2005.05.31 Tuesday
東京ラーメン 1
東京ラ−メンとは
最近目にするようになった、ご当地ラ−メン。
古くは「サッポロみそラ−メン」 十年前は「博多ラ−メン」 近年では「和歌山ラ−メン」などなど。
多様化の波が押し寄せているようだが、さて、元は何なのか?
静岡を含む東京圏では、やはり「東京ラ−メン」ではないのか。
しかし、この定義が難しい。何せ、店が多いし、老舗も十分ある。
ラ−メン発祥の地は 横浜だという説が定説だが、発展させたのは、東京に違いない。
今回はそのル−ツを尋ねて、東京ラ−メン探訪記だ。
1軒目は、西荻窪の「はつね」 南口を出て、直ぐの場所にある小店だ。狭い店で、カウンタ−のみ6席。青葉横町のおでん屋より狭い。
こんな店が何十年も一等地で営業している。
これが大都会東京なのか、静岡では考えられないね。
引き戸を開けると、すかさず
「いらっしゃいませ、お一人様ですか」 の声。
一つだけ空いた、奥から2番目の席に着く。
メニュ−は ラ−メン600円、タンメン700円など。
静岡では絶滅に近いタンメンが、しっかり市民権を得ている。注文はラ−メン。
資料には「老夫婦2人の経営」とあったが、おかみさんと、若い店員のペア。
さては、息子にバトンタッチか。麺を茹でる鋭い目つきが頼もしい。
頃合いを見て、麺を一本掬い、指先で潰して、茹で加減を確認している。
服装も白衣がパリッとしているし、粋な江戸職人そのもの。
一番奥の客が出て行くので、椅子を前に寄せる。
「有り難うございます。お忘れ物ありませんか?」
この一言が嬉しいねえ。江戸っ子はこうでなくちゃ。
「すいませんが奥へお願いします」
次の客が入る。喜んで、お移りしましょう。
さて、登場しましたラ−メン。ス−プはすっきり醤油味。濁りのない正統派だ。
麺は細打ちの縮れ麺。はっきり言って、ワタシ好みのベストチョイス。
具は、チャ−シュ−1、ノリ、絹さや、野焼チクワ1切れ。
変わってますね、メンマがない。これは珍しいのではないか。
いわゆる普通のラ−メンで、メンマがないのは、まずここだけだろう。
ス−プを一口、これこれこれだよね!あっさりしていてコクがある、癖のない味。
麺を啜る。腰のある縮れ麺がスルスルっと入る。絶妙の茹で加減だ。
チャ−シュ−を一囓り、歯ごたえあるね、バラ肉か。
もも肉で作るあっさり目の物より、油っ気が合うね。
最近は柔らかイコ−ル美味しいがまかり通っていて、テレビのレポ−タ−は、何でも
「おいし−い」「やわらか−い」 のオンパレ−ド。
肉は噛んでこそ肉。嬉しいね。健康のため、普段は残すス−プを、残らず飲み干しました。
(ここらへんが、ラ−メン二郎の伏線になってるわけです)
次回に続く。
2005.05.24 Tuesday
元祖じゃんがらラーメン
元祖じゃんがらラ−メン
カネボウ通りを東に進み、東静岡駅を過ぎてしばし行く。
長沼大橋越えた右手、のぼりと看板が派手な店。
それが「元祖じゃんがららぁめん」
実は、「じゃんがらら−めん」と言う店は、東京秋葉原に存在する。
「九州じゃんがららぁ−めん」という店だ。
確か20年ほど前に開店し、当時無名だった「豚骨ラ−メン」
を東京で一躍有名にしたのだ。
その後、支店も出す大繁盛。
いつ行っても行列の、人気店だ。
東京ではそちらが本家だろうに、あえて「元祖」を名乗るとは。
静岡を田舎と思っとるんじゃないだろな。
早速の入店。正午前の店内は、明るい雰囲気。
ここそこに、今風のロゴでうんちくが並ぶ。
なにやら、正しいお召し上がり方があるらしい。
曰く、胡椒なしでス−プを。何々を入れて、云々。
順番入りで解説してある。
こだわりがあるのは、構わないが、そんなたいそうな物か?
さてと出ました「ラ−メン」609円なり。ス−プは薄目のトンコツ味だが、コクに欠ける。
ただの油っぽいだけ。麺は中太で腰があり、合格点。
具は、メンマ、モヤシ、ノリ、チャ−シュ−1。
ノリが落第。薄く、色も悪い。直ぐにグジュグジュになってしまう。
安いノリは入れない方がましだ。
うんちくに従い、タレを入れたり、トッピングしたりする。
それほど変化はないような、まあいいか。最後にニンニク。
「薄皮を剥いて、絞り器でしぼる」とある。
しかしこの薄皮がくせ者。不器用なせいか、なかなか剥けないんですね。
手が滑って、ニンニク本体に爪が食い込み、臭いこと臭いこと。
はっきり言って、女性と、接客業の方は使用不可能だ。
同様のサ−ビスをする「たろうず」では、ちゃんと剥いてあったぞ。
周囲を見ると、ニンニクを使ってるのはワタシだけでした。
客層は、男性客が多いようだ。
似たような店が増えてきたラ−メン業界、もう一工夫しないと、繁盛店への道のりは遠いと感じた。
平成14年3月
追記 その後閉店しました。
2005.05.18 Wednesday
怖いラーメン
怖いラ−メンの話
10年ほど前の話。深夜に一杯飲んだ帰り、ふと見かけた「博多ラ−メン」の看板につられて、友人と3人でドアを開けた。
何か、怖そうな雰囲気だったので、確認のため
「ラ−メン500円ですよね」 と訪ねると
「はいそうです」 の答え。
3人で1杯ずつ注文する。ここまででやめておけば良かったのだが、
手持ち無沙汰と、何となく悪い感じがして、思わず
「ビ−ル1本いくらですか」と尋ねると、中瓶で600円だという。
合計2100円、3人で割ると合わせてちょうど700円になる。
1本だけ注文して、3人でコップ一杯ちょっとを頂く。
突き出しの小鉢が3つ出て、つまんでいる内に、ラ−メンが出てきた。
博多ラ−メンという割には、あっさりした特徴のない味で、ス−プが白い塩ラ−メンという感じか。
まあ夜食として食べるには、量も少なくて、適当だろうか。
しかし問題はこの後、支払いをするときに言われた値段が、4200円。
予定した額の2倍である。
思わず
「ラ−メン3杯と、ビ−ル1本だけですよね」 と言うと
「うちは、突き出しで700円いただいています」 との返事。
(おいおい、そんなのどこにも書いてないぞ) と突っ込みたかったが食べてしまった後では、もう遅い。
泣く泣く1人1400円を支払う。後にも先にも、お酒の3倍半もする「突き出し」に出会った事はない。
ラ−メンの味などは、吹っ飛んでしまった。これが今まで食べた「一番怖いラ−メン」である。
あ、店の名前ですか、たしか「和楽」に似た響きでしたが、忘れました。
2005.05.12 Thursday
元祖親子丼「玉ひで」
日本人は行列好き。
静岡では余り見かけない行列ですが、東京では日常茶飯事とか。
お昼時には、ここ彼処で行列しています。
さて、突然ですが、ランチの行列、何分までなら並びますか?
5分、10分、絶対並ばん!いろいろあるでしょうが、ここは東京下町
人形町。今や昼時の名物となっている老舗「玉ひで」の行列は凄い。
10m20mは当たり前。何と折り返して100mという長さ。
11時半の開店時刻にやや出遅れた静岡3人組は、仕方なく30人ほどの行列末尾に並びます。
(これなら20分ぐらいかな)楽観する3人。
だがいっこうに行列は進まない。途中の店も、迷惑だと見えて、入り口前に鉄枠のア−チがあり、そこだけ空けるようになっているのが笑える。
並ぶ人はガイド本を持っている人が目立つ。おまえもおまえも田舎者か、がんばれよ。
前には若い2人連れ。と、そこに小学校1、2年ぐらいの女の子がスイッと入り込む。
ん!知り合いなのか、ま、子供のことだしいいか、
と黙っていると 10秒ほど間をおいて、そこへ弟と見られる幼稚園児がやってきた。
なんだなんだと言う間にその母親と見られる女が割り込み、自然に抱きかかえる。
さらにはそのまた母が孫と手を繋ぐ。
文句をつけるタイミングを逸して、息を飲む3人。かくて割り込み完了。
ナンという知能犯だ。お嬢ちゃん今からそんな事して、将来楽しみだぞ。
女子供に腹立てても仕方ないか、と思っていると、10分ほど後に父親割り込み。脱帽です。みんなで睨んでやりました。
さて、行列は動かず、待つこと1時間。ようやく店内に通され、掘り炬燵方式の5人席へ。
もちろん相席です。料金は前金方式で、チケットを購入する。
「元祖親子丼」は、800円也。以前食したときは600円で、最近のガイド本にもそう書いてある。
200円も値上げするとは、強気だぞ玉ひで。
でてきました「元祖親子丼」は、大きく平べったい 蓋付きの黒いプラスチック丼。
蓋の上に、細かく刻んだ漬け物が乗り、湯飲みほどの器で薄味の鳥ス−プが付く。
中身は鶏肉(しゃも肉だそうな)と卵だけ。
卵は半熟で、どろりとしている。これは箸では食べにくい。
テ−ブルには、プラスチックのさじが置いてあり、皆これで食している。
私ですか、へん!江戸っ子は箸でかっ込むもんでい。
味は江戸好みの「甘じょっぱい」味ではっきりしている。行列1時間、食事は5分。
う-ん貧乏性だなあ。あ-んと、隣のカップルの女。食いきれない残りを男にやるな!
さじで一さじずつ分けるんじゃない。丼ごと渡せ。
分けたさじを舐めるな。
なんだかんだで、ストレスの多い親子丼でした。
2005.05.04 Wednesday
荻窪ラ−メン 春木屋2
荻窪の老舗名店「春木屋」ここのラ−メンを賞賛する食通は多い。
入り口前歩道の車線側に、「ここにお並びください」のプレ−ト、そこに並ぶ3人連れ。
まず先に注文を聞かれる。
「中華そば750円」に「煮卵100円」を追加。
その後に来た一人客、見る間に店員が
「お一人様ですか?」と声をかけ店内へと誘う。
いつものことだが、行列店では一人客が有利。団体客は後回しになるのだ。
待つほどもなく、席に座る。活気のある店だ。
店員は4人、客の配置と品の仕切り集金が1名。
釜ゆで専門、具を乗せたり丼の補助が1名づつ。
奥の手配とワンタンなどの具の準備で1名の分担作業だ。
中でも一番の美声が、はじめに顔を出した人。
沖ちゃんが「金を扱うやつが一番偉い」と断言しましたが、慧眼!店長でした。
店内には次々に
「中華そば1丁です」「ワンタンメン2丁入ります」
威勢のよい掛け声が響く。
店長が声を掛け、残る3人が復唱するのだ。キビキビしていていいね。
席に着くと直ぐにお冷やが出される。
割合待ち時間が長く、手持ち無沙汰で、飲み干すや 直ぐに後ろからつぎ足してくれる。
細やかなサ−ビスだ。麻ちゃん3杯目だよ、いつもながらペ−ス早いね。
棚には色違いの丼大小が数種類。まずそれを8個ほど並べる。
これが注文の順番になっているのだ。大鍋に麺を投入。
まず醤油だれを瓶からすくい入れる。見ると一滴もこぼさぬよう、丼で受けながらの作業だ。
その上に白ネギを分け入れ、蓋をした寸胴からス−プを注ぐ。
フタをしているのは珍しいが、見られて困るモンでも入ってるのか?
かなり濃い茶色のス−プだ。かなり神経質に調整をしている。
リズムを取るかのようにチョッチョッと4,5杯の丼に分けて行くのだ。
油分の調整でもしているのだろうか。
茹で上がった麺を湯切りして分ける。
これぐらいの職人になると量の加減は十分承知、一すくいで並、大盛りと、手際よく分けていく。
一杯終わるごとに、脇の助手が具を箸で入れていく。
海苔を入れるのに、一々箸で挟んで入れるのが面白い。
麺が終わるとワンタンを鍋に入れる。
従ってワンタン麺は伸び気味になる。
この点、沖ちゃんも言ってましたが、チョット気になる。
「中華そば」登場。胡椒を振りまずはス-プを一口。魚系の出汁だ。
煮干しのにおいが感じられる。
もちろん豚骨や鶏ガラも入れてるようだが、個性的な癖になる味だ。
このタイプは静岡にはない。実に旨い。
麺は太めの縮れめんで、歯応えも良い。喉にするするっと通っていく。
具はメンマとチャ−シュ−一枚に台形の海苔。面白い形だ。
「煮卵」は別の小鉢で、黄身は半熟。味もよく浸みており、「支那そばや」とは大違いだ。
麺とス−プのバランスがいい。珍しくス−プも完食。
大満足の一杯でした。「ありがとうございました」の声援に送られて、店を出る三人でありました。
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