている。
その他に、麺類はうどん蕎麦からラーメンまで扱っており、手広い品揃えなのだ。
Aランチはともかく、思ったほど安いということはないようだ。
すべて「セルフサービス」になっていて、まずはプラスティックのトレイを一枚取る。
好みの物を取って最後にお会計をするシステムなのだ。
うどん、ラーメンなどは専門の場所で注文する事になる。
カウンターの一番端が麺類の場所。
そこに行き「フカヒレラーメン」と告げると、一人が奥へと準備に向かった。
何かしら手間がかかるようで、あとから来た注文に、どんどん追い越される。
「たぬきうどん」なんて、あっという間にできてしまうものなあ。
と、おもむろにラーメンの麺を取り、ささっと茹でたと思いきや、丼に入れてスープを張った。
そこへ奥の調理場から、小鍋に入れた何物かを持ってきて、麺の上に掛けた。
これだ。
「フカヒレあんかけラーメン、お待ちどうさまです」
カウンター越しに手渡された。
「アンニンドーフが付きますので、お待ち下さい」
小鉢のデザートを受け取り、レジに持っていってお会計をする。
値段は840円なり。
これが高いと見るのか、安いと見るのか。
なんと言っても「フカヒレ」の看板は大きいのだ。
食堂内はかなり広く、空いている。
天井が高くて、気分がいい。
さっそく窓際の、4人掛け席に持って行き、いただくことにする。
「フカヒレ」は、もちろんちゃんと入っていました。
それよりも目立つ茶色っぽいのは、シイタケのスライスか。
あんかけと混ざったスープの味付けは、それなりにけっこうなものでした。
多少甘めに、コクのある味で、なかなか良いスープです。
麺は細めのストレートで、これは平凡。
もうすこし熱いほうが良いんですが、熱すぎて火傷すると大変なので、温めにしてるんでしょうね。
「ごちそうさま」
デザートも食べ終え、食器を洗い場に返して終了。
何故か「割り箸」だけは別の場所に入れるんですね。
2007.02.19 Monday
古舘伊知郎アナ
古舘伊知郎アナウンサー
報道ステーションのキャスターぶりも板に付いてきた、古舘伊知郎さん。
最近はコメントも落ち着いてきて、安心して見られるようになってきた。
古館アナと言えば、昔「新日本プロレス」の中継で、名文句を連発していました。
プロレス好きの私としては、いつも感心していたのですね。
思い付くままに挙げてみると
「闘いのワンダーランド」
「魂のゴングは鳴るのか!」
「掟破りの逆サソリ」
「名勝負数え歌」
中でも、アンドレ・ザ・ジャイアントがらみが秀逸でした。
「一人民族大移動」
「一人というには大きすぎる。二人と言ったら理屈に合わない」
これは最高傑作だと思いますね。
怪しげな覆面軍団「ストロングマシン」を操るのは
「地獄のお茶の水博士」こと、マネージャーのワカマツ。
肝心のマシン軍団はと言うと
「闘う金太郎飴軍団」
ま、みんな同じマスクだから仕方ないか。
2007.02.18 Sunday
郵便局に景品の切手シートがない
郵便局に切手シートがない
先週、忘れていた「お年玉付き年賀葉書」の末等「切手シート」を引き替えようと、近所の郵便局に出かけた。
なんせたったの一枚である。
金額は僅か130円。
他に用事があればまだしも、これだけのためにわざわざ出かけるのも面倒なので、延び延びになっていた。
しかしついでの用事ができたので、やっと交換することにした。
久しぶりの郵便局は空いていた。
窓口でおずおずと年賀葉書を差し出すと、ひと言
「ありません」
「ええっ」
「今、在庫が切れていまして、取り寄せているところです」
「じゃ、又来るから、何時なら良いのかね」
「それが分かりません」
何じゃそれは。
郵便局のサービスって、そんなもんなのか。
「入荷しましたらお電話で連絡しましょうか?」
簡単に人の電話番号は聞かないように。
「○○局なら置いてありますので、お急ぎならそちらへ」
急いではおりません、手間が惜しいの。
がっくりと肩を下ろして出口に向かうと
「どうもすみませんでしたー」
の大合唱で送っていただきました。
2007.02.17 Saturday
ミルクワンタン 2
ミルクワンタン2
さて驚いたことに、すぐに出てきたのが、ニラの小口切りを散らした薄い色のスープ。
これは小さな椀に入ってレンゲを添えてあります。
同時に出されたのは小皿に乗せた口取り。
これは、コンニャクを平たく切り醤油味で煮込んだものだ。
それにもう一皿は、キュウリの浅漬け。
お酒はというと、アルミの急須に入れて出てきました。
これを自分でガラスのコップに注いで飲むという寸法だ。
この辺は割と合理的で、熱燗でも火傷の心配はない。
さて、ちょっとばかり胃の調子が心配なので、ポケットからかねて用意の胃腸薬を取り出す。
これを素早く飲み干そうとした時、若い3代目と目が合った。
すかさず、コップに入れた水を差し出されたのには、恐縮した。
この気配りと粋、さすがに老舗ではある。
二杯目の酒を頼むと、今度はハタハタを焙った物が一匹。
量もタイミングも絶妙である。
すっかり気分が良くなってしまい、〆にお目当ての「ミルクワンタン」を頼む。
この「ミルクワンタン」だが、スープはまさしく牛乳そのものだ。
ちらっと見た感じで言うと、鶏モツの煮込みを牛乳に入れ、ワンタンを加え、刻んだニラを散らした物だ。
具は、鶏のモツとじゃがいもなどの野菜類。
これはかなり大きめに切ってある。
しかしこのスープが絶妙の味だ。
とにかくこれに類した物を今まで食したことがない。
牛乳とワンタンの世にも不思議な組み合わせ。
分からない。
とにかく美味い事だけは間違いないが、この味を説明するのは、私には無理のようだ。
さすがに満腹を通り越してしまい、全部空にはできなかったが、ほとんどを飲み干してしまったのだ。
お勘定を頼むと、ぴったり二千円だったが、これもアバウトで良いと思った。
最後にデザートとして一切れのオレンジが差し出されたのには、もう感動を通り越して、畏怖の念さえ感じたほどである。
(平成4年9月の日記より)
その後何回か訪問しましたが、その度に満足させてくれます。
2007.02.16 Friday
ミルクワンタン 1
ミルクワンタン(以前書いたものです)
初めてその存在を知った時、本当にそんな物が存在するのだろうか、と思いました。
そうだとすれば、一体どんなものなのか、そしてどんな味なのか。
しかもその店は、戦後の焼け跡にできた闇市時代からの老舗で「伝説的な存在」なんだという。
ならば、まず一口何としても食べてみたい。
私がそう思ったのも当然と言えましょう。
しかしその店の営業は午後五時開店で、土日祝祭日休業。
その巡り合わせも悪く、「幻の店」になっていたのです。
今回(これを書いたのは今から15年前です)
ようやく時間のやりくりが付き、念願の「ミルクワンタン」を求める旅に出たのでした。
まず場所からして、なにやら曰くありげな、有楽町のJRガード下。
その場所を探し当てるのに、なんと30分ほどかかりました。
ただ今の時間は午後4時半過ぎ。
とにかくほの暗くなりかけで、人通りもあまり無い暗く寂しい場所。
ところどころに「立ち小便禁止」の張り紙があるところからして、この近辺は「夜間の公衆トイレ」としてよく利用されているようです。
薄汚れた看板に霞む「ミルクワンタン」の文字を発見した時は、思わず歓声を上げそうになりました。
でもまだ5時には時間がある。店の中では開店前の仕込みの真っ最中です。
仕方なく、というかついでに前もって目を付けていた、近くのラーメン店に入ることにしました。
それが誤算の第一歩。
そこのラーメン、予想以上にボリュームがあり、満腹状態となってしまったのです。
仕方なく、腹ごなしに辺りを散歩することにしました。
そうこうしているうちに。時間は5時を過ぎ、開店の時刻になりました。
まごまごしていると満席になってしまうかも、と慌てて引き返します。
店に入ると、もう先客が二人いて、物静かにお酒を飲んでいます。
店内はカウンターに8席ぐらいと、テーブル席が二つ。
先客と一つ空けた隣に陣取り、チラリと辺りを見回しながら、瞬時に
「冷や、一本」
ちびちびとやりながら、様子を窺おうという魂胆ですが、多少勝手が違ったのも原因の一つです。
というのは、普通の飲食店と思っていたのに、どうやら居酒屋の雰囲気が強い。
メニューも「ミルクワンタン」「モツ煮込み」などなど、どう見ても居酒屋のそれだ。
どうもここは会社帰りのサラリーマン相手に、安く美味く、酒を飲ませる場所のようです。
(この項続く)
2007.02.15 Thursday
味覚を磨く
味覚を磨く
著者 服部幸應 三國清三
「食は三代」という。
これは、作る側ではなく、食べる側のことなのだ。
親の暮らし向きが良くなり、お金に余裕ができる。
そうすると美味いものが食べたくなり、色々と出歩く。
うまい店に子どもを連れて行き、「これは美味しい」と味を教える。
さて、その子どもが大きくなり、やはりゆとりがある場合、それまでの体験や、自分の感性を生かしながら、
自分の子どもをまた、美味しい店へと連れてゆく。
こうして美味しい物を食べた三代目は舌が肥えて、味がわかるようになる。
やはり幼少の頃から磨かないと、味が判らないのですね。
したがって、三代かからないと、味覚は完成しないのだという話。
しかし料理人の腕は「一代限り」なんですね。
味は判っても、それを作り出すのはまた別の話。
やはり獲得形質は遺伝しないという、生物学の法則通りなのです。
さて、服部さんはご存じ服部栄養専門学校の校長で、味覚に関して、日本では一番の権威だ。
もちろん、幼少から父親に厳しく指導されたそうである。
逸話として、4歳の時に果物包丁でりんごの皮を、途中で切れることなく剥いたとある。
本書の中に「鯛の食べ比べ」の話がある。
春夏秋冬、日本中のあらゆる「鯛の特産地」から、雌雄2匹の鯛を取り寄せ、比較するのだ。
今ほど流通の発達していない時代の話であるから、かなりの手間がかかったはずだ。
同じ状態にして調理場に並べた鯛を、見た目から味、そして調理法による違いなど、8時間を掛けて比較する。
このようにして食材を見る目を養っていったのだ。
さて、本文の中に服部氏は「不二家のショートケーキ」が好物だという話があった。
何でも昭和34年から誕生日には必ずこれを食べているという。
何時も変わりないこの味について、そのケーキ職人に話を聞いたところ、
この味は何と22回も変わっているのだとか。
そのケーキも、もう食べられなくなってしまうのだろうか。
(まあこれは余計なお世話ですね)
今の奥さんとの結婚を決めたのも、その母親の味付けが素晴らしかったという理由。
第一線のプロという者は、さすがに立派なものです。
2007.02.14 Wednesday
全開屋@清水区
全開屋@清水区
清水区に、けっこうなこってり系のラーメンを出す店がある、という噂を聞いた。
しかし場所が清水区村松。
さすがに前回のように、自転車でひとっ走り、いや十走りというわけには行かない。
もちろん車で行けば良いのだが、一人で場所を探しながら走る、というのは大の苦手。
そこで今回は相方にナビゲーターを頼み、よろよろと走り出したのだった。
カネボウ通りを下り、あれこれと曲がりながら、大きな間違いもせず、無事到着。
店の前の駐車場は一台だけで、心おきなく停められた。
今日はあいにくの雨模様ということで、先客は一人だけ。
暖房の利いた店内は、7席ほどのカウンターに、4人掛け座敷席が二つ。
そこに上がり込んで、「ラーメン(600円)」に「Aセット(150円)」
このセットは小ライスにギョウザ2個というもの。
店は清潔で、入り口横にある黄色いオートバイが、店の表看板だ。
待つほどもなく、ラーメンが出てきた。
スープは白茶色に濁り、どろっとしている。
なるほどこれは濃厚なスープだ。
上に乗る具は、大きなチャーシューが一枚、モヤシにみじん切りの玉葱、そして大きなノリが2枚。
スープを一口いただく。
トンコツの旨みが濃縮された、かなりコッテリとしたものだ。
これはかなり長時間煮込んであるに違いない。
脂肪分が乳化され、クリーミーな舌触りになっている。
それに合わせる麺は中太麺ストレートで、しっかりとしている。
敢えて難を言えば、ややしょっぱめなことか。
しかしこれも麺の合いの手に「ライス」を挟めば問題ない。
濃厚スープが染みこんだ口中を「白飯」がすっきりと洗い流してくれるのだ。
試しとばかりに、ラーメンの海苔をスープに浸し、白飯をくるんで食べてみた。
ちょっと下手だが、なかなかに乙な味でした。
「これはサービスです」といって
「チャーシューのシッポ」(端っこの小間切れ)を出してくれた。
これは小間切れのチャーシュがボウルに入っていて、トングが付けてあるもの。
ご自由にお取り下さい、と食べ放題なのだ。
まあ、味付けはショッパイので限度はあります。
これを4,5個つまんで、残ったスープに泳がす。
暖まったところでライスに混ぜていただくと、これもけっこうなチャーシュー丼だ。
コストパフォーマンスはAクラスで、若者には大人気というのも頷ける。
満腹になって店を後にしたのでした。
2007.02.13 Tuesday
吉野家で牛丼
吉野家で牛丼
思い立って吉野家で「牛丼」を食べることにした。
たかが牛丼だが、よく考えてみると、「吉野家の牛丼」は本当に久しぶりだ。
例のBSE騒ぎで、吉野家は牛丼の販売を中止した。
その後、段階的に販売を再開し、ちょっと前までは昼時だけの時間限定だった。
それがほぼ終日の販売まで回復したのだから、懐かしくもあり、嬉しくもある。
さて、入店したのは静岡市紺屋町の吉野家だ。
昼下がりの1時過ぎ。
見ると店の前には若い男性が3、4人並んで待っている。
あれっそんなに込んでいるのか、と思って店を覗くと、中は半分ほどの入りだった。
どうやらテイクアウトの待ち客のようだ。
自動ドアを潜り、端の席に着く。
どうもこの「大量テイクアウト客」で混乱しているようでだ。
店員の一人が対応しているのだが、注文が複雑なようで、あたふたとしている。
そのおかげで、前客の食べ終わった容器があちこちにそのまま置いてある。
オーソドックスに「牛丼並(380円)と味噌汁(50円)」
あれっ、かつては「並と味噌汁」で通ったのに、
今では「牛丼」と言わなきゃいけないんだ。
さすがに早い。
牛丼はあっという間に出てきた。
何とほぼ3年ぶりの「吉野家の牛丼」
割り箸を取り、まずは紅しょうがをと、容器のふたを取る。
ん、空っぽだ。
見事に何にも入っていない。
そばにいた中年女性の店員に
「あの、紅しょうがが空なんだけど」
「ああ空ね」
脇に置いてあった別の容器を取り、差し替えた。
でも、そこの客はどうするんだろうか。
結局最後までそこの場所に新しい「紅しょうが」は補充されませんでした。
久しぶりに食べた「吉野家の牛丼」は懐かしくも美味しい青春の味でした。
2007.02.12 Monday
ロッカーだった頃
ついこの間のことだが、友人に
「学生時代はバンドやっていてね」
と話したら、
「初めて聞いたよ」
まあそんなことは学生時代の友人しか知らないことだから、当たり前なんだが
そのころの自慢話を一つ。
オレが昔ロッカーだった頃
渋谷の街を歩いていると、綺麗なオネーチャンが寄ってきて、振り払うのに苦労したもんだ。
「借金返せーってか」
オレが昔ロッカーだった頃
黙っていても金が転がり込んできたものさ。
「100円で一日お預かりします」
「コインロッカーだ」
オレが昔ロッカーだった頃
オレのギターにみんな痺れまくってたぜ。
「中古のエレキギターで、感電したんだ」
オレが昔ロッカーだった頃
居酒屋では
「ミック・ジャガー2世」と呼ばれてたんだぜ。
ツマミは「肉じゃがにせえ」って
押しつけられてたんだな。
遠い昔の話さ。
2007.02.11 Sunday
花粉で気力も低下
ついに花粉が 飛びまくりです。
ここ数日の暖かさ。
つい油断していたのですが、やはり飛びます、飛びます。
完全に花粉症が出てきました。
今日はティッシュ使いまくりです。
情報では「昨年度の5分の1」で、飛散は少ないはずなのに。
今のところ、発症直後ということもあり、去年よりも酷い感じだ。
当分の間散歩もできないし、ゴーグルも手放せない。
暖冬の影響がこんな所まで来ているとは。
早く本当の春にならないかなあ。
そんなわけで本日の更新は完全なる手抜きです。
ああ、情けない。
2007.02.10 Saturday
モンティ・ホール問題
調べ物をしていたら、こんな確率の問題に出会った。
「条件付き確率」では有名な問題らしい。
問題は次のようなものである。(フリー百科事典「ウィキペディア」より引用)
プレイヤーは、三つのドアを見せられる。
ドアの一つの後ろにはプレイヤーが獲得できる景品があり、
一方、他の二つのドアにはヤギ(景品がなく、ハズレであることを意味している)が入っている。
ショーのホストは、それぞれのドアの後ろに何があるか知っているのに対し、
もちろんプレイヤーは知らない。
プレイヤーが第一の選択をした後、ホストのモンティは他の二つのドアのうち一つをあけ、ヤギをみせる。
そしてホストはプレイヤーに、初めの選択のままでよいか、
もう一つの閉じているドアに変更するか、どちらかの選択権を提供する。
プレイヤーは、選択を変更すべきだろうか?
[編集] ゲームのルール
(1)3つのドア (A, B, C) に(景品、ヤギ、ヤギ)がランダムに入っている。
(2)プレイヤーはドアをひとつ選ぶ。
(3)プレイヤーがどのドアを選んだかにかかわらず、ホストは残りのドアのうちひとつを必ず開ける。
(4)ホストは景品のあるドアを知っていて、必ずヤギの入っているドアを開ける。
もし、両方ともヤギだった場合はコインを投げて決める。
このうち (3) と (4) の条件が重要である。
特に (3) が決められていなければ、このゲームはプレイヤーとホストの心理戦であり、確率の問題ではない。(4) は条件を書き換えることができる。
正解は「交換した方が有利」である。
但し、これの説明はかなり難しい。
最初に見た時は条件が違っていたので、見事に引っかかった。
前提条件が解りにくく書いてあるので、そこはアンフェアなのかとも思うが。
こう書いてあれば、立派な数学の問題になる。
でも、司会が「みのもんた」だったら、かなり悩むことだろうね。
解説はネットで調べれば解るので、敢えて記さない事にします。
分かり易い説明を考えています。
2007.02.09 Friday
母膳@焼津
母膳@焼津
さて、次に一行が向かったのは、今回のメインである「母膳」
先ほどは満員で入れなかった店だ。
用心深く予約まで入れて、席のあることを確認し、店に向かう。
場所は「焼津おでん横丁」のずらり並んだ一番奥である。
入り口の引き戸を開けると、なんと先ほどの客は跡形もなく、がらりと空いた店内ではないか。
さっそく、用意してくれたテーブル席に向かう。
ここは「北海道料理」というか「アイヌ料理」が名物。
それにしても「イクラ 400円」「酒の三平汁400円」「アイヌネギ300円」などと手頃な値段でつまみを出している。
ここでも注文はやっぱり「ぬる燗」で大徳利にする。
「アイヌ玉子とじ400円」が出てきた。
アイヌネギは行者にんにくとも呼ばれ、北海道の名物だが、静岡では滅多に見かけない。
これは、そのアイヌネギを玉子でとじたもの。
塩味で、ニラたまよりも精力が付きそうな感じだ。
あれこれと一通り飲み食いした後、早めではあるが、予定のラーメンを頼むことにする。
さすがに1軒目でラーメンを食べた人はパス、するかと思ったら。
連食する方がやっぱりおりました。
私は「塩ラーメン」500円をいただきましょうか。
「塩ラーメン」は非常に上品な一品です。
脂っ気のない、あっさりとしたスープは、なんでもコンブの出汁なんだとか。
これはお酒の後のシメでいただくのに最適ですね。
麺は細麺で、具にはチャーシュ、メンマ、ノリといった定番。
一気に食べきってしまいました。
それにしても、焼津の居酒屋って、ラーメン置いてあるのが定番なのかなあ。
2007.02.08 Thursday
赤兵衛@焼津
赤兵衛@焼津
居酒屋大好きだが、さすがに焼津は遠い。
JRの駅近くであれば、これを利用してという事も考えられるが、ここ「西小川」は駅から遠い。
したがって、よほどの事が無ければ行くことはない場所だ。
そんな場所に送り迎えしてくれるというのだから、これはもう行くしかないでしょう。
しかも自宅まで迎えに来てくれるなんて、ホント感謝しています。
平日6時半の静岡市内、道はほどほどの混み具合だ。
150号線バイパスを下り、焼津市内に入る。
お目当ての店が満席で、ピンチヒッター(失礼)で入店したのが、この「赤兵衛」だ。
入り口で履き物を脱ぎ、堀り炬燵風の四人掛けテーブルに着く。
今日は何かじっくり飲みたい気分で、最初から「燗酒」でいこうと決める。
おきまりの「ぬる燗」で大徳利を一本。
お猪口に受けて、まず一杯。
「磯自慢」のようだが、これは風味があり、なかなかに良い酒だ。
最近は「日本酒」として出てくる酒で、あまり良い酒に巡り会わないが、この店は上酒を出しているようだ。
思わず顔がほころぶ。
突き出しには小鉢に「おでん」
名物の「焼津おでん」ではなく、普通の味付けで、大根と練り製品が2品。
まずつまみに頼んだのは「イカ刺身」
ねっとりとしたイカの旨みが伝わってくる。
「はんべフライ」が出てきた。
ここ焼津は「黒はんぺん」の名産地。
「はんぺん」ではなく、「はんべ」と呼ぶのが正しい言い方なのだ。
ソースを掛けて一口囓り取る。
ほくほくと揚げられたそれは、なかなかの上物。
この「黒はんぺん」は品物の差がかなり激しい。
上物と安物とでは、値段が一桁も違うのだ。
酒をもう一本追加して、次のつまみは「手羽先ギョウザ」
並んだお皿からは、良いにおいが立ちこめて来て、食欲を誘う。
博多辺りで有名になった物らしいが、最近はよく見かけるようになった。
ご存じ「手羽先」の付け根にギョウザの具を入れ、揚げたもの。
これにかぶりつくと、中から熱い肉汁が飛び出してきた。
ここで、最初に頼んだ「もつ煮込み」がまだ出てきていない事に気付いた。
普通「煮込み」系統のものは、温めるだけだから素早く出るのだが、もう1時間は経っているのだ。
催促すると「今やっています」ということで、しばし待つ。
この「もつ煮込み」がけっこう美味かった。
豚のモツが柔らかく煮込まれており、味付けも味噌仕立てで、つまみの王道だ。
皆さんは最後の仕上げに「ラーメン」を1杯づつ平らげていましたが、私はとても無理です。
こうして焼津の夜は更けていくのでありました。
さあ、次へ行くぞ。
2007.02.07 Wednesday
気を付けていること
「寝る前に そっとワインの ビン隠し」
我が家では、努めて夫婦げんかはしないようにしています。
でも人間だからして、たまにはひと揉めすることもあります。
万が一、喧嘩して気まずい雰囲気のまま、ご就寝となってしまった時は。
危ない物は隠しておく事を忘れません。
最近では、ワインの瓶も含まれるようになりました。
2007.02.06 Tuesday
香蘭@二杯目
香蘭@二杯目
前回知人に曲金の香蘭を紹介されて、「レタス麺」を堪能したのだが、その話をすると
「実は香蘭では、焼きそばの方が美味いんだ」
と、とんでもないことを言う。
聞けば、香蘭には毎週通っていて、必ず「あんかけ焼きそば」を食べるんだというのだ。
更には「瓶だし」の紹興酒があって、これがまた良い香りで最高なんだという。
そこまで言われては引き下がるわけには行かず(なんのこっちゃ)
日曜日のランチに、駆け参じた。
12時15分頃に入店すると、もう友人夫妻がお食事中。
おい、ちょっと待てよ、食べているのは「ネギそば」に「炒飯」じゃないか。
「頼むのはレタス麺と焼きそば、なんじゃないのかい」
と聞くと、
「今日はこれが食べたくなった」
まあ信じた私が悪いのだ。
飲んでいるビールが美味そうなので
「ビール(中ビン600円)にあんかけ焼きそば(750円)」
注文して店内を見回すと、けっこうな繁盛ぶりだ。
日曜だというのにほぼ満員で、家族連れが多い。
まずは、ビールと口取りに小皿でメンマが出てきた。
これをつまみながら、ビールで喉を潤す。
久々に飲む昼酒は、ジワジワと心に染みこんでゆく。
友人はなにやら茶色い液体を飲んでいるが、これは、まさか紹興酒か。
「これ、サービスで出してくれるの」
羨ましいのでお店のママにヨイショしたら、こちらにもサービスで出てきた。
いやあ、友人は持つものだ。
メインの「あんかけ焼きそば」だが、普通の焼きそばとはちょっと違う。
柔らかい焼きそばの麺を、鍋でしっかりと焼く。
そこに野菜や豚肉を炒めた餡を掛けてあるのだ。
まず、麺の炒め具合がよろしい。
所々パリパリとしていて、変化が楽しい。
それを餡に絡めながら、端から食べてゆく。
お好みで、と出された「ラー油」を掛けてみるとこれもアクセントになってよろしい。
これは紹興酒のお供としては、なかなかのもんではないか。
これ一皿で、紹興酒3杯は行けます。
(でもサービスなので1杯だけ)
なるほどクセになる味だと、満足してたいらげました。
2007.02.05 Monday
焼肉プラザ・ナガシマ
焼肉プラザ ナガシマ
家庭で気軽に焼肉を楽しめるようになったのは、いつ頃からだったろうか。
昔(といってもかなり前か)は、焼肉といえば外で食べる物だった。
専門店のロースターで、ジュウジュウと焼いて楽しんだものだ。
それを家庭で出来るようになったのは、「エバラ焼肉のタレ」ができてからではないかと思う。
手軽に焼肉ができる、ということで急激に浸透していった。
しかし本格的な「ホルモン」とか、「カルビ」が出てきたのはもう少し後だったか。
韓国料理の食材専門店が現れ、そこで色々な物が手にはいるようになった。
今では、夏の定番といえば野外の焼肉パーティー、となっている位だ。
さて、静岡での「焼肉食材」の草分けといえば、やはり「ナガシマ」だろう。
たまに「レバ刺し」が食べたくなり、ここまで買い出しに行く。
「レバ刺し」も扱っている店が少なくなってしまい、(たぶん)静岡ではここ位なんだろう。
「O157騒動」がなければ、気軽に買えたのにと残念に思う。
ここでの値段は、100グラム500円ほど。
レバ刺しも高くなったものだ。
さすがにこれだけでは体裁悪いので、「豚ホルモン」を300グラム添えておく。
例の、BSE騒動から、牛肉も高くなっているようですねえ。
2007.02.04 Sunday
大村バー
大村バー
なんと言っても静岡を代表する老舗居酒屋である。
物の本によると、創業からなんと90年だそうであるから、これには脱帽するしかない。
開店は4時30分と、市内では早めになっている。
今日は風が強く、店の前に置いた自転車が、風で倒れそうになり、慌てて位置を調整する。
目印の大きなちょうちんを横目に真っ赤な暖簾をくぐる。
「いらっしゃいませ」
さすがに一番乗りだ。
かなり広い店内は大きなカウンターとテーブル席で、7,80人は軽く入れそうな塩梅だ。
テレビが見える手頃なところに腰を下ろし、注文は
「瓶ビール(620円)と湯豆腐(368円)お願いします」
カウンターの中のオバチャンに「名物湯豆腐」を告げる。
ここに来たら、やはりこの名物をいただかなくては。
なんとこれは開店当時からの看板メニューなんだそうだ。
メニューには他にも「牛なべ」(1260円)など名物は多いそうだ。
張り出してあるメニューもかなり豊富だ。
奥の調理場では忙しそうに仕込みの続きを行っている。
ビールを1杯空けた頃に「名物湯豆腐」がやってきた。
「湯豆腐」といっても、鍋に入っているわけではない。
お馴染み赤茶色のお椀に、温められた丸ごとの豆腐が乗る。
そこに掛けられたのは、だしの利いた醤油味のあんかけ。
上に乗るのはアサツキにおろし生姜と鰹節、そしてもみ海苔の香りが食欲をそそる。
割り箸を取り、豆腐を口に運ぶ。
熱い。
柔らかい豆腐に、出汁の利いた餡が良く絡む。
この「あんかけ」になっているのがなかなかのくせ者だ。
シンプルだが、飽きない味というのは、酒の肴として重要な条件なのですね。
いやはや、これ一品でお腹一杯になってしまいそうなボリュームだ。
くいっとコップを空けて、20分のお勘定。
さあこれから街に繰り出すとするか。
2007.02.03 Saturday
伊駄天
伊駄天@藤枝
「韋駄天」ではなく「伊駄天」である。
ご主人は元イタリアンのシェフだったそうで、そのこだわりから「伊」を使っているのだろうか。
元々、韋駄天とは仏教の神さんの一人だから、中華料理の亜種である「ラーメン」に、イタリアンの血筋を混ぜ合わせた。
そんなラーメンを作るんだ、そう言う意味がこもっているのかもしれない。
ネットの仲間内、特に藤枝在住の皆さんからは、絶大の支持を受けている。
この店の特徴は、色々と斬新なメニューを作ってゆくことだ。
残念ながら今回は出会えなかったが、様々なアイデアを凝らしたコロボラーメンが登場している。
訳あって、店に入ったのは1時30分というかなり中途半端な時間帯。
店の並びには、長屋風にずらりと飲食店がのれんを連ねている。
10件ほども並ぶその中には、なんとラーメン店が伊駄天を含めて3店もある。
これはかなりの激戦区ではないか。
まずは入り口左手の券売機で、食券を購入する。
それを見てがっかり、なんとかなりのメニューが「売り切れ」状態なのだ。
迷ったが、初見ということで、今回は最も標準な「醤油ラーメン」を「細麺」で選ぶ。
店は、カウンター7席ほどにテーブル席という、標準の形態だ。
カウンターの端に席を取る。
先客はいずれも男性一人客で2名。
店内には色々と店主のこだわりが掲載されていて、待つ間も退屈しなくて良い。
ラーメンを作る手さばきも気合いが入っていて、期待が持てそうだ。
さて、カウンター越しに出てきたラーメンは、ステンレスの皿に載っている。
濃い目の色をしたスープにたゆとう細麺。
具は、メンマ、チャーシュー2枚、ノリと、彩りに水菜の緑が利いている。
店主は彩りの才能に豊かなんだろう。
スープは魚介のだしがかなり利いている。
珍しく、品質の良いノリを使っているのが嬉しい。
こんな小さな物だが、気の利いた箸休めだ。
胡椒入れが見つからず、探すとカウンターの上に巨大な胡椒挽きが。
それを取って掛けたが、これ使って良かったのだろうか。
息つく暇もなく、するするっといけました。
難点を一つ言えば、量が少な目な点だろうか。
これは、サイドメニューも食べてくれ、という意味なのか。
そう言えば「〆のライス」50円があったっけ。
次回は限定品に挑戦するぞ。
2007.02.02 Friday
よし美渡辺商店@藤枝
よし美渡辺商店@藤枝
今日はお休み。
思い立って、藤枝にラーメン旅行としゃれ込むことにしました。
まあ、せっかく行くんだから2杯は食べてこようと、早めの出発です。
まずは静岡駅前の金券ショップで「回数券」を購入。
片道400円の所380円になる。
少額だけど、時勢がら節約節約。
9時36分発のJR浜松行きに乗り込むが、さすがにちょっと早すぎたか。
空いた車内だが、目の前のおばあさん3人組が大声でお話中。
両隣の若い女性は一心にメールを打っている。
所々で、咳をする音が聞こえる。
酷い咳で、しかもずっと続いている。
さぞかし車内はウイルスが蔓延していることだろう。
この間テレビで「新型鳥インフルエンザ」が持ち込まれたら、あっという間に広がる、と言う話をしていたが。
もしこの中の一人が感染者だったとしたら、もの凄い勢いで病人が増えますな。
皆さん、風邪を引いたらマスクを掛けるようにしましょう。
さて、あっという間に藤枝駅に着く。
それにしても早すぎた。まだ10時前だよ。
開店は11時なので、ともかく店を探すことにする。
まず「カナキン亭」を発見。
目指す「よし美」はこの近くらしいのだが、なかなか見つからない。
そこで、公衆電話を探し、電話帳で確認することにする。
いや、参った、今時公衆電話ってホントに少ないんですね。
やっとの事で見つけた電話帳。
所番地を確認して、こんどこそはと進んで行くと、あっさりと発見する。
これだけ苦労したというのに、まだ10時25分だ。
そこで、2軒目に予定している「伊駄天」の場所も見ておく事にする。
そこまでの片道が12分。
再び戻ってきたが、まだまだ時間は余っている。
傍らの古本屋に入り、ようやく時間になった。
11時ちょうどに店前に行くが、依然として暖簾は出ていない。
店の看板には「よし美」の下に「あさくら」と書いてあるのが塗り直してあった。
これは前の店の名前なのか。
準備をしているオバチャンが出てきたので
「やっていますか?」と聞くと
「いま、買い物に行っちゃったので、中で待ってて」
仕方なくカウンターに座り、店主の帰宅を待つ。
メニューには「元祖スッポンラーメン 1200円」というのもあるが、やっぱりお目当ては「ベトコンラーメン」750円。
醤油、みそ、塩、白醤油味のベトコン21とバリエーションがあるというのだが、醤油で注文。
15分ほどしてようやく帰ってきたので、調理スタート。
その間の来客はなく、お店は貸し切り状態でした。
さて、登場した「ベトコンラーメン」はと言うと、ラーメンの上に炒めた具が乗っている。
具は、モヤシとニラに豚肉で、かなりの辛口だ。
最後に焼いたにんにくの一欠けが天盛りになっている。
このモヤシがシャキシャキしていて、なかなか良い感じだ。
まさに絶妙な火の通し具合である。
スープは割とあっさりしていて、しかしピリッと辛いのがアクセントになっている。
にんにくは一片だけで、しかも火を通してあるので、あまり気にはならないだろう。
何時も通り5分で完食。
これはスタミナ付けたい時なんか、ぴったりなんじゃないでしょうか。
2007.02.01 Thursday
星野ジャパンの秘密
大研究「星野ジャパン」に勝算はあるか?
ついにオリンピックの野球種目で、オールジャパンの監督に我が星野仙一氏が決定した。
さて、2008年の北京オリンピックだが、星野ジャパンに果たして勝算有りや無しや?
全面的なバックアップができるのかとフロントではもめているようだが、どうだろうか。
実は調査研究の結果、「勝算有り」のありがたい事実が判明したのだ。
その証拠とは何か。
それはプロ野球出身である歴代監督のイニシアルにある。
まず長嶋終身名誉監督、これはイニシアル N
次がWBCで優勝した王監督、イニシアルO
3番目が今回の星野監督、イニシアルH
このキーワードを並べて欲しい。
HとOと3とH
並べてみると HNO3
この化学式で表される物質は?
なんと「硝酸」である。
なんという偶然。
この星野監督で、見事「硝酸」が完成したのだ。
これは大いに「勝算有り」と言わざるを得まい!
は、は、は、
- ブログのお引っ越し (05/31)
- 弁慶@紺屋町 (05/30)
- ナカミヤ@さらばレバ刺し (05/29)
- レバ刺し禁止令 (05/28)
- らあめん花月嵐@中華そば竹食堂 (05/27)
- 豚龍@下島
⇒ 電気がま (11/30) - 豚龍@下島
⇒ いし (11/30) - 平成元年のベストテン その2
⇒ 電気がま (10/24) - 平成元年のベストテン その2
⇒ shake-jp (10/23) - 高揚@東中野
⇒ 電気がま (03/31) - 高揚@東中野
⇒ 原口 (03/31) - 天神屋には行かないぞ
⇒ 電気がま (08/10) - 天神屋には行かないぞ
⇒ ママ (08/09) - 三勝そば@川合
⇒ 電気がま (05/20) - 三勝そば@川合
⇒ 電気がま (05/20)
- ルミネtheよしもと@久しぶりで
⇒ https://www.newsbreak.com/news/3264401580966-chang-s-beach-maui-s-hidden-gem-featured-in-maui-now-gu (12/21) - 三好屋平和店@平和
⇒ 瀬名川通信 (03/05) - 駒形石ヶ谷@駒形通
⇒ 瀬名川通信 (01/17) - くさデカに第二美濃屋さんが登場
⇒ 瀬名川通信 (01/14) - みんみん@ワンタンメン
⇒ 瀬名川通信 (11/20) - 天下一@新伝馬
⇒ 瀬名川通信 (10/05) - 自転車はルールを守って
⇒ ごはんとさっかーとぐだぐだと (05/29) - 久松@瀬名川
⇒ 瀬名川通信 (03/07) - 紀尾井@宮ヶ崎町
⇒ 瀬名川通信 (02/01) - 清見そば本店@満員でも
⇒ Fat-Diary (01/18)
- May 2015 (27)
- April 2015 (27)
- March 2015 (26)
- February 2015 (24)
- January 2015 (25)
- December 2014 (27)
- November 2014 (26)
- October 2014 (27)
- September 2014 (27)
- August 2014 (31)
- July 2014 (28)
- June 2014 (26)
- May 2014 (27)
- April 2014 (26)
- March 2014 (26)
- February 2014 (23)
- January 2014 (26)
- December 2013 (27)
- November 2013 (28)
- October 2013 (27)
- September 2013 (27)
- August 2013 (28)
- July 2013 (27)
- June 2013 (24)
- May 2013 (27)
- April 2013 (27)
- March 2013 (26)
- February 2013 (24)
- January 2013 (24)
- December 2012 (27)
- November 2012 (26)
- October 2012 (27)
- September 2012 (25)
- August 2012 (27)
- July 2012 (26)
- June 2012 (26)
- May 2012 (29)
- April 2012 (25)
- March 2012 (27)
- February 2012 (23)
- January 2012 (24)
- December 2011 (27)
- November 2011 (26)
- October 2011 (26)
- September 2011 (26)
- August 2011 (27)
- July 2011 (26)
- June 2011 (26)
- May 2011 (27)
- April 2011 (26)
- March 2011 (14)
- February 2011 (24)
- January 2011 (24)
- December 2010 (27)
- November 2010 (26)
- October 2010 (27)
- September 2010 (26)
- August 2010 (26)
- July 2010 (27)
- June 2010 (26)
- May 2010 (26)
- April 2010 (26)
- March 2010 (27)
- February 2010 (24)
- January 2010 (24)
- December 2009 (27)
- November 2009 (25)
- October 2009 (27)
- September 2009 (26)
- August 2009 (25)
- July 2009 (28)
- June 2009 (22)
- May 2009 (20)
- April 2009 (26)
- March 2009 (26)
- February 2009 (21)
- January 2009 (25)
- December 2008 (26)
- November 2008 (25)
- October 2008 (28)
- September 2008 (26)
- August 2008 (24)
- July 2008 (27)
- June 2008 (25)
- May 2008 (27)
- April 2008 (26)
- March 2008 (23)
- February 2008 (23)
- January 2008 (23)
- December 2007 (23)
- November 2007 (24)
- October 2007 (27)
- September 2007 (21)
- August 2007 (24)
- July 2007 (24)
- June 2007 (25)
- May 2007 (24)
- April 2007 (27)
- March 2007 (27)
- February 2007 (28)
- January 2007 (28)
- December 2006 (27)
- November 2006 (29)
- October 2006 (30)
- September 2006 (29)
- August 2006 (28)
- July 2006 (30)
- June 2006 (29)
- May 2006 (30)
- April 2006 (25)
- March 2006 (11)
- December 2005 (1)
- November 2005 (3)
- October 2005 (3)
- September 2005 (6)
- August 2005 (4)
- July 2005 (4)
- June 2005 (4)
- May 2005 (5)
- April 2005 (4)
- March 2005 (5)
- February 2005 (4)
- January 2005 (2)
- December 2004 (4)
- November 2004 (5)
- August 2004 (1)