2008.06.30 Monday
秘密のケンミンSHOU
秘密のケンミンSHOW
少し前の話だが、「たこ八」で飲んでいた時、突然テレビカメラが乱入してきたことがあった。
「ん、いきなりなんだ」
といぶかる間もなく、リポーターがこちらにマイクを向ける。
「俺たちにゃ!と言えば」
ここで気の利いたコメントの一つも言えれば、たいしたもんなんだが。
そこは素人の悲しさで、戸惑うばかり。
可哀相にそのリポーターは、すごすごと帰っていった。
まあ、アポもなく勝手に営業中のお店に入ってくる方が悪い。
たこ八にいたお客一同、顔を見合わせて
「何だこりゃぁ」
その後もあちこちのお店に飛び込みで取材していたようだった。
撮影時には変なことをするなあと思っていたが、理由が分かったのは数ヶ月後。
何気なくテレビを見ていたら、その場面が出てきてびっくりした。
番組名は「秘密のケンミンSHOW」という。
静岡県の秘密という話題で「静岡人なら誰でも知っている歌」が、出てきた。
それが「学生服のヤマダ」のコマーシャルソングだ。
例の、「俺たちにゃー夢がある。俺たちにゃー希望があるー」
と言うあれですね。
見ていて思わず笑ってしまった。マイクを向けられた誰もが、即座にこの文句を繰り返している。
知らない人が見たら、ホントに静岡人は不思議だと思うに違いない。
あれだけ撮るのに、何人に取材したのだろうか。
素振りからして、やらせではないんだろう。
実際、私がマイクを向けられた時も、こう言えという打ち合わせはなかった。
その点は認めるが、これはやはり映像操作ということになります。
仮にマイクを向けられた静岡人のうち、5人に一人が答えたとしましょう。
(私の感じではそれぐらいではないかと想像します)
単純計算で20%の確率ですが、実際の放送では、答えられた人しか撮さないんですね。
これを見た視聴者は、(さすが静岡人、知らない人はないんだ)
半信半疑ぐらいの気持ちで、それでも信じてしまうことだろう。
番組では正確に、「何人中何人が答えた」という情報は流していない。
バラエティー番組だからそれでも良い、と考えても良いんだろうかね。
映像の編集とは、意図的に偽造ができるので、気を付けなくてはいけませんね。
それにしても、うっかり答えてテレビに出なくて良かった。
2008.06.28 Saturday
鳩山法相
先日の静岡新聞夕刊に、鳩山法相の記事が出ていた。
朝日新聞が、鳩山法相について「二ヶ月感覚でゴーサイン出して新記録達成。またの名、死に神」などと記載した。
鳩山法相はそれに対して、猛抗議をしたという。
法相の怒りも当然であり、私も疑問を抱いた。
これについて、朝日新聞の誤りを述べたいと思う。
間違いは二つある。
一つは、天下の公器として、新聞の表現には品格が必要だと言うこと。
いやしくも自国の大臣を「死に神」扱いするのは、大きく品位に欠ける。
これでは三流の風俗誌と同じである。
筆者は、A新聞を代表して記述していることを、自覚して欲しい。
印象狙いの軽率な文章は、逆に信頼性を失わせることになる。
二つ目は、世論の支持を得ていない点である。
風刺というものは世論を味方にしてはじめて、価値があるものだ。
私の周りの方々の意見を聞くと、ほぼ全員が鳩山氏を支持していた。
何も好き好んでサインをしたわけではない。
鳩山法相も、苦悩し呻吟した上での決断であろう。
誰だって、人を殺す決断などしたくはない。
職務の残酷さは、それを許さないし、社会正義のためには決断が必要なのだ。
ましてや死刑執行へのサインをしなければ解決するといった問題でもないのだろう。
何かと問題発言の多い鳩山法相であるが、今回の件については、応援のエールを送りたいと思う。
2008.06.27 Friday
死に神発言
死に神という記事
一息付いた頃なので、「朝日新聞」の問題について書いてみたいと思います。
週刊誌にも取り上げられて、問題が大きくなったようですが、その検証です。
私が知ったのはこれ。
6月20日付の静岡新聞夕刊の記事です。
気になったので、図書館に行き朝日新聞を閲覧してみました。
これが18日付けの夕刊。
その第1面、正面の一番目立つところに記事があります。
そのままここに記してみます。
永世死刑執行人 鳩山法相
「自信と責任」に胸を張り、2ヶ月間隔でゴーサイン出して新記録達成。
またの名、死に神。
物事には色々な見方があり、色々な意見もあるとは思います。
表現の自由もあります。
しかしそれはある意味で限定されますし、もちろん責任も求められます。
誰もが自分の意志を自由に発言出来る社会ですが、満員の劇場の中で
「火事だー」と叫ぶ自由はありません。
これについて詳しくは明日書きます。
2008.06.26 Thursday
漁場@清水
さしみ居酒屋・漁場
さて、金の字本店を出て、新清水駅方面へと向かいます。
まだ6時過ぎだというのに、街の中心部は静かなことこの上ないです。
シャッターが降りたままの店が多く、旧静岡市の中心部と比べると、雲泥の差ですね。
程なく静鉄の駅にたどり着きましたが、あたりにはあまりお店がありません。
月曜日定休の店も多いんでしょうか。
昔尋ねたラーメン屋「小兵衛」もすっかり無くなっていました。
そこで広い通りを1本裏に入り、明かりがないかを探します。
そうして進んで行くと、おや、ありました。
看板に明かりが点いていて、「さしみ居酒屋・漁場」とあります。
まあここら辺にしようかと、あらためて入り口を探しますが、見つかりません。
「おかしいね裏へ回ってみようか」
本当かこちらが裏通りなんで、正面に向かうことになります。
そして正面に行きますと、ありました。
嬉しいことに「生ビール 飲み放題500円」と書いてあります。
おやおや、開店記念の大サービスのようです。
こんなビッグニュースを見逃す間抜けな飲んべえではありませんから、すぐに階段を駆け上ります。
「いらっしゃいませ」
どうやらチェーン店のようで、洒落た制服を着たバイトの青年が迎えてくれます。
お店はけっこう広いんですが、なんとガラガラです。
「テーブルにしますか、座席にしますか?」
余りにもお客が少なく、私たちの他には数人だけでした。
余裕を持って、すぐ近くの空いた椅子席に座ります。
さっそく件の生ビールで乾杯します。
本当なら、こちらでガッツリ飲んで、金の字で食べたかったなあ。
そんな不可能なわがままを言っております。
突き出しは鶏のつくねで、今日は縁があるカレー味でした。
つまみには、「イカ刺し」「枝豆」「カレイの唐揚げ」と頼んで行きます。
何杯飲んでも500円ですから、ペースの速いことはやいこと。
2軒目だというのに、前以上のペースでお代わりを重ねて行きます。
元を取るどころか、3倍は飲んだなあ。
他にお客さんはいなかったのに、どやどやとサラリーマンの団体が繰り込んで来ました。
何となくお役所関係のような気もしますが、これは当てずっぽうです。
この団体が、貸し切り状態を良いことに、まあ賑やかですねえ。
よほど仕事でうっぷんがたまっているのかな。
こちらはというと、飲み放題を良いことに、1時間半ほどもお代わりを繰り返してしまいました。
そんなこんなでお会計をすると、二人合わせて3千円弱というお安さ。
あの安い「金の字」の半額です。
こんなサービスはホント嬉しい限りですね。
まさに「居酒屋泣かせ」の飲んべえぶりを披露してしまいました。
うーん酔った。
気分良く帰りの静鉄電車に乗り込みました。
2008.06.25 Wednesday
金の字(後編)
「金の字」後編
さて、団体のお客さんが入ってきました。
あまり席は空いていないしどうするかと見ていると、呆気なく2階に。
なるほど大人数の時には2階があるんですね。
「ごちそうさん」
あれ、横の常連さんはもうお帰りです。
ものの20分余りでささっと飲みかつ食べて帰って行く。
さすがに酒飲みの鑑のような、粋なふるまいですね。
こちらは生ビールからお酒に替えてゆきます。
「はい、ぬる燗です」
これは珍しい、大きな湯飲み茶碗で燗酒が出てきました。
白い地には、金色に大きく「字」と一文字書かれています。
(なるほど、金色の字で「金の字」かい)
なかなかにしゃれた湯飲みならぬ酒飲みです。
これを見るだけでもここに来た甲斐があろうというものです。
そこで追加のつまみですが、お新香の盛り合わせが150円と書いてあるので、こいつを二人前いただきます。
大根の漬かり具合も良い調子で、お酒が進む、すすむ。
焼き物は「アカ焼き」を3本に、軟骨を頼みますが。
「軟骨は、串が売り切れで、皿ならできます」
どう違うのか分かりませんが、そちらにしていただきましょう。
真後ろのメニューはどうも見づらくていけません。
次に来る時は反対側に座らなければと、つくづく思いました。
そうこうしている間にも、けっこう「モツのカレー煮込み」はテイクアウトが多いようで、ドンドンとさばけてゆきます。
さすがにこの店の看板メニューですね。
お酒とビールをもう1杯づつお代わりして、さらに飲み進めます。
お店の中はというと、それほどの込みようではなく、静かでいい感じですね。
何度も書きましたが、酒場でうるさいのは、不粋の最たるもの、品良く飲まなければね。
さて、時間はというと6時ちょい過ぎです。
夏至を過ぎたばかりとあって外はまだかなり明るいのです。
「よし、もう1軒行きますか」
お会計をして外に出ます。
二人でたらふく食べて、一人あたり3千円弱でした。
価格も良心的だし、つまみは旨いし、いやあ良い居酒屋だなあ。
2008.06.24 Tuesday
金の字本店@清水
金の字本店@清水区
今日は久しぶりの清水訪問です。
午前中の大雨はひどいもので警報まで出ましたが、夕刻には何とか止み、これでひと安心。
(こういう時に、傘を忘れるんだよなあ)
心にひとすじの不安を浮かべながら、東海道線に乗り込みます。
(あれ、ラッシュ時だというのに空いてるなあ)
運良く「興津行き」の電車だったのでガラガラでした。
優先席だけがぽつんと空いています。
これ、私の指定席だからね。
(前期高齢者の仲間入りも間近だなあ)
安心して腰を下ろします。
すぐに清水の駅に到着。
この駅も綺麗になりました。
表口から降りて、友人と二人目的のお店へと向かいます。
今日のお店は、「金の字本店」です。
駅前の細い露地を左折して進むと、すぐにお店の前に出ました。
ただいまの時間は5時1分。
ここ金の字の開店はジャスト5時で、ぴったりと間に合いました。
お店の前で記念撮影。
すると後ろから来たお客さんが追い抜いて、先にご入店です。
遅れては大変とこちらも慌てて、暖簾をくぐります。
「いらっしゃいませ」
正面左手には白木のカウンターに囲まれた調理場で、先客は早くも二組が待ちかまえていました。
入り口すぐに若者3人組、正面に一等地には常連客らしいふたりで、これは別客のようです。
カウンター右の端席に座り、ちょうど入り口側を向くことになりました。
「ご注文は?」
おかみさんが聞いてくれます。
「とりあえず生ビール」
つまみの注文はどうしようかと、辺りを見回しますが、メニューがない。
何と運の悪いことに席のちょうど真後ろの壁に書いてあるのです。
したがって、これを見るのには首を180度回転させなければいけません。
これは疲れるなあ。
常連さんなら問題ないですが、初めてのお店ではあれこれと悩みたいですからね。
その結果
「モツのカレー煮5本と、タン焼き、カシラ焼き3本ずつ」
まず、無難なところで落ち着きました。
すぐに出された冷え冷えの生ビールで乾杯。
うーん、仕事のあとの一杯は美味いなあ。
正面の若者グループは食欲旺盛で、あれこれと頼んでいるようです。
開店早々の混雑ながら、注文をてきぱきとこなしてゆくのは、さすが老舗の実力ですね。
そこに、裏方のお兄さんが大きな鍋を運んできました。
目の前のこんろにドカンと置きます。
そこにどっさりと入っているのはご存じ「モツのカレー煮」
ここ「金の字」の名物です。
豚の腸を調理して竹串に刺す。
ここまでは焼きトンと同じですが、そこからが違う。
何とこのモツを串ごとカレールーの中に入れて、煮込んでしまうんですね。
この、名物「モツカレー煮込み」は先代のご主人が考案されたといいます。
なんでも、軍隊生活で知り合った同僚のコックさんに、カレー粉の煎り方を教えていただいたのが、きっかけなのだそうです。
ほどよく煮込まれたモツをルーと一緒にお皿に盛ってくれます。
おかみさんがお皿に取り分けてくれますが、まず最初は若手3人組です。
1本2本とピラミッド上に積み上げて行き、10本が一皿に載せられました。
続いては、常連のおじさん向けに一皿取り分けます。
さすがに名物だけあって、ほとんど全員が注文していますね。
ようやくこちらの番が回ってきました。
汚れても良いように、おしぼりは欠かせません。
そのまま頬張るよりも、まず串から外した方が食べやすいですね。
お持ち帰りの注文も入ったようで、プラスティックの容器に入れています。
その時はカレーのルーをたっぷり目に入れてくれます。
モツでルーを掬うようにして何回も追加しているところにお店の心配りを感じますね。
タン焼きとカシラ焼きも続いて焼き上がってきました。
こちらの串は金串ですね。
この二品はどちらもほどよい焼き具合です。
次回に続く
2008.06.23 Monday
激辛マニア
激辛マニア
意外と辛いもの好きです。
と言っても、大したレベルではないと思いますが、ほどほどは食べられると自負しています。
耐性は日本人好みの「中の上」ぐらいでしょうか。
並のレベルの激辛なら、ほとんど問題ないぐらいの実力だと思っています。
もちろん健康を考えてセーブしますから、「超激辛」レベルには行きません。
近年は「激辛スナック」がドンドンと出てきて、辛いもん好きのハートを揺さぶります。
私も何品か食べたことがありますが、まあそれなりの辛さでした。
当然食べられないほどの辛さでは売り物にならないですから、加減してあるのでしょう。
今回100円ショップで、「激辛マニア」というスナック菓子を購入してきました。
うたい文句は
「激辛マニア史上最強」
ほんっとに辛いので、
超激辛好きのあなたにだけ
おススメします・・・。
中身はこんなもんです。
いわゆるコーンスナックで、輪っかの形をしています。
そこに激辛のパウダーがまぶされている。
封を切って、まず一個を口に含んでみます。
(まあこんなもんかな)
おや?
徐々に利いてきます。
10秒ほどでジンと来ました。
まさに「恐るべし!ハバネロ・・・」
これはかなり効きますよ。
辛いもの好きな方、ぜひ一度お試ししてみてください。
ひょっとしたら「四川料理」より凄いかもしれません。
2008.06.21 Saturday
今日はこれだけ
先日は朝から突然の来客。
来るなり差し出したのがこれ。
「限定版で、5本しかないんだぜ」
こんなもん持ってくるとは、何のお願いか瞬間に察知する。
「ダメダメ」
必死で断ろうとするが、人間とは弱いものだ。
ついお酒に手が出てしまう。
泣く泣く引き受ける羽目になる。
人情でなく物欲で受けてしまう自分が悲しいね。
そして昨日は静岡新聞の夕刊を見て、また腹が立った。
朝日新聞に文句を言おうかとも思ったが、探してもよく分からない。
ネットも慣れないことをするのは、難しいものだ。
それについてはまた書きますが、発表はしばらく置くことになります。
そんなわけで忙しく、今日はこれだけ。
2008.06.20 Friday
たこ八@時事放談
たこ八@時事放談
水曜日のたこ八は仕事終わりの午後9時過ぎ。
どうも景気の後退局面は明らからしく、たこ八も空いている状態です。
「こんばんは」
先客は3名で、見慣れた顔のOくんに、離れて女性の二人連れという取りあわせだ。
さっそく隣に座って、ビールで乾杯。
彼ともしばらくぶりでお会いする。
まずはお子さんの誕生をお祝いする。
「子供が生まれて忙しいので、ご無沙汰していました」
明るい話題は良いもんですねえ。
二人連れも帰ってしまい、たこ八は二人で貸し切り状態になる。
「今日はジンちゃんと、Sさんがよろしくって言ってたよ」
さすがに皆さんお帰りが早いようです。
「これ遊びで作ったんだけど、食べてみて」
オカアサンが「水菜の一夜漬け」を出してくれる。
ほんのりとコンブのだしが利いていて、あっさりと美味しい。
「うん、いいね」
「こういう食べ方もあるんだ」
お客が少ないとこういう特典もある。
Oくんとたまには堅い話題であれこれと話す。
例の宮崎死刑囚の話だ。
「だいたい法務大臣が死刑を宣告出来なくて、どうするのか」
以前、「思想的な信念だから」という不可思議な理由で、就任中の死刑を許可しなかった大臣がいた。
大臣が自分の職務に私情を挟んでどうするんだ。
「そういう大臣は、テレビのキムタクみたいに罷免させればいいのに」
まあれはドラマですから上手く行くが、そうだったら気持ちが良いだろう。
「だから鳩山大臣は見直しましたよ」
今国民にアンケートを採れば、間違いなく過半数が支持するんだろうと思う。
「ホームページを開いて応援メールを送ってあげたいぐらいです」
その言葉、酔いが醒めても忘れないようにね。
死刑という制度がある限りそれを行使してゆくのは当然であり、大臣の責務も大きい。
「文句があるのならきちんと、死刑廃止の議論をすべきですよ」
いつも馬鹿話ばかりしているが、こんなまじめな話で意見が合うとは驚いた。
「死刑制度は必要であり、犯罪の抑止に大きな効果があるはずです」
近年は精神障害を理由にして、死刑を回避するというのが定番になっていて、腹立たしい限りだ。
「もともと殺人をするのは、ある種の精神異常でしょう」
「殺人犯人の反省とか更正、社会復帰を望む被害者がどのぐらいいるんでしょうか?」
普通の犯罪と殺人事件とは、明らかに区別を持って取り扱うべきなのだと感じる。
珍しくまじめな話になったが、若い彼がきちんとした考えで、安心する。
「これも揚げてみたけどどう?」
オカアサンが、じゃが芋の素揚げを出してくれる。
スライスした、少し厚めのフライドポテトです。
塩を振って熱々をほくほくといただく。
やはり揚げ立ては、最高ですね。
今日はメニューに無いものばかりつまんでいる、変なお客だ。
Oくんへのお願いを一言。
「お子さんを大切にお育てくださいね」
年寄りは一言多いから、嫌われるわけだ。
でも正直に、自分の気持ちを伝えておこう。
そうこうしているうちに、たこ八は初めてという若い女性二人連れが入ってきた。
難しい議論はこれで終了して、彼女たちにたこ八のマナーを教えてあげる事にする。
誰も時代の流れには逆らうことはできない。
でも流されまいと、片意地を張ってみることも、時には必要なのだろう。
自分が立っている場所が、どんな場所なのか。
そしてどこへ進もうとしているのか。
自らを正確に見ることは、なかなか難しいことですね。
2008.06.19 Thursday
一休茶屋@宮ヶ崎町
一休茶屋@宮ヶ崎町
近くの店なんですが、この店はもう10何年ぶりかの訪問になります。
静岡浅間神社の参拝道へと続く、浅間通り商店街の外れにあるお店です。
この浅間通りも頑張ってはいますが、過疎化の影響は大きく、平日の人通りはパラパラといった感じです。
それでも休日や、お祭りの時などは賑わうんでしょうね。
さて、平日の11時半ごろ、引き戸を開けてお店に入ります。
「いらっしゃいませ」
先客は2名でいずれも年輩の男性と女性の一人客です。
4人掛けのテーブルが並ぶ、割りと広めの店内です。
正面にテレビが置いてあり、ちょうど教育テレビで、体操の放映中でした。
あれっと思ったのは、テーブル席にメニューがないこと。
壁に色々と貼ってあるのですが、今座っている位置からは全て後ろ側になって見えません。
まあ注文はあらかじめ決めているので、迷うことなく
「ラーメン(525円)お願いします」
「はい、ラーメン一丁」
この店も年輩のご夫婦で切り盛りされているようです。
平日では地元の方が主になるんでしょうか。
のんびりと出来上がりを待ちます。
壁にはテレビ局の取材でしょうか、色々と色紙が張られています。
「おまちどうさま」
お冷やと一緒に、ラーメンが出てきました。
これは昔懐かしいラーメン丼です。
スープはやや濃いめの醤油味で、しょうゆの味が勝っている感じもします。
麺は細麺の縮れ麺で、ほどよい茹でかげんです。
上置きの具は、珍しい鶏肉のチャーシューが4枚も乗っています。
さらには懐かしさを感じさせる赤いカマボコ、そしてややショッパイかげんのメンマです。
脂っ気はほとんどありません。
非常にさっぱりとしたラーメンですね。
何か昔の懐かしさを感じさせる、ほのぼのとしたラーメンでした。
「ごちそうさま」
お店を出ると、商店街には日向ぼっこをしている老婆が二人。
「ぼけると困るから歌でも歌いましょうね」
「ほんと、馬鹿になっちゃ困るからね」
「めーだーかーの、学校はー、かーわーのーなかー」
大声を張り上げて、唱歌を歌っていました。
昭和にタイムスリップしたような、不思議な商店街でした。
2008.06.18 Wednesday
学校裏サイト
学校裏サイト
下田博次 著
副題は「ケータイ無法地帯から子供を救う方法」とある。
この本は、「思春期の子供らにインターネットを好き勝手に使わせて良いのだろうか」
「特に携帯電話からインターネットを使わせると危ないのではないか」と考える親御さんや大人の方に向けて
「あなたの問題意識は正しい」と応援する本です。
著者は「いつでもどこでも便利におもしろく使える」携帯電話の、子供への売り方、与え方には大きな問題があると感じています。
インターネットというメディアの利用には、大人には良くても子供には悪いというケースが多々あるのです。
その結論では、子供らがほしがる携帯電話という商品は、これまでのところ、子育て教育の助けにはならず、むしろ妨げになっていると断定しています。
本書ではその理由を子供たちが夢中になっているインターネットサービスの利用実態から説明してくれます。
子供たちの2ちゃんねる遊びとも言うべき「学校裏サイト」と呼ばれるインターネット遊び。
それは子供たちによるわいせつ情報や誹謗中傷など、有害情報の発信基地になっているとのことです。
本書ではこの「学校裏サイト」の現状と対策を解説しています。
さらに、世界中で日本の子供たちだけが行っている、というよりも、業者に踊らされている、危ないインターネット遊びの全体像を説明しています。
読み終わっての感想はといいますと、あまりにもひどいものです。
親が気楽に子供に与えている携帯電話。
それが子供たちの世界ではどのように使われているのか。
まさに親の知らないところで、数々の犯罪に引き込まれてゆく子供たち。
何でも欲しがるから与える、というのは間違った考え方だと認識する必要があります。
こんな世界が広がってゆくようでは、規制を掛けると言うことが必要になるでしょう。
自由をはき違えた人間が増えてゆく社会ですが、自由の蔭に潜む危険性について、じっくりと考えなければいけません。
これが大人なら自己責任で仕方無いですが、子供はまた違います。
携帯の今後については、しっかりと議論していく必要があるでしょう。
それにしても恐ろしいものです。
思春期の子供に携帯を与えている親は、この本を読んで、状況を把握する必要があると思います。
2008.06.17 Tuesday
たこ八@今日は珍しく
たこ八@今日は珍しく
今週も早めの訪問になった、月曜日のたこ八です。
今日は青葉横丁入り口の三河屋さんが連休で、通りも少し寂しい感じです。
「三平」さんの後に開店したお店を覗いてみますと、明るくて気持ちの良さそうな感じですね。
とは言いながらも向かうのはもちろんたこ八ですが。
さて、引き戸を開けてお店に入りますと、おや珍しい。
町屋庵さんにジンちゃん、お二人が並んでいらっしゃる。
「よ、久しぶり」
オカアサンに促されて、二人の間に割り込ませていただきます。
他には二人客のみで、こちらも常連さん。
久しぶりに見知った顔ばかりのたこ八になりました。
あれこれと世間話をしながら、再会を祝って乾杯を重ねます。
今日は空いているのかと思っていたら、いつの間にかお客も入って、ほぼ満席のご盛況です。
「こんばんは」
そこにいらしたのは、なんと美人人妻のRチャン。
さっそく席を詰めて入れてあげます。
ジンちゃんが
「今日は落ち付いた格好だね」
そういえば普段と違って、お肌の露出度が少ないような。
まあ、今までが出しすぎだという話もあり、それはそれでけっこうなことです。
「最近忙しくて、なかなか来られないの」
お仕事が忙しいことは良いことですからね。
ジンちゃんが一生懸命メールを打っている。
それにしても時間が掛かるのは、年齢のせいなのか。
そのうちに突然電話が掛かってきてあたふたと外に出てゆく。
「すまん、これから一仕事だ」
何とこれから職場へ逆戻りだという。
せっかくくつろいで飲んでいるというのに、上司からの呼び出しらしい。
何とも宮仕えは辛いものだねえ。
前後して、たこ八では有名人の一人、O氏が入ってきた。
「こっちが空いてるよ」
一つ席を詰めて、町屋庵さんは特等席にお引っ越しする。
弟さんも大変な役目になってしまい、兄貴としては気がもめるところらしい。
「今度東京ドームまで応援に行くつもりだ」
試合の見物とどう違うんだろうかね。
O氏の飲み物は「角の水割り」一本きり。
オカアサンも黙ってボトルを出してゆく。
グラスに3杯ほどを流し込み、ひとしきりおでんをつまんでいる。
当たり障りの無い会話を楽しんで、混み合ってきたと思うとスパッとお会計をする。
もちろんお釣りは受け取らない。
さすがに通人の飲み方ですね。
ぐだぐだと安酒を飲んでいる誰かさんとは大違いだ。
(あ、これは私のことですので、誤解無きように)
あれこれと話は尽きないが、今日は少し飲み過ぎたようだ。
「ごちそうさま」
再会を約して紺地ののれんを後にする。
2008.06.16 Monday
6月例会
昨日は1週間遅れの6月度例会。
お酒のスポンサーである社長さんの、インド出張により遅れての開催になりました。
その社長談話で、インドにいる時、友人K氏からの電話が掛かってきたという。
急用でも何でもない、ごく普通の世間話で掛けたそうだが。
「もしもし」
「おう、久しぶり、今忙しいか?」
「いやそうでもないが、出張中で」
「なんだ、静岡じゃないのか」
「うん、ちょっと遠い」
何となく電波が遠いようなので、不思議に思って聞いた。
「電波が悪いな。携帯が古いんじゃないの?」
そりゃあインドからだもの、多少は遅れるだろうに。
文明の進歩も大したものだねえ。
インドも国内も、変わらなく通話ができる時代になったんだ。
気になったのは、通話料金だが、1分あたりどのぐらい掛かるんだろうか。
国内だと思って長話をしていたら、べらぼうな請求があったりして。
お土産にもらったのはインド紅茶。
そうかインドは紅茶の産地だった。
相変わらずのワインと日本酒で夜は更けてゆくのでした。
2008.06.14 Saturday
父の日
父の日の 自分を褒めて ビール注ぐ
母の日に比べて、冷遇されているのが、父の日。
別に褒めていただかなくても良いんですが、何となく寂しい。
こんな時に若い女性だったら、「自分へのご褒美」だなんて言って、ブランド物のバッグに向かうことになる。
でもオヤジにはそんな度胸もなく。
財政的にも許されないわけなんです。
そこでいつもの独酌で、ことさら丁寧にビールを注ぐしかないんですね。
頑張っている自分に。
乾杯。
2008.06.13 Friday
ラーメン大好き!!
ラーメン大好き!!
東海林さだお・編
本棚の片隅にこんな本を発見しました。
定価はもちろん税など無い時代の980円で、発行は1982年だから、今から26年前ということになりますね。
ということは四半世紀前のラーメン本であります。
中を見ると懐かしい名前がずらりと並んでいます。
まず、紹介されているラーメン店は
恵比寿ラーメン、春木屋、江ぐち、大八、高揚、桂花という6店。
残念ながら「大八」さんだけは尋ねる前に閉店してしまいましたが、残りは訪問しています。
どれもみな旨いラーメンでした。
さすがに東海林さんがお目を付けたお店で、半分ものお店が今でも一流店として営業されています。
さらにはラーメン愛好家たちの随筆も並べられていて、今は無き「ジャンボ鶴田」氏も文を寄せています。
写真を見ますと、当たり前ですが皆さんみなお若いです。
現代のラーメン本とは違っていて、非常にまじめにラーメンに関して語っています。
いわゆるウンチクのたぐいは満載だし、なかなか興味深いものです。
思えばこの辺りの時代に、私にラーメン好きの心が芽生えてきたのかもしれません。
巻末にラーメン愛好家たちの対談があります。
その中で、山本益博さんが
「ラーメンの具にワカメは絶対許せない」
こうおっしゃっているのが印象に残りました。
何年ぶりかになりますが、もう一度読み返してみたいと思います。
最後にラーメン俳句(川柳かな)を一つ
チャーシューの 薄さに泣きて 箸落とし
神田麺道
2008.06.12 Thursday
たこ八@赤い侵入者
たこ八@赤い侵入者
最近は全くと言っていいほど常連さんに会わないたこ八です。
まあこれには理由がありまして、私の仕事の時間が30分ほど遅くなったことにもよります。
そうするとたこ八に到着するのが9時過ぎとなってしまうため、仕事帰りのお客さんはもうお帰りの場合が多くなるわけですね。
さて、今日はどうかなと暖簾をくぐると、おや珍しい。
ちょうど真ん前の角には、今来たばかりというシンチャン。
その隣りにKさん、あれ右隣にはSGさんまでいる。
さっそく間に入れていただきます。
「お久しぶり」
色々と話は尽きないが、シンチャンの奇妙な体験談をご紹介しましょう。
例によって温泉旅行帰りで疲労困憊していたシンチャン。
自宅件店舗のトイレでボケーッとしていた。
「すると目の前を、赤い物体が」
「トイレの中にか?」
「そう、それはもう鮮やかな赤色なんだ」
足元を通り過ぎる奇妙な生物が出現したのだという。
「何だと思う?」
はて何だろうか。
「ゴキブリじゃないよ」
みな無言でいると
「何と沢ガニが歩いているんだ」
おいおい、どうしてこんな都会のしかも部屋の中に、蟹が出てくるんだ。
街中だし、近くに水辺があるわけでもない。
「どうしてそんなところに出てきたんだろうかねえ」
「雌の沢ガニで、シンチャンにウインクしてたんじゃないの?」
実に不思議な話だ。
「そこでどうしたの」
せっかくだから唐揚げにして食べちゃった、んではなくて、わざわざ沢まで逃がしに行ったという。
何と心の優しいシンチャンじゃないですか。
「大きくなって帰って来いよ」
「親子兄弟みな引き連れて、戻ってくるんだよ」
外野はまた余分なことをいう。
それにしても不思議な事件だ。
ひょっとしたら、都会の地下に秘密の通路がひっそりと続いているのかもしれない。
沢ガニに好かれた男、シンチャンに栄光あれ!
2008.06.11 Wednesday
禍福織り交ぜ
禍福織り交ぜ
どうも最近運気が低下しているようで、ろくな事はない。
ケチの付き始めが土曜日で、これははっきり書かないが、確変1回分損をした。
まあそれは我慢するとして、腹立たしいのは昨日。
公園の脇に止めて置いた自転車にいたずらしたヤツがいて、タイヤの空気を抜かれた。
ご丁寧に、前後ともバルブをゆるめてあり、タイヤはぺしゃんこになっていた。
そこで空気入れを取りに行けばよかったのだが、その自転車を押して行ったものだから、チューブがねじれて結局自転車屋さんのお世話になってしまった。
そういえばこの自転車屋さん、この2ヶ月で3回目だ。
さすがに今回は顔を覚えられた。
とはいえオマケしてくれるわけではない。
なんて運の悪いお客なんだと思っているんだろうか。
これが悪いことで、良いことは二つ。
一つはようやく光が開通したこと。
1ヶ月も待たせて、気を揉ませたが何とか開通してひと安心です。
で、もう一つが、サプライズのプレゼント。
そういえば父の日がもうすぐだった。
禍福は糾える縄のごとし。
世の中悪いことばかりじゃ無いか。
2008.06.10 Tuesday
味噌ラーメン@和民
味噌ラーメン@和民
お酒を飲んだ後のシメにラーメン、というのはよくある話です。
そこで本日のシメは「味噌ラーメン」ということに決めました。
以前からメニューにあって、気になっていた一品が「イチオシ こくうま 味噌ラーメン」
お値段は399円(税抜き)というからお手頃じゃありませんか。
さっそくオーダーをいたします。
さほど時間も掛からずに出てきました物は、やっぱり少な目ですね。
まあこの値段ですから当たり前といえば当たり前。
逆に、シメにはお手頃という感じですか。
さっそく七味を掛けていただきます。
スープはさほどしつこくない味噌味で、具にはスライスされたシイタケ、モヤシにニラ、挽肉も入っていました。
麺は細めの縮れ麺で、まあ平凡ですが、文句はありません。
丼の真ん中にバターらしき物がのっています。
あっという間に完食です。
お腹にも優しいし、たまには良いもんですね。
2008.06.09 Monday
和民@サービスとは
和民@サービスとは?
久しぶりに和民で一人飲みです。
日曜日の仕事を終えて、5時20分ごろにお店の前にたどり着きました。
あれ、入り口の階段前に若い男女がなにやら話をしていて、入りにくい状態です。
トラブルというわけではなく、入ろうか決めかねている様子です。
そこの脇を避けて、階段を上がります。
「いらっしゃいませ」
これはたぶん一番乗りのようですね。
「一人です」
「テーブルとカウンターどちらにしますか?」
いつものカウンター端の席に勝手に行きます。
「ご注文は?」
「瓶ビールにホタルイカの酢みそあえを、お願いします」
「あ、お通しはけっこうです」
最近は私もシビアになって(つまりケチくさくなって)、要らない物は断るようになりました。
ここ和民では何も言わないと「有機野菜のお通し」を出してくれるのですが、これは断ってもよろしいのです。
今までは何となく断り切れずにいただいていましたが、値上げを機会に決断しました。
すぐにビールが出てきます。
すると意外な一言が。
「お仕事のお帰りですか」
「ええ」
「お疲れさまです」
「よろしかったらお注ぎいたしますが」
「ああ、嬉しいね」
アルバイトと思われる女性に、お酌をしていただきました。
こんなサービスは初めてですが、ホッとしていて嬉しいものですね。
さて、今日は想定外の事件が起こりやすい日だったようで、また彼女が飛んで来ました。
「お客様、申し訳ありません」
「え、何ですか?」
聞けば、注文した「ホタルイカの酢みそあえ」の写真にはあしらいとして「ワケギ」が真ん中に飾ってある。
その「ワケギ」が届いていないので、付けられないのですが、どういたしましょうか?
そう聞かれても、困ったもんだ。
「まあ、ないもんはしょうがないし、それで良いよ」
「では、代わりにキュウリかワカメを増やしますか」
「ん、適当にやってくれ」
ホタルイカを頼んだわけで、ワケギはあしらいなんだから、他の物で代用しておけばよいのにとも思うが、まあ正直さは褒めておきます。
そして待たせた後にホタルイカが出てきた。
一目見て、驚くほど「酢みそ」が少ないことに気が付く。
しかも、キュウリとワカメには何も掛かっていない。
さっそく店員を呼んで、酢みそを掛けてくれと頼む。
(同じ店員さんでしたが、今日は運が悪かったですね)
「別皿で持ってきます」
そして、これも待たせた後で来た小皿が、こんな感じです。
聞けば、酢みその在庫が少ないという。
ホタルイカには何とか行き渡ったが、残された大量のキュウリとワカメをどうしようか。
面倒なりと、塩をぶっかけて食べてしまいましたが、ワカメに塩は合わないねえ。
マニュアルから外れた時に、サービスの本質が現れるように思いました。
これもまた、偏屈の私が悪いのかなあ。
2008.06.07 Saturday
めんめんラーメン@しらすラーメン
めんめんラーメン@しらすラーメン
世の中には色々と変わったラーメンがあります。
よくあるところでは、「ミルクラーメン」で、これは静岡にも数軒あります。
その中でも特にお気に入りだったのは、悟空の「海鮮ミルク湯麺」でした。
残念ながら今では食べられませんが、下手物と馬鹿にしてはいけません。
さて、今回は(たぶん)全国でもここにしかないだろうというラーメンを食べてきました。
その名も「しらすラーメン」
もちろんとれたてのシラスをメインにしたラーメンです。
お店の名は「めんめんラーメン」、静岡市は駿河区、用宗にあります。
その用宗といえば、漁港としても有名な町です。
さすがにここまでは自転車を飛ばす気持ちになれず、車で向かいました。
地図を頼りにお店を探し当て、さて駐車場はと辺りを見回すと、これは路上駐車ですね。
広い通りの反対側に漁港があり、そこの端にずらりと車が停められていました。
さっそくその中に混ぜらせていただきます。
「シーサイド みなと横丁」
かなりの時代物の建物が建っており、その1階の半分ほどが目指す「めんめんらーめん」です。
「こんにちは」
開店は11時と書いてあったので、安心していたのですが、まだ仕込みの最中のようです。
時間は11時25分ですが、まだのれんも出ていません。
かなりのご年輩のご主人が、支度をされています。
「いいですか?」
特に返事もないので、勝手にカウンターに座ります。
L字形のカウンターのみのお店で、12席ほどあります。
そこの右端に座って、メニューを見ます。
それはそうと、なかなか注文を聞いてくれません。
こちらから催促するのもどうかと思っていると、一人のお客さんが入ってきました。
「いいですか?」
同じように聞いて、席に座ります。
ご主人は相変わらず何の受け答えもありませんでした。
その30代の男性が、ご主人に向かって、
「東丼(あずまどん)ってどんな丼ですか?」
「鮪の丼」
「じゃそれ下さい」
(いかん、先を越されたか)
あわてて、こちらも叫びます。
「ラーメン(500円)としらすラーメン(650円)お願いします」
それにしても反応の鈍いお店です。
見ていると、冷蔵庫から白いポリタンクを出して、透明な液体をお玉に取っています。
タンクには「めんめん」と書いてありますから、どうも「海洋深層水」のような気がします。
(追記)詳しいお方から情報がありました。
>しらすラーメンの秘密・・・白いポリタンクの中身は、
用宗漁港の直売所で作られている、釜揚げしらすの茹で汁です。
なるほど、生しらすの茹で汁だったんですね。
どうりでいいダシが出ていたはずだ。
それを鍋に移して、温めています。
温めたところに塩を振り、味のかげんを確かめています。
それとは別に麺を茹で、丼に移していると思ったら、先にラーメンができてきました。
「ラーメンです」
カウンター越しに、まずはラーメンが出てきました。
あっさりとした醤油味のスープです。
具にはチャーシュー1枚にメンマ、ワカメという出で立ち。
麺は細麺のストレートです。
麺の色はやや茶色っぽく、少し変わったタイプの麺ですね。
この麺の量が、普通のお店よりも多く、ボリューム感があります。
これはお得感がありますね。
さて、裏口から遅れて入ってきたのは、どうも娘さんのような女性です。
これでようやく準備が整ったようで、おじいさんも活気付いてきました。
卵を塩のスープに割り入れてふわりと混ぜ、茹で上げた麺に乗せて、完成です。
「しらすラーメンです」
まっ白なしらすが載せられたラーメンは、他では見られないこの店独特のスタイルですね。
スープを一口いただくと、まさに塩味です。
どうも他の出汁を加えた様子はないので、味付けは塩だけなのかな。
限りなくあっさりとしたスープです。
具にはふわふわ卵と茹でしらすにワカメで、これもさっぱりしていますから、限りなくあっさり系ですね。
麺は普通のラーメンと同じ細麺ストレートで、やや黒っぽい物です。
腰もあって、食べやすいんですが、これもまた量が多いです。
さすがに何かアクセントがないと、食べ飽きてしまいそうになります。
「しらすラーメン」
さすが、用宗だけの名物ラーメンですね。
帰りに直売所で「生しらす」をしっかり購入してきました。
2008.06.06 Friday
讃酒詩
2008.06.05 Thursday
伝説の店
江戸の高級料理茶屋として有名だったのが、浅草山谷の八百善。
ある通人が八百善で茶漬け飯を注文した。
たぶん通ぶって
「高くても構わんから、旨い茶漬けを食わせろ」
そんな感じで注文したんでしょうね。
小半日も待たされてから、ようやく「かくや」の香の物と、煎茶の土瓶を持ってきた。
香の物は、春には珍しい、瓜となすびの粕漬けを切り混ぜたものである。
茶漬けの飯を食い終わり、値段を聞いて目をむいた。
何と金一両二分だという。
いくら香の物が珍しいとはいえ、たかが茶漬け飯一杯。
それで一両二分も取るというのは、いくら何でもべらぼうな話だと、亭主に文句を付けた。
ところが、八百善の亭主は動じる色もなく、こう答えた。
あなた様は高いといわれるが、香の物の値はともかく、お茶の値が高いのです。
いや、茶そのものは、いかに極上の品を使ったとて、ひと土瓶に半斤とは入りません。
これとてさしたる事ではありませんが、この茶に合う水が近くにないのです。
そこで、遠く玉川まで水汲みに人を走らせました。
その水を取り寄せる、早飛脚の運賃が莫大となくかかるため、このような茶漬け飯の値段となるわけでございます。
客は代金を支払い、すごすごと引き上げたといいます。
これは享和年間のエピソードですが、はたして一両二分とはどのぐらいの価値があるのか調べてみます。
それよりも物価の高騰した幕末でも、月に一両二分あれば、親子四五人はそう心配なく暮らせたのだといいます。
比較してみると、八百善の茶漬け飯は、かなりの高値だったわけですね。
別の話でも、八百善の名前が出てきます。
両国は広小路の盛り場で、「鍋の小判」という遊びが評判をよんでいました。
これは、鍋の中に油を一杯入れ、底に小判を沈めてある。
幾文かの銭を払うと、真鍮の火箸で小判を挟ませる。
挟んだ分だけの小判をくれるという遊びだ。
もとより、油の中の小判を真鍮ではさみとれるわけもなく、十人が十人とも、銭を巻き上げられる。
欲に釣られて、ついつい手を出し、銭を取られる客が後を絶たなかった。
ところがある日、一人の職人風の男がやってきた。
銭を払うと、みるみるうちに鍋の底の小判をつまみ出した。
ひょいひょいと、苦もなく真鍮の火箸で小判を挟むのである。
全部つまみ上げた職人風の男は
「これからもこんな事をしているようなら、おいらが毎日来て、みんな挟みだしてしまうぞ」
と意見をした上で、小判を返却して立ち去った。
これが「八百善」の板前らしいという評判がしばらく江戸の巷をにぎわしたといいます。
昔にはこんな伝説の店があったんですねえ。
2008.06.04 Wednesday
赤のれん@広野
赤のれん@広野
静岡市駿河区、国道150号線の広野交差点にあるラーメン店です。
前から気になっていたお店で、ようやくの訪問になったのです。
もちろん今回が初めてになります。
交差点の角にあり、お店の前が駐車場という分かりやすい場所です。
自宅から自転車を飛ばしてここまで来ましたが、さすがにもう限界ですね。
お店の前に自転車を止めて、自動ドアから、中に入ります。
7人掛けほどのカウンターに、4人掛けのテーブルが3組ほどという、定番の造りでした。
先客は二人連れが二組で、カウンターとテーブルに座っています。
私は少し離れて、ちょうどカウンターの真ん中あたりに席を取ります。
年輩のご店主が、お冷やにおしぼりを出してくれます。
「しょうゆラーメン(550円)お願いします」
あたりを見ますとどうやらどれも今入ったばかりのお客さんばかりのようです。
これは時間がかかりそうな感じですね。
このご主人はけっこうてきぱきと仕事をこなしてゆきます。
鍋に火を入れて、モヤシを炒めながら、丼の手配をする。
かというといつの間にかトンカツを揚げていたりもします。
「おまちどうさま」
まずはカウンター席の二人に、みそラーメンとサッポロラーメン。
これはライス付きになっていますね。
揚げたカツは何にするのだろうと思っていますと、麺の上に乗せています。
メニューをチェックすると、ありました「カツラーメン」ですね。
後から一人お客が入ってきてこれもラーメンを頼んだのですが、面白いことにみんな違うラーメンなんです。
ワンタンメンを頼んだ人がいて、それは一つずつ手で包んで、別の鍋で茹でています。
私だけが普通のラーメンで、あと一つが塩ラーメン。
麺は4人分を一緒に茹でていますから、さすがに湯切りは甘い感じです。
テーブル席に3つの丼を届けたあとで
「ラーメンです」
私のラーメンが前から渡されます。
これは至ってシンプルなラーメンですね。
スープはあっさりとした醤油味で、普通の中華やさんのダシです。
脂っ気も少なく、可も無し不可もなしというごく普通のスープです。
具にはメンマに2枚のチャーシューで、歯応えのあるしっかりした味付けです。
これは結構いい感じです。
麺は中細のストレート麺で、あまり腰のないタイプですね。
やはり湯切りのせいか、かん水の抜けきらないのは仕方ないかな。
途中で気になっていた、卓上に置いてある「自家製唐辛子」を匙で2杯ほど入れてみました。
これがけっこう美味い。
あっという間に激辛ラーメンに大変身しました。
後から女性の二人客も入ってきて、けっこう混み合いました。
ご店主一人で捌いてゆくのはけっこうな重労働だと思います。
(頑張ってくださいね)
「ごちそうさま」
お会計を済ませて、外へと向かいます。
さあ、帰り道は遠いぞ。
2008.06.03 Tuesday
セントジェームスプレイスへ進め
セントジェームスプレイスへ進め
暗号のようですが、分かる人には分かるんです。
ボードゲームに「モノポリー」という古典名作があります。
世界中に愛好者は多く、世界大会も行われているという、有名なゲームです。
どんなものなのか、簡単に言いますと
ゲーマーは各自の駒を持っていて、サイコロ2つを振ってその駒を進めます。
自分の駒が止まったところの土地を買うことができ、家やホテルを建てられます。
他の人の駒がそこに止まると、家の数によって地代を請求出来ます。
その地代によって財産を殖やしてゆくというゲームです。
最終的には一人に全財産が集まり、残る全員が破産するので、「モノポリー」なんですね。
このゲームでは、「チャンス」や「共同募金」というマスがあって、そこに止まるとカードを引きます。
その1枚が「セントジェームスプレイスへ進め」です。
*注 正しくは「セントチャールズプレイスへ進め」でした。
このカードによって、強制的にセントジェームスプレイスという土地に飛ばされるわけです。
状況によって、良い場合もあるし、悪い場合もある。
名前の響きが良いので、これだけ覚えています。
昔の小学生や中学生はそんなボードゲームでよく遊んだものでした。
それに比べると今の子供たちは、全くそんなことをしませんね。
「集団で遊ぶ」事に慣れていないのかもしれません。
モノポリーは5人でやるのが一番面白いのです。
そのメンバーを集めるのが結構大変なのですが、自分の家や友人の家などに良く集まったものです。
当然トラブルやけんかも多くありましたが、それはそれで楽しんだものです。
そんなところから他人とのつきあい方を覚えてゆくわけですね。
今の子供たちの遊び相手は、テレビゲーム。
画面との1対1の遊びが主流です。
人とのつきあいが面倒くさいから、と言う声を良く聞きます。
そんな少年少女時代を過ごした青年たちが、社会に出てきちんとした人間関係を作れないで悩む。
会話ができないし、コミュニケーションの能力に大きく劣る。
気に入らない時にはすぐリセットできるゲームが、そんな性格を作るというのは言い過ぎでしょうか。
表面に出てくる問題の奥には、様々な要因が潜んでいるようにも思えます。
実は、このモノポリーもゲームボーイなどに移植されています。
友人たちとわいわい言いながらゲームに興じるといった光景は、もう時代遅れなんでしょうか。
2008.06.02 Monday
ナンクロ
ナンクロ
「ナンクロ」または「ナンバープレイス」、日本では「数独」の方が有名なのかも知れません。
9×9のマスがあって、そこに1から9までの数字を入れてゆくパズルです。
当然ルールがあって、同じ行と列には、全ての数字が一つずつ入ります。
さらに、3×3のもう一つの枠にも分かれていて、そこにも1から9までが一つずつ入ることになります。
最近は「脳トレ」ブームで、パズルがはやっているようです。
専門の雑誌も増えてきて、本屋さんを覗くと山積みされています。
前にも紹介しましたが「ニコリ」というパズル雑誌がこのパズルを紹介して、日本に広めました。
もともとは外国で考案されたものなんだそうです。
今では色々な名称で同じものが、多くの出版社から発売されています。
もう20数年前からやっているんですが、最近になって急に開眼しました。
暇な時、時間のある時にやっているんですが、
これは確実に暇つぶしになります。
というか、つぶれすぎます。
さらにはもっと複雑なものまであって、こうなると一生かかりそうな代物です。
例えば、こんなヤツ。
開くとこうなります。
全部で59面あるんですが、まだ1面も完成していません。
こんなん、誰がやるんだろうかねえ。
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