2007.08.30 Thursday
夏の終わり
暑かった8月も後2日。
散歩の途中に寄る浅間神社のセミの鳴き声も変わってきた。
ついこないだの暑い盛りは、クマゼミのやかましい音が主体だったが
今では静かなミンミンゼミが良く鳴いている。
そろそろツクツクボウシが鳴き始めた。
こいつは用心深くて、足を止めて場所を探そうとすると、気が付いたのかすぐ鳴き止んでしまう。
特徴のある小柄なセミで、綺麗な羽根の色を思いだす。
窓から見ると、空き地には赤とんぼが飛んでいる。
思いのほか、季節は進んでいるようだ。
明日は青春18切符最後の一枚を使って、この8月最後のラーメン食べに、東京行きです。
目標は思いっきりレトロなラーメンです。
居酒屋はかつて2回も振られた場末のお店。
もしもう一度振られたら、縁がないと諦めるか。
でも、最近運が悪いから心配だなあ。
と言うわけで、明日の更新はお休みいたします。
2007.08.29 Wednesday
善意と言うもの
尊敬する曾野綾子さんの本を読んでいたら、こんな下りがあった。
「悪意の人よりも、善意の人が怖い」
時として善意ほど恐ろしいものはない。
なぜかというと、悪意は拒否できるが、善意は拒否する理由がないからだ。
ローマ教皇であった、ヨハネパウロ二世が生前の話である。
病に冒されていて、足元もおぼつかない状態の教皇は、故郷のポーランドへ帰り、両親と兄弟の墓参りをした。
父母のお墓の前まで来た教皇は、目指すお墓の周辺をびっしりと囲む歓迎の人々に出迎えられた。
市長村長をはじめ一般の市民も、尊敬する教皇を一目見たくて駆けつけてきたのだ。
教皇が、本当に久しぶりに、長らくご無沙汰をしていた父母のお墓に辿り着いた。
教皇がそのお墓をじっと見つめた時、墓の後には子供たちの一団がいて、歌を歌ったのだった。
それは教皇を慰める慰霊の歌だった。
曾野さんはこれを「残酷な親切」と語っている。
死や親子の思いというものは、個人のものであり、二人だけの関係に返してあげたかった。
教皇にはお一人だけで、静かにご両親と対面させてあげたかった。
心の中で、懐かしい思い出を両親と語り明かして欲しかった。
重ねて言うが、この子供たちには何も落ち度はない。
教皇は子供たちが両親のために歌ってくれた、その優しさをお喜びになっただろうか。
話は替わるが、電車の中などで席を譲られて、固辞している方を見ることがある。
こんな時譲ろうとした人も、断った人も互いに気まずい雰囲気になる。
周りの目は「なんて意固地な人なんだろう」と拒絶した人を非難するのが大勢だろう。
しかし断った彼にも大きな理由はあるのだ。
散歩の時に出会う人みんなに明るく
「おはようございます」と声を掛ける人がいる。
ほとんどの人は
「おはようございます」と返事を返す。
さわやかな後味が残る。
でも、中には大切な考え事をしている人もいるのですね。
せっかく挨拶したのに、黙ったままなんて、なんてひどい人なんだろうと怒らないでください。
善意だからといって、すべてが正しいわけではないのです。
2007.08.28 Tuesday
静岡煮込みナンバーワン
静岡煮込みナンバーワン
お酒のアテ、と言えば色々ありますが、どこでも当たり外れがないのが「煮込み」
いや間違えました、「ハズレがない」でした。
中には嬉しい大当たりもありますね。
酒飲みに有名なところでは、「東京五大煮込み」です。
月島の「岸田屋」、森下の「山利喜」、千住の「大はし」の老舗3店に、門前仲町「大坂屋」、立石「宇ち多」と言った面々。
皆それぞれ個性的な煮込みで、甲乙付けがたい絶品です。
この他にも「名物煮込み」として看板に揚げているお店は多く、当然年季が入っています。
かつては大学前の「養老乃瀧」で「秘伝の味」「煮込み」をよくいただいたものでした。
学生の集まる居酒屋「味鶴」(だったか、記憶が薄いので違っているかも知れません)で、なんだか分からない肉をぐったぐったに煮込んだ「煮込み」は凄かったのを思いだします。
私はこの「煮込み」が大好きでして、メニューにあると絶対に頼んでしまう一品です。
ところが、残念なことに静岡には旨い煮込みを喰わせる店が少ないのです。
かつては「鹿島屋」の煮込みが気に入っていたのですが、今は休止状態。
そんな「煮込み空白地帯」の静岡ですが、1件だけ旨い煮込みを喰わせる店があります。
それが常盤町の「時歩」(じっぽ)です。
ここの煮込みは豚のシロ100%です。
味噌味で煮込まれていて、煮込み具合はやや浅め。
注文を受けると、鍋で豆腐を温め、煮込みと一緒に出してくれます。
この豆腐が大きいので、「煮込み豆腐」という感じになります。
これを作っている時のご主人の顔つきが好きだなあ。
仕上げにねぎを盛り、熱々の所に七味をぱらりとかけて、ハフハフと食べます。
これがまた美味いんだなあ。
これも又煮込みの良き理解者「ホッピー」を飲みながら食べるんですが、これ一皿でホッピーが2杯いけます。
いやあ旨いこと、旨いこと。
思わず会心の笑みが浮かびます。
ここの煮込みは、間違いなく静岡の煮込みのナンバーワンです。
2007.08.27 Monday
ハーモニカ少年の孤独
ハーモニカ少年の孤独
ハーモニカというと、子供のころ小学校あたりで吹いた思い出があります。
かつては授業でハーモニカをやっていた時代もありましたが、今はリコーダーが主体でしょうか。
ブルースハープというヤツもあって、かなり古くは「ボブ・ディラン」も使っていました。
ロックでも良いし、虎舞竜がいい感じで使っていたのを思い出します。
この哀愁を帯びた音色は、人々の心に深くしみ入るのですね。
さて、このハーモニカですが、どのような仕組みで音が出るのかというと、けっこうユニークなんです。
口から吐き出された息が仕切られた箱の中を通り、横の口から出ます。
その時に金属の板を振動させて、これが音を出すわけです。
この音を出すシステムはハーモニカだけのものなのですね。
普通の弦楽器は、張られた弦を振動させて音が出ます。
弦は両端が固定されていますが、ハーモニカの板は片端だけです。
弦の長さと、線密度及び張力によって、出る音の高さ(振動数)が決まります。
これが同じ振動数だけなら良いのですが、通常の振動では、それ以外の振動数の音波も発生します。
これを高調波成分と言います。
基本の振動数に比べて、2倍3倍という整数倍の振動数の音が同時に発生しているのです。
例えばC(ハ長調のド)は264ヘルツで、この倍音は528ヘルツになります。
これが1オクターブ高い「ド」の音になるわけです。
通常の弦楽器では、両端が固定されているため、この高調波成分は基本振動数の整数倍になります。
これですと全く違和感はなく、かえって深みのある音として耳に聞こえます。
しかし「ハーモニカ」の振動ですと、そうはなりません。
詳しい解説は省きますが、整数倍ではなく、割り切れない倍数の音波が発生するのです。
そのためハーモニカは、自分以外の楽器と重なると「音が濁る」ことになります。
ハーモニカ同士ならば良いのですが、他の弦楽器などとは「ハーモニー」が乱れるのですね。
そういえば昔のバンドでハーモニカのソロを入れたことがありますが、上手くマッチしなかった。
それでオカリナに替えたら、なかなか良い感じだったことを思い出しました。
野原で少年が、一人寂しくハーモニカを吹いているのは、こんな理由があったんです。
2007.08.25 Saturday
太平閣@瀬名
太平閣@瀬名
さて今日のランチはと考えたが、事務の女性に
「太平閣なら近くで、美味しいですよ」
と教えていただいたので、こちらを目指すことにした。
車で店に着くも、駐車場はほぼ満杯。
仕方ないので奥に車が入っていたが、その前に入れておく。
後でお店の方に伺うと、お客さんの車ではないようで、安心した。
店内はほぼ満員で、カウンターの一番端に席を取る。
すぐ後から若いお兄ちゃんが入ってきて、これもすぐ隣に座ったので、これでカウンターは一杯。
メニューを手にしばし悩むが、係のオバチャンにせかされて、Aセットを選ぶ。
これは「ラーメン」に「とり唐揚げ2個」「サラダ」「ミニチャーハン」が付いて780円というものだ。
おや、隣のお兄ちゃんも同じオーダーだ。
カウンター横には「静岡おでん」の鍋があって、欲しい人は勝手に取って行く静岡スタイルのようだ。
目の前の厨房では、ご主人と思われる年輩の男性と、たぶん息子でしょうか若い男性が奮闘中。
中華鍋はご主人で、麺は息子と分担が決まっているようだ。
さて、セットのラーメンに唐揚げ2個とミニサラダが出てきた。
唐揚げは揚げ立てで、タレが掛かっている。
「ラーメン」の具はチャーシューにメンマ、ナルト、ノリ。
麺は細麺のストレートで、スープはあっさりめになっている。
やや湯切りが甘いようで、かん水の匂いが残る。
遅れてチャーハンがやってきた。
紅しょうがの赤が鮮やかで、量も充分ある。
角切りのチャーシューがけっこう入っていて、これは美味しかったです。
馴染みの客との会話も弾んでいるようで、なかなか賑やか。
地元の人であふれた、地域密着店ですね。
2007.08.24 Friday
長安@瀬名
長安@瀬名
連日の猛暑で、外に出るのもおっくうになる。
とはいえ今週は朝からの講義なので、ランチは外食と決めて、あれこれリサーチしていく。
昨日はまずこの「長安」を目指したのだが、なんと駐車所が満杯で、出車待ちという状態。
それでも5分ほど待って、店に入るとこれも超満員で、これでは昼休みに間に合わない。
仕方なくここでUターンした。
引き返して次の候補店「月さむ」に行ったのだが、「定休日」の看板で、あえなくダウン。
そこから急遽「一元」に向かったのでした。
さて、今日こそはと「長安」に着くと、ガラッと変わって車は少なく、あっさり停められた。
お店に入ると、ちょうど混雑が一段落した時間帯のようで、半分ほどの入りだ。
しかし、空いた席にはまだ片付けられていない器が放置され放題。
迷ったが厨房の向かい側カウンターの一番端に席を取る。
もちろん隣の席には、食べ終えた焼きそばらしき空のお皿が置きっぱなしだ。
年輩のご店主と、これもよいお年のオバチャンが、二人だけであたふたとやっている。
お冷やはテーブルにある物を自分で注ぐスタイルのようだ。
メニューを見ると「ラーメン(350円)」とは、今どき破格の良心的な設定だ。
しかしここはかねてから決めていた「うま煮ラーメン(700円)」を告げる。
落ちついてよく見ると、店にいるお客のほぼ全員が「出来上がり待ち」の状態であると気が付く。
全部で8人ほどはいるのだろうか。
ということはその最後になるのだから、けっこうな時間を待つことになりそうだ。
ご主人はいそいそと鍋をふるうが、それでも料理の仕上がりはそれなりに掛かる。
10分ほど経ったが、まだ道は半ば。
その時お店に女性客が入ってきた。
どうも予約をしてお持ち帰りを注文していたらしい。
そういえばテイクアウト用の器に入れて、4人前の「カツ丼」らしき物がレジの横に積んであった。
それ以外にも、いく品かが奥に出来ているようだ。
(そうかこれを作っていたので、お店のほうが溜まったんだ)
オバチャンはその品物を乗せた木箱を抱えて配達に行く。
このオバチャンも、暑さと忙しさでパニックになっていて、動きが悪い。
カウンターのお客に「生卵」と言われて、何回も忘れたまま、苦笑されている。
さて、遅れて入ってきた一人客が「うま煮ラーメン」と注文。
(ああ、これは一緒に作るな)
店と、このお客にはありがたいが、一秒でも早く喰いたい私にはがっくりの瞬間だ。
ようやく「うま煮ラーメン」が出てきた。
その時も、オバチャンの言い間違えだったようで、私に来るはずのラーメンが後注文の客に行ってしまい、ご主人がぶつぶつ言っていた。
まあとにかくありつけたのだし、文句は後に、箸先に。
青磁の丼に麺、上に掛けられた具は種類も量もたっぷりとしている。
海老、豚肉、ウズラ卵、白菜、キクラゲ、筍、ネギ、人参これが熱々のあんかけになっている。
この「熱々」は大歓迎なのだが、早く食べなければいけない時には切ない物があります。
スープの味はあっさりとして、やや甘めの餡と良く合っている。
このたっぷりとした野菜を食べると、何となく健康になった気がします。
麺は細麺ストレートで、茹で加減も問題なし。
取り急ぎなんとか時間内に完食したが、汗が噴き出してきました。
結局最後までオバチャンに器を片付ける時間は無く、雑然とした店を後にしました。
いやあ、暑い!
2007.08.23 Thursday
一元@鳥坂
一元@鳥坂
「鳥坂」といえば一元、昔から知られた有名店である。
最近はけっこう開けてきたこの辺りだが、かつては店などの影もなく、ぽつんとこの店だけが建っていた記憶がある。
そんな田舎の中の一軒家に、ラーメン好きが駆けつけて、人気を博したものである。
しかし、この地区も今では様変わりした。
周辺にはお店も増えて、けっこう賑やかしくなっているのだ。
まあ、とは言っても通り沿いに限定されてはいますが。
今日のランチはここに決めて、車を駐車場に止める。
けっこう広い駐車場で、不粋な「Uターンお断り、ご利用者以外利用禁止」の大きな看板が立っている。
店に入ると、まずは大きなテーブル席があり、奥に厨房。
それを前にカウンターが6席ほどと、反対側にもカウンター席がある。
運の良いことに、厨房向きのカウンター真ん中が空いているので、迷わずそこに座った。
メニューは以前と変わらず、真正面に大きく看板に出ている。
「菜単」として「ラーメン600円」「サッポロ味噌ラーメン900円」と並ぶが、「ラーメン大盛り900円」という設定が変わっている。
手伝いのお姉さんに「ラーメン」と告げる。
お冷やはセルフサービスで、入り口の冷水器まで汲みに行く。
白いプラスチックのコップを取り、取っ手に当てると、がらがらと氷付きで水が出てきた。
お馴染みのオヤジは、禿頭に汗を滴らせながら、てきぱきと麺を調理してゆく。
無造作に麺を鍋にぶっこんだかと思えば、モヤシを豪快に炒めてゆく。
これを麺の上に乗せて、小間切れのチャーシューをばらまき、味噌を乗せれば「サッポロみそラーメン」の完成だ。
この店の表看板であり、これを注文するお客は多い。
混んでいるので時間が掛かるのかと思っていたが、案外に早くラーメンが出てきた。
丸っこい丼に浮かぶ麺はやや茶色がかった細麺のストレート。
茹で上がりが早いので割合に早く仕上がるのだろうか。
テーブルにはドカンと業務用のプラスティック大瓶で、「豆板醤」や「おろしニンニク」が置かれていて、無造作に柄の長いスプーンが突っ込んである。
客のお好みに応じて、これで調整しろと言うわけだ。
胡椒の容器も、ギャバンの業務用大瓶で、こんなのが好きなんだろうね。
スープを一口飲む。
味は塩っぱめで、夏の塩分補給には最適だろうか。
具は大ぶりのチャーシューが嬉しいことに2枚入っている。
さらにはベッコウ色に輝くメンマ。
このメンマが旨いのでびっくりした。
柔らかく煮込まれており、優しい味が染みこんでいる。
スープはどうもトンコツ醤油系のようだが、脂っこい感じはしない。
さすがに疲れたのか、オヤジは一段落すると、奥で休憩していた。
客層は年輩の女性客や、中高生あたりもいて、なかなか広い世代に親しまれているお店のようだ。
カウンターにはゆで卵と塩の入った容器が置かれているが、これは勝手に食べて良く、後で自己申告するのだという。
するするっと完食して、
「ごちそうさまでした」
また、さらに暑い炎天下の車へと向かってゆく。
2007.08.21 Tuesday
ロイホでカレー
ロイヤルホストで「ロイヤル25周年夏カレーフェア」をやっていると聞き、さっそくお邪魔しました。
七間町店に着き、二階のお店に上がります。
月曜の7時半、この時間ではお店は空いています。
「禁煙席」といったつもりが、「喫煙席」と言ってしまったようで、あれっこちらじゃない。
ウエイトレスさんに言うと、笑顔で変更してくれました。
このあたり社員(いやパートかな)の教育はしっかりしていて、気分がいいですね。
呉服町の通りが眼前に見下ろせる、窓際の席に移りました。
さて、注文は「2種類のカレーセット(1380円)です。
選んだカレーは「カシミールビーフカレー」「ムガールチキンカレー」の2種類。
これに、パロタ、ライス、サラダ、タンドリーチキンが付きます。
「タンドリーチキンは、ビシソワーズと交換できますが?」
「これで良いです」
カレーのもう1種類は「バターシュリンプカレー」で、これも選べます。
しばし待つと、カレーセットが出てきました。
ステンレスのプレートに乗って、小鉢にカレーがそれぞれ入っています。
スプーンも二つついていて、これでルーを掬い、ライスに掛けて食べます。
「パロタ」というのは、インド・ケララ州直輸入のパンだそうで、初めて食べました。
ナンとは違っていて、パイのような折り畳み生地です。
これが出来たてなのか熱々で、手で千切るのに苦労しました。
カレーはどちらもけっこう辛いですが、辛すぎるほどではありません。
ビーフは、「ビーフの旨味と17種類のスパイスを使用した刺激的な辛さが特徴のさらっとしたカレー」
よく分かりませんが、ピリッと来る辛さが刺激的。
チキンは、「ヨーグルトに漬け込んだチキンを13種類のスパイスとトマトでじっくり煮込みました」
この17と13の違いを見分けられたら、「神の舌」と呼ばれ讃えられるでしょうね。
スパイスについては残念ながら、さっぱり分かりません。
タンドリーチキンは美味しかったのですが、肉がパサパサしていて、食感がいまいちでした。
でも店員さんはけっこうこまめにサービスしてくれて、気持ちが良かったですね。
この店が賑わうのはもっと遅い時間帯なんでしょうが、空いている店はゆったりできて気持ちが良い。
たまにはこんな環境でのんびりとするのも良いもんですね。
2007.08.20 Monday
哀愁の鯨ベーコン
哀愁の鯨ベーコン
昨夜は自宅での晩酌。
良いアテはないかと近所のスーパーに行きますと、おや珍しい。
お刺身売り場の片隅に目玉商品で「鯨ベーコン」が置いてありました。
悩んだのではありますが、懐かしさにかまけて、購入しました。
お値段はというと、パックは一人前ですが、ほんのひとかけらで398円。
ご丁寧に二重包装されていて、まるで宝物ですね。
思えばこの「鯨肉」、日本人には馴染みの深いものです。
昔々の学校給食創始期には、もちろんハンバーグとか若鶏の唐揚げなどのしゃれたメニューはなく、質素なものでした。
その中で、群を抜いて人気の一品といったら、「鯨の竜田揚げ」です。
当時は現在と違い、肉そのものが貴重な時代でしたから、人気も頷けます。
「唐揚げ」や「フライ」でなく「竜田揚げ」というのが大きなポイントでしてたね。
そのせいか今だに「竜田揚げ」イコール「鯨」という方程式は燦然と輝いております。
竜田揚げ以外でも、鯨肉は庶民に親しまれていて、よく食べられていたものでした。
そういえば「鯨ステーキ」なんていうのもありましたが、今では牛ステーキよりも高級品です。
世界的な情勢により、鯨は全面禁漁になってしまい、貴重品に様変わりしました。
それでも20年ぐらい前までは、「鯨ベーコン」をつまみに一杯というのは良くありました。
考えてみると鯨を食べるのは、渋谷の「くじら屋」以来かも知れません。
3年ぶりのご対面とは、寂しいかぎりですね。
さて、買ってきた「くじらベーコン」を開けてみますと、まあ分かってはいたんですが、少ないことおびただしい。
さっそくお皿に移して、酢醤油にカラシでいただきます。
昔懐かしいというか定番の、食紅で赤く縁取ってあります。
茶色の肉の部分と、白い脂身の部分がありますが、やはり脂身が一番。
この弾力のあるゼラチン質は噛み応えがあります。
噛みしめるとじんわりと口中に広がるくじらの脂。
いやあ昔懐かしいこの味です。
これはお酒が進みますね。
わびしいことに、ほんの二箸三箸で無くなってしまいましたが、忘れていた昭和を思い出しました。
哀愁漂う「鯨ベーコン」、また食べたいなあ。
追記 今週は集中講義のため更新が遅れます。
2007.08.18 Saturday
あづきてい@新伝馬
ラーメン店といっても、色々なお店がある。
いわゆる格調高い店では、ラーメン専門店が一番。
中華料理店のラーメンに、食堂のラーメン。
静岡では結構ある、そば屋のラーメン、喫茶店のラーメンに、居酒屋ラーメンというのもある。
専門でやっているのもあれば、片手間なのもあるが、決して専門店だからといって旨いとは限らないのが面白いところだ。
そこらへんは、あれこれウンチク並べた店が、その通りになっているかを考えてみれば、分かり易いと思います。
最近は健康に注意する人が増えたせいか、やたらに「自然」「無添加」という言葉を多用する店が多い。
でもそんな人に限って、間違いなく不健康な煙草を止められないとか、地球に優しくないガソリンばらまきのスポーツカーを愛用していたりするのだから不思議だ。
ところであまりに嫌われていて可哀相なので、ひとこと弁護しときますが、「化学調味料」は体に悪くはありません。
そりゃあ昔の中国レストランのように、バンバン使って、それを毎日食べているなら良くないですが、今は量が違う。
さらに、一日3食ラーメンばかりという人もいないでしょう。
「化学」といっても合成して出来たものではないので、人体に対する害毒はありません。
「無化調」という言葉は、決して褒め言葉ではないと思います。
ま、そこらへんは個人の好みですので、私が口角泡飛ばす事もありませんがね。
さて、話は長くなりましたが、今回の訪問は「あづきてい」です。
実はこの店、「パチンコ店」の中に併設されているお店なんです。
昔々静岡市中心街の「銀座会館本店」に「銀座飯店」というお店がありました。
もう40年近く前ですが、完全にホールの一角でした。
当時はチューリップ全盛の時代でして、今と違って、のんびりとしたパチンコでした。
さすがに長続きしなかったようで、それ以後この形態のお店は見かけませんでした。
この「あづきてい」ですが、やはりパチンコ店の親会社が経営しているようです。
ますはパチンコ店の横にある入り口から入り、券売機で食券を買います。
ここはスタンダードに「らうめん」(600円)を購入します。
調理場のカウンターに食券を出して、「細麺で」と告げます。
麺は「細麺」と「太麺」が選べるようになっているのです。
引き替えに番号入りのプラスチックの札を渡されます。
ここは全てセルフサービスなんですね。
品物が出来上がるとカウンターから「○○番のお客様」と呼ばれるので、取りに行くシステムです。
当然お冷やもセルフサービスで、コップにお冷やを注いで適当な席に着いて待ちます。
また食べ終えた後の食器は、返却口に自分で返しに行くことになります。
まあ昔懐かしい「学食」のスタイルなんですね。
さて、番号を呼ばれ取りに行くと、トレイに乗ったラーメンが出てきました。
これを自分の席まで運んで行きますが、席には何もないので、ここでコショーを掛け、割り箸を取ります。
おや、ちょっと掛けすぎたかな。
スープは細かい背脂が浮いています。
けっこう熱くて美味しそうな面もちです。
しまったレンゲを取り忘れた。
麺はストレートの細麺で、茹で加減はけっこういい感じですね。
具には大きなチャーシューが一枚と、メンマにモヤシです。
このチャーシューはかなり柔らかく、お箸でつまむとほろほろと崩れてゆきます。
正直余り期待はしていなかったのですが、けっこういけますね。
それほど脂っ濃い感じもせず、マイルドな「トンコツ醤油」のスープです。
パチンコの合間の一杯にはちょっと勿体ないぐらいのできばえでした。
「ごちそうさま」
トレイを下げて挨拶すると
「ありがとうございました」
活気のある声が返ってきました。
2007.08.17 Friday
スシローに行く
スシロー
たまには回転寿司にでも行こうと話がまとまり、ではどこにするか。
私は「かっぱ寿司」が良いんですが、たまには浮気もよろしいかと、「スシロー」さんに出かけてきました。
お昼時だから混み合うのかと心配しながら、車でお店に向かいます。
入り口には警備員さんがいて、ちょうど一つだけ空いた、日陰の場所を案内してくれました。
今日のように暑い日が続くと、誘導員さんも大変ですね。
「ごくろうさまです!」
ねぎらいながら二階のお店に進みます。
思ったよりも空いていて、待ち客は一組だけ。
ウェイティングリストに名前を書いてすぐ、名前が呼ばれました。
店はなかなか広く、100人ぐらい入れそうな感じですね。
テーブル席について、まずはお茶を注ぎます。
ここのシステムは、プラスチックの湯飲みに「粉末茶」をさじで入れて、お湯を注ぐスタイル。
他には何もないので、割り箸で掻き混ぜるのかな。
テーブルの隣を流れてくる「回転寿司」を適当に取ります。
それにしても最近の回転寿司は、いろんなのがありますね。
「塩カルビ」「ハンバーグ」「海老天」「ピリ辛ナス」なんか凄いのもあるなあ。
今時の回転寿司は、まさに「何でもあり」ですか。
当然スタンダードな握りもあって、そちらを主体にいただきます。
レーンに流れていないものは、横にあるインターホンで個別に注文する仕組みになっています。
注文した品は、専用の色つき容器に乗せられて流れてくるので、自分の品物だけを取るようになっているのです。
そこで、せっかく来たからと、かねて気になっていた「きつねうどん」を注文しました。
なんと言ってもこのチェーン店は「浪花のあきんど」だというので、大阪といったらきつねうどんでしょう。
ふたをした丼に乗って「きつねうどん」がやって来ました。
さっそくレーンから取り、唐辛子を振り掛けていただきます。
まずは出汁を一口。
薄い色の関西風で、なかなか良い出汁です。
うどんは意外と腰があるので、驚きました。
具は大きな甘辛の味付けおあげと、天かすにネギが掛けてあります。
この、寿司をつまみながらうどんを食べるという感じが、妙にマッチしているんですね。
「うどん」プラス「握り寿司」ってここでなきゃ食べられないんじゃないだろうかな。
この店で残念なのは、「お酒」のメニューが寂しいことです。
ビールは一種類だけ。
日本酒は冷酒の1種類とは寂しいかぎりですね。
酒飲みが長居をしないようにという戦略なんだろうが、せめて燗酒の2段階ぐらいは置いて欲しいな。
この店ではお客の飲食時間が短いので、収支はかなり良いような気がします。
さくさくっと食べて、さっさと帰る。
お会計もてきぱきとしています。
寿司も回転するが、お客の回転も良いのですな。
2007.08.16 Thursday
中国茶房8@恵比寿
さて、今回の夕食はというと、恵比寿の「中国茶房8」に出かけてきました。
JR山手線を恵比寿で下車し、地図を頼りにけっこうな上り坂を進んで行きます。
途中で、消防車と救急車が止まっているのに遭遇。
(なんだ、事件発生なのか!)
まあそんなミステリアスな展開になるわけもなく、横目に見てスルーしました。
5分ほどの距離で、目指すお店に到着。
あれ、一階には「本日休業」の看板が。
一瞬どっきりしましたが、これは別のお店で、目指すのは2階でした。
横の階段を上り、けっこう広いお店に入ります。
まあこの時期この時間(4時ごろ)ですから、お店は空いています。
店員さんに導かれて、8人掛けほどの丸テーブルに座ります。
どうも中国人のお姉さんらしく、何となく顔つきがオリエンタルな感じ。
注文は小型の電卓のような機械で、番号を打ち込んで行くシステムです。
「まずは生ビール(580円)4つにこのなんとか茶」
「それから、北京ダック(3680円)を一つお願いします」
時間が掛かるので、メインを先に頼んでおき、後は前菜から始めよう。
すぐに生ビールが到着する。
注文したなんとか茶が出来ないらしく、代わりに「青じそジュース」を注文した。
さて、おつまみだが、この小皿がまた種類豊富で、かつ安い。
取りあえず、というには多すぎる量だが、「アワビ茸の辛口煮」「キュウリの甘酢漬け」「豆の三種和え」「ザーサイ」「牛ハチノスの醤油煮」「イカとニンニクの芽の和え物」を選んだ。
これが全品210円。
もちろんちゃんとした量が盛ってあり、5人で分けても大丈夫だ。
さらには30何種類もあるという水餃子を、5種類頼んでみる。
「ニンニクの芽」「豆腐」「竹の子」「ホウレン草」「白菜」とメニューの1番から5番までで、これがそれぞれ3個あり、値段は全て105円。
今時105円で本格的な水餃子が食べられるとは、幸せですねえ。
当然注文を受けてから、餡をくるみ、茹で上げるのです。
前菜は一皿ずつではなく連続してどんどん出てきた。
ビールも空になったので、「紹興酒」(1660円)を1本ボトルでいただくことにする。
まあ夏ですからロックでまいりましょうか。
そこで、料理人が「北京ダック」を持ってきた。
まるまる1羽をかざして、全員に確認させる儀式だ。
すぐにそれを台に乗せて、皮を切り取って行く。
じきにパリパリの皮と、キュウリやネギなどの薬味、テンメンジャンなどを混ぜた3種のタレがやって来た。
別皿の小麦粉を焼いた「皮」は10枚ほど付いている。
これを一枚取って、贅沢に北京ダックを3切れほども乗せる。
タレを付け、薬味も乗せてくるみ、そのままかぶりつく。
北京ダックでも、これほど豪快にやると、気分がいい。
チビチビ食べるのは、心の中まで寂しくなります。
あっという間に全員が完食。
続いては、「北京ダック」の残りの部分の肉を野菜と炒めたものに、ガラから取ったスープが出てきた。
このスープが薄味でさっぱりとした旨さだ。
まだまだ追加の料理は、「干し豚肉とピーマン炒め」(880円)「激辛鉄板麻婆豆腐」(715円)と続くが、さすがにもう全員お腹一杯だ。
本来なら「水餃子」の追加をする予定だったが、哀れ5品でギブアップ。
後はシメのデザートに走るものと、水で胃薬を飲むもの様々だ。
少し早いが5時半でお会計を済ます。
これで一人あたり2800円ですから、お値打ちの店ですね。
2007.08.15 Wednesday
康竜@東新宿店
さて、恒例の「東京ラーメンツアー」
本日の目的地は、新宿の「佐高」で納豆つけ麺だ。
当日の東京は当然のごとく30度を超える炎天下。
JR新宿駅で下車した一行は、地下道から地上に無事脱出。
新宿3丁目を過ぎ、2丁目、1丁目と歩を進める。
ついに右手前方に行列を発見。
おお、これが噂の有名店かと思いきや、「お持ち帰り弁当」に並ぶ行列だった。
(おかしい確かにこの辺だが?)
辺り一帯をくまなく探すと、ありました!
しかし、なんと言うことか「お盆休業」の貼り紙がデンとばかりに貼られている。
呆然と立ちつくす静岡産の田舎者軍団。
(すいません、すべてわたくしの不徳の致すところです)
仕方なく、近辺のラーメン店を探すものの、一番候補「桂花」はさて、どこら辺だったか。
暑さと焦りがあって、なかなか見つからない。
実は本日のメインは「ルミネtheよしもと」で、1時の開演になっている。
したがってもうこれ以上時間を潰してはいられない。
やむを得ず(決して美味しく無いというわけではありませんので)
空いている「康竜」に入ることとなった。
この店はチェーン店であるが、最近人気が出てきて店舗を拡大しているそうだ。
入り口の右手に券売機が置かれている。
そこでまあスタンダードに「ラーメン(650円)」の食券を購入すると店員が来て
「5人連れ様ですか、お二階へどうぞ」
何か印刷されている紙を渡された。
「お客様お好み表」と書いてある。
自分の好みを書いてそれにあったラーメンを調整してくれるというのだ。
項目は6つで、麺の堅さ(5段階)、味の濃さ(3段階)、油加減(5段階)、博多ねぎ(ありなし)、旨味辛だれ(ありなし倍)、焼豚(ありなし)に○を付けて、申告するのだ。
750円の「自分仕立てラーメン」になるとこれに加えて、8品のトッピングから4つ選べる。
100円増しで4品はけっこうお得な感じだ。
二階席に上がると、そこはL字形のカウンター席が8席だけの狭い空間だ。
先客は奥の方に2名が座って待っている。
入り口近くから5人順番に座ると、そこには記入用にボールペンが置いてある。
さっそく印を付けて係に渡す。
「替え玉」は200円、半玉で100円と書いてありこれはカウンター前の料金入れに効果を入れるとランプが点く仕掛けになっている。
お冷やは完全なセルフスタイルで、置いてある空のコップを各自に一つずつある給水器に当てて飲み放題だ。
カウンターと目の前の調理場の間には仕切があって、中は良く見えない。
それだけ「麺に集中せよ」というのだろうか。
奥で先輩らしい店員が新入りに色々教えている。
どうやら「お客は端から詰めて着席させる」という基本的なものらしい。
「一人客が真ん中に座ってしまうと、あとから来た団体が座れなくなるだろう」
「だから初めは、とにかく端の席に案内するんだ」
素直にハイと頷く新人くん。
(まあ、当たり前の話で、こんなのも説明しなきゃいけないのかな)
ラーメンはさすがにすんなりと出てきた。
出で立ちはシンプルで、具はチャーシューが1枚だけ。
そこに赤い「旨味辛だれ」がちょこっと掛かっている。
他には「博多ねぎ」だけでちょっと寂しい。
まずはスープを一口。
コッテリと濁った、熱々のトンコツスープだ。
まさにトンコツそのものだが、獣臭さは押さえられている。
麺はお馴染み細麺のストレート。
まさに正統派のトンコツラーメンだ。
辛だれをスープに混ぜ、味の変化を楽しむ。
思ったほどの辛さはない。
チャーシューは柔らかく煮込んである。
まあそれなりに美味しいのだが、やはり物足りない。
麺の量も少な目だし、具も寂しいので、これだけで昼飯とするには苦しいか。
あっという間に3分で完食。
久々の本格トンコツラーメンでした。
2007.08.14 Tuesday
8月度例会
今日は八月の例会。
とは言うものの、恒例の「ラーメンツアー」を明日に控えては、お酒も進まない。
またお盆の季節でもあるので、今回の参加者は6名という寂しい結果になった。
そのうち5名が明日も集まるのだから、まあ顔見せということか。
例によってお土産の頒布会。
皆さんグローバルになったもので、今回のお土産は三カ国揃い踏み。
まずはスイスのお土産で「ハーブの歯磨き」希望者に「エーデルワイスの種」
中国土産は薄い頭髪に対する嫌がらせも込めた「牛の角製の櫛」
櫛は素晴らしいが解かすものが乏しい。
オプションで、段ボール入り(ウソです)の中華味グリコプリッツ。
韓国名物は味付け海苔。
うーん、これだけで世界旅行の気分。
お決まりのワインは結局3本で打ち止めになりました。
明日のスケジュールを確認して、最後のシメはやはり美濃屋さん名物の「ワンタン」
これ、メニューにないのにいつも無理言って作ってもらうんですが、軽くて良いです。
今日は麻雀もせず、皆さんおとなしくご帰宅になります。
私も早く寝ることにしますか。
2007.08.12 Sunday
福竜@西門町
福竜@西門町
夜のとばりが街を覆うころ、この店は暖簾を上げる。
なんと言うことはないありきたりの中華料理店のようだが、どうしてそうして、けっこうな人気店なのだ。
営業は午後5時半から午前1時半までと、深夜族には嬉しい長時間になっている。
静岡は中心街をやや外れた清閑町にある、夜間営業の中華飯店「福竜」。
今日は久々にこの「福竜」さんのラーメンをいただきにやって来ました。
さて、時間は金曜日の午後10時あたり。
週末とはいえ、そろそろ客足が少なくなる時分だが、この店は違う。
入り口の引き戸を開け中を窺うと、おや、満員だ。
5人ほどのカウンターは満席で、3組あるテーブルも皆座っている。
(仕方ない、外で待つか)
そう思って引き返そうとしたその時
「ここ座んなよ」
一番手前のテーブル席に座っていた、角刈り頭中年の男性客が、自分の前の席を指差すのだ。
しかも自分の飲んでいたビールを片付けて、場所を空けてくれた。
「すいません、どうも」
軽く会釈をして、目前の席に着く。
強面の精悍な風貌で、黙々と箸を動かしているが、いい人だなあ。
今食べているのは「野菜炒めライス」のようで、ご飯が可愛らしいお茶碗になっている。
途中でおかわりをしていたので、これは常連さんなのだろうか。
そこで注文だが、なんと前代未聞のチョイスをしてしまった。
たぶんラーメン屋さんでは初めてになるだろう。
その二品の組み合わせというのは、「ラーメン(480円)とお酒(350円)」
本当はビールを頼むつもりだったのが、たこ八で飲んだ後なのできついかと思い直したのだ。
でも、真夏に熱燗で、しかもラーメンとは、我ながら笑っちゃう組み合わせですね。
店内は男性客がほとんどで、たぶん一杯飲んだ後のシメで来るんだろうか。
みな美味そうに麺やご飯ものを掻き込んでいる。
さて、まずは熱燗が登場してきた。
なんと嬉しいことに、サービスで肴に「お新香」が付いてきたのだ。
これをつまみに、熱燗をきゅうっといく。
この、自家製と思われるお新香が、なかなかに美味く、お酒が進む。
厨房は大忙しのようで、のんびり一杯やっているのが大正解だ。
徳利がほぼ空いた時分に、「ラーメン」が登場した。
これは実にシンプルな出で立ちですねえ。
具はチャーシュー1枚にメンマとホウレン草。
スープはあっさりとしているが、それでも十分な脂分が感じられる。
めんは中細の縮れ麺で、茹で上がりは柔らかめだ。
とにかくあっさりしていて、するするっと入ってしまう。
これは最後のシメに最適なラーメンですね。
この店もかなりの老舗になってしまったが、更に長く続けていただきたいものだ。
「ごちそうさま」
満足してお店を後にしました。
2007.08.11 Saturday
今日は「金たこ」
昨夜は久しぶりの「金たこ」(金曜日にたこ八に行くこと)。
まあこんな事を省略しても意味無いんですが。
今日は朝からの連続勤務で、ようやく最後の仕事が終わり、クールダウンにたこ八へ。
町中に行くと、呉服町のあたりは「夜店市」で大にぎわいだ。
浴衣姿の若い娘さんを始め、家族連れなどでごった返している。
それを避けるため通り一つ外して自転車を走らせると、こちらは意外と空いている。
どうやら賑やかなのはメインストリートだけで、飲屋街はいつもと変わらぬ人通りだ。
たこ八に辿り着き、暖簾の外から窺うと、今日は案外に空いている。
「こんばんは」
中にはいると、おや。
笑顔で迎えてくれたのは、美人人妻のRさんじゃないですか。
「あれっ、もう元気になったの?」
「まだまだだけど、歩けるようになったから」
(おいおい、もうお酒飲んで良いのかいな)
詳細は略すが、1ヶ月前に事故にあって、10日も入院していたという。
話を聞くとまだ鎖骨は折れたままで、状態を見ているのだとか。
当然自転車にも乗れず、今日は歩いて個々まで来たのだと言うが。
「自宅で安静にしてなきゃ、いけないんじゃないの」
「お酒が私を呼んでいるのよ」
うーん、さすがは酒豪だなあ。
おや、いつの間にか髪もショートカットにしていて、イメージが変わった。
事故で傷めた頭がまだ時々痛むのだと言うが、まさに「西施捧心」
美女は翳りを持っていると、またより美しく見えます。
いやあ美人の隣に座れて幸せだなあ。
「不思議なのよ」
彼女が今診察していただいている病院の医師が、私と1字違いの異姓同名なんだという。
「それで何度も言い間違えてしまうのね」
(産婦人科で無くて良かったな)
「こんばんは」
珍しく遅い時間にSGさんが入ってきた。
何となく元気がない。
今日も暑い中、浜松まで行って来て、一仕事済ませた後だという。
先日オカアサンに聞いた話でも、仕事疲れで飲みながらダウン寸前だったとか。
今日は珍しく一言も喋らない。
よっぽど話し掛けようかとも思ったが、焼けぼっくいに火がついてはと、思いとどまる。
今日は珍しく、ビールの後にホッピーをやっつけていた。
騒がしいのも迷惑だが、静かなのも心配だ。
「頑張りすぎると体に悪いよ」
取りあえず一言だけ掛けておく。
Rさんは年内は仕事をお休みするとのこと。
「早く全快祝いをやりましょうね」
約束を交わしつつ、店を後にしました。
お酒もほどほどにして、早く良くなってね!
2007.08.09 Thursday
お知らせ
お知らせ
8月9,10日の更新は都合によりお休みします。
2007.08.08 Wednesday
「乞食」と呼ぶ少年
ホームレスを乞食と呼ぶタイル工の少年
先日の新聞に載っていた悲しい事件。
公園で寝ていたホームレス風(実はホームレスではなかった)の男性に、ライターオイルをかけ火だるまにした5人の少年たち。
うち3人は高校1年生で、リーダー格の17歳はタイル工という職業で記されている。
新聞の記事によると
>少年らは、公園などで暮らす人たちのことをホームレスとは言わず「乞食(こじき)」や「浮浪者」と呼び、警視庁の調べでもそう表現しているという。
さらには、こうも書いてある。
>タイル工の少年は「乞食は最低で、世の中の役に立っていないから、犬猫と一緒。
汚くて街に迷惑をかけており、死ぬのを待っているだけ。
死んでも仕方がない」と話している。
ほかの少年4人は「火をつけて乞食をいじめたかった」
「怒って追いかけてくるのがおもしろかった」と話しているという。
この記事を読んで、「アメリカインディアンの教え」の一節を思い出した。
そこにはこう書いてあった。
「敵意にみちた中で育った子はだれとでも戦います」
精神医学者であるウルフは、「自分の弱みを他人に見せまいとして、虚勢を張っている人は、いつも戦場にいるようなものだ」という言葉を残している。
この少年は、過去に猫や亀を虐待して殺した行動があったという。
彼にとって、自分よりも下位にあるもの、いや下位にあると決めつけられるものは、自分自身の存在のために必要不可欠なものだったのではないのだろうか。
「最低」なものがいるうちは、少なくとも自分はそれではない。
自分自身の存在のためにも、彼は最低なものを探し、確認したかった。
ホームレスや猫を虐待している時だけが、彼にとって安らぎの時だったのではないのか。
これが今回の事件に繋がったのだと、そう思う。
たぶん彼の置かれた環境には、救いようのない敵意が満ちていたんだろう。
人格の形成における愛情の必要性というものを痛感する。
2007.08.07 Tuesday
かきいれどき
かきいれどき
ある日文章を書いていて、ふと気が付いた。
ワープロというものは全く便利であり、考えなくても勝手に漢字にしてくれる。
それはまた便利なことなのだが、そこには考える間がない。
したがって間違った変換をされてしまっても、そのまま通り過ぎてしまうことが度々ある。
この「学習能力」というものも痛し痒しだ。
一度間違って変換してしまうとそれがずっと続くことになってしまうのだ。
だから、当たり前のことだが、不明な漢字は辞書を引くことが必要である。
最近気が付いたのは、「かきいれどき」という漢字だ。
何となく「掻き入れ時」と書いてしまっていたのだが、真っ赤なウソ。
正しいのは「書き入れ時」でした。
この意味はというと
取引を帳面に書いておくのだが、取引や商売が盛んな時は、これがどんどんと続く。
商売繁盛の時期は、帳面の書き込みもまた、多くなって行く。
だから「書き入れる」時なんですね。
今まで何回「掻き入れ時」と書いていたのかは分からないが、こりゃけっこう多そうだ。
まだまだ知らないことは多いですね。
2007.08.06 Monday
ロボット3等兵
ロボット三等兵
本箱の片隅から出てきた、昔懐かしいマンガの「復古版」
初版はなんと昭和三十二年。
貸本屋向けの単行本として書かれたものだ。
それが人気を呼び「少年クラブ」で連載されて有名になった。
主役のロボットは軍隊で最下級の「二等兵」よりも下の「三等兵」
早い話が軍隊や戦争を強烈に風刺した作品である。
作者の前谷惟光氏はやっぱり戦争帰りで、従軍時代は筆舌に尽くし切れないほどの悲惨さだったという。
昭和14年に22歳で兵隊に取られて、中国戦線に。
さらに、18年にはビルマ戦線に従軍、敗走してタイまで千キロもの行軍をしたという。
その体験がこのマンガの原動力になっている。
今読み返しても、なかなかに面白いのは、そんな理由があるのだろうか。
もうすぐ終戦記念日。
戦争の悲惨さだけは忘れてはならない。
しかしそれだけにとらわれて、「戦争を避けること」が善だと考えるのも、間違いである。
人類の長い歴史の中では、「みんな仲良く傷つかず平和に暮らしました」という時代はまだ訪れていない。
嫌なものを避けて過ごすという現在の風潮は、日本に災いをもたらすに違いない。
単純に平和を喜び感謝するのではなく、平和のために闘うことも必要である。
今年も暑い夏になりそうだ。
2007.08.04 Saturday
振り逃げ失敗
実況中継を見ていたわけではないので、ビデオで確認したんですが。
2日(木曜日)の阪神ヤクルト戦、最終回の幕切れは凄かったですね。
詳しい途中経過は省略するとして、9回表はヤクルト最後の攻撃です。
この回から登板の、阪神の守護神「藤川球児」だが調子はイマイチ。
得点は阪神が6対4と2点のリードで、後半は自慢の投手リレーJFKに繋ぐ。
久保田、ウイリアムスはそれぞれ1回を0点で抑え、最後のシメは藤川。
ところが連打を食らって、ノーアウト2,3塁の大ピンチ。
ワンアウトから内野ゴロの間に1点返されて、ツーアウトランナー3塁になる。
「あと一人」コールが甲子園にこだまするが、打者田中もさる者、必死で粘る。
カウント2ストライク、1ボールから藤川が投じた運命の第4球は外角のカーブ。
これがワンバウンドになって、ベース手前で跳ね、キャッチャー矢野が後逸してしまう。
これを見た3塁ランナー、ヤクルト福川がホームインして、ヤクルト同点に追いつく。
ところが、よく見ると主審は「空振り三振」の判定だ。
ということは捕手が後逸しているので、バッターは1塁に進めるが、これを踏むまではセーフにならない。
田中はボールだと勘違いしていて、その場に固まっている。
気が付いた田中が1塁に走り出すのと、気を取り直した球児が矢野に声を掛けるのはほぼ同時。
「ファースト」
ボールを拾った矢野が、ファーストベースで待ち受けるシーツに送球する。
これが楽々間に合って、振り逃げ失敗。
結局ヤクルトの得点はならず、阪神の逃げ切り勝ちでゲームセットだ。
僅か3秒で、地獄は天国に変わった。
藤川の談話がいい。
「アカンと思って、どないなっとんねんと思って…。ツイてますね。マジメにやってると、いいことあるね。(球団新の28セーブ目に)ラッキーッ!」
いやはや、やきもきさせましたが、これで気をよくしてロードも頼みますよ。
2007.08.03 Friday
一円パチンコ
一円パチンコ
世の中変わるもので、「一円パチンコ」が登場した。
まあパチンコなんかやったことが無いという方もいるでしょうから、簡単に説明しておきます。
通常のパチンコは「一玉4円」です。
これは「貸し玉」というもので、客はお店から「玉を借りて」いるわけです。
一般的なゲームの流れでいいますと、まず客は台を選びそこに座ります。
次に普通は台の左側にある機械にお札を入れます。
これは千円札でも良いし一万円札でもよろしい。
普通の台(CR機と言います)ではお札しか使えません。
次に、パチンコの台に付いている「玉貸」のボタンを押します。
すると台に500円分の「貸し玉」が出てきます。
この玉で遊技を行い、無くなればもう一度ボタンを押す。
残金が残っている時は、無くなるまで玉が出てきます。
もう止めようとか、台を替えようと思った時は、まだ余りがあれば「返却」のボタンを押します。
すると、店のシステムによって違いますが、返却口からカードまたはコインが出てきます。
止める時はこれを専用の機械に入れると、未遊技分の現金が払い戻されます。
別の台で遊戯する時には、その台の機械にこれを入れればいいわけです。
さて、普通の店では500円で125発のパチンコ玉が出てきます。
これがどのぐらいのものかと言いますと、台のデジタルを10回ほど回せることになります。
遊技時間はというと、台の種類にもよりますが、平均して2分から4分というところでしょうか。
仮に3分としますと、全く当たらなければ千円で6分ほど遊べることになります。
1万円では1時間余りということになるわけです。
(熱くなると、もっと早くなってしまいますが)
そこで大当たりになる確率はといいますと、100分の一以下という台もありますが、一般に多くあるのは300から350分の一です。
確率的には300回ほどデジタルを回せば、1回当たりが来ることになります。
例として確率が300分の一なら、1万5千円ぐらい費やせば1回大当たりするのですね。
これは期待値ですから、運のいい人は千円で当たりますし、悪い人は何万円つぎ込んでも当たりません。
さて、これが「1円パチンコ」ですと、当然つぎ込むお金は4分の一になります。
(もちろん時間は変わりませんが)
少ない資金で沢山楽しめる。
何か良いことずくめのようですが、当然悪い点もあります。
大当たりがじゃんじゃん続いて、玉がドカンと出た。
当たり前ですが、この出玉の価値も4分の一になります。
多くの客は、出玉を現金に交換します。
この時の金額も4分の一になるわけです。
いわゆる「ローリスク・ローリターン」のパチンコなのです。
ギャンブルの過熱化が社会問題になった時期もありました。
そういった面では、良い傾向だと言えるでしょう。
さて、そんな一円パチンコを先日初めて打ってきました。
いわゆる「甘パチ」という確率99分の一の台で打ちました。
紙幣を入れてボタンを押すと、玉が出るわ出るわ、溢れるほどです。
なんせ一度に500発ですから、下皿に溢れてきます。
したがって玉の持ちも4倍になり、長く打てます。
2千円で200回転ほどした後、目出度く大当たり。
その後も順調に当たって、気が付けばドル箱が5杯になりました。
この箱一杯の価値はというと、高い店では7千円ほどになります。
(これがもしあの店だったら、3万5千円か)
2時間半ほど楽しんで、交換することにしました。
玉をカウンターに空けると、おや、意外と少ない。
どうもこの店の大箱は、普通より小さいようです。
全部で6千400発ほど。
この原価はもちろん1発1円ですから6400円ですが、交換すると安くなります。
これが「交換率」というマジックで、これがあるからお店は玉を出しても損をしないのです。
結局換金は3800円になりました。
交換率は6割ほどになるわけです。
まあ、パチンコで儲けよう、なんて気はさらさらありませんから、充分楽しめて満足でした。
余りお金を使わなくても楽しめるので、これからは繁盛するんではないかなあ。
2007.08.02 Thursday
偏軒@沓谷
偏軒@沓谷
ラーメンチェーン店「偏軒」グループが店を構えて、もう10年になるだろうか。
ラーメン店というものは浮き沈みが激しく、安定した経営をするのは一軒だけでも、難しい。
それを複数で保ってゆくには相当の苦労がいることだと思う。
この「偏軒」も4店ほどの店を持っていたが、東静岡の一店は、残念ながら閉店してしまった。
しかし静岡市内では、今だに3件が営業を続けていて、市内ではトップのチェーン店であることに間違いはない。
今日はその中の「沓谷店」を尋ねてみました。
30度を超す猛暑の昼下がり、パチンコ店隣り合わせのお店に入ると、ボチボチの入りです。
入り口向かいが調理場になっていて、その前に7人ほどのカウンター席。
前には4人掛けのテーブル席が5組ほど並んでいる。
カウンターにはちょうど一席ずつ空けて、若い男性が3人座っている。
一番右端が空いているので、そこに座る。
すぐにお冷やとおしぼりが出される。
「醤油ラーメン(580円)」にしようと思っていたが、「ランチメニュー」が出ていたので、こちらに変更する。
セット内容は、醤油ラーメン、プラス、ライス(並)で650円だ。
後で考えると、70円でライスだけだから、余りお得なセットでもなかったですね。
お客はパラパラと入ってくる程度で、やはり夏場のラーメン店は苦戦ですね。
男性の一人客が4人掛けのテーブルに行きかけて
「お一人様は2人席でお願いします」と注意されていた。
店員は、女性一人が注文を受け、調理場では男性が一人だけ。
昼の書き入れ時に、たった二人で大丈夫なんだろうかと、心配するが、けっこう手際が良い。
二人がお互いに助け合って、配膳や調理もしていて、さすが手慣れたものだ。
さて、「ランチセット」が出てきた。
ライスは(並)とはっきり書いてあるだけに、しっかり一人前の量がある。
上に掛かっているのは「ごま塩」で、さすがにこれがないと食べきれない。
やっぱり漬物とか、小鉢あたりがないと、この量のライスは大変でしょう。
ラーメンのスープは出汁の利いた醤油味で、充分なコクがある。
脂っ気は少なく、意外とあっさりしている。
麺は半透明な細麺の縮れ麺で、つるつるしている。
具は大きめのチャーシュー1枚に、メンマとネギ。
「ホットペッパー」のクーポンで「煮たまご」{150円)をおまけに付けてもらった。
この煮たまごが、失礼ながら美味かった。
どういう具合なのか知らないが、半熟の黄身にしっかり味付けがされている。
これが不思議なことに「ご飯のおかず」にぴったり合うのだ。
これをご飯の上に載せて、一緒に食べると、たまりません。
ラーメンを一口啜ったあとで、ごま塩の掛かった白飯を食べ、スープで流し込む。
この炭水化物オンリーが、わびしくて美味しい。
最初は食べきれるかどうか心配だったが、なんとか完食しました。
こういう組み合わせもまた有りかなあ。
2007.08.01 Wednesday
高木@滝野川
(続き)
5時5分過ぎほどに店の明かりが点き、大きなのれんが掛けられた。
もちろん一番乗りでお店に入る。
店の向かって左側が調理場になっていて、それをぐるりと取り巻くカウンター。
右手は4人掛けのテーブル席が一列に並んでいる。
店はなかなか広く、昔風の建物の特徴なのか天井も高いのは、気持ちがよい。
その逆L字型カウンターの角から左に二番目を定席とする。
丈夫そうな4脚の椅子の脚が、内側に挟まっていて、それを持ち上げて椅子を取り出す。
店の奥にはお馴染みのテレビがあり、こちらからは右手前方になる。
店を切り盛りするのは40がらみの若主人で、注文を受けるのはたぶんバイトの若いお兄さん。
ご主人を挟んで私と反対の側には、白髪を刈り込んだ貫禄のある老人が目を光らせている。
おそらくこの人が引退した(かどうかは知りませんが)前のご主人だろう。
何せこの店は歴史が古い。
なんと創業は大正11年というから驚きだ。
さすがの東京でも、大正時代から続く居酒屋は珍しいだろう。
「瓶ビール(570円)お願いします」
お酒を出すのは、お兄さんの担当ではないらしく、奥のオバチャンに声を返す。
「銘柄は?」
キリンのラガーを選ぶ。
あとでよく見るとエビスがあったので、これにすれば良かったと少し後悔する。
さてつまみはもちろん、お目当ての「煮込み」(430円、半分220円)を注文する。
ちょうど目の前が煮込み鍋で、いい具合に肉が煮えている。
そこから肉を掬い、余分な汁を返して形を整える。
「煮込みです」
出された煮込みは、かなりの独創的なもの。
まず、肉は豚の大腸で、この切り方がユニークだ。
一片が5センチ、いやそれ以上の大きな真四角に切られていて、それがずらりと重なっている。
味付けは醤油味で、意外と薄めの味付けになっている。
一切れほうばると、ぐんにゃりと柔らかで、口の中で溶けてゆくかのようだ。
うん、これは珍しい煮込みですね。
遅れてバイトくんが鉢に盛られた薬味を持ってきた。
これは刻んだ玉葱で、スプーンが添えられている。
これを煮込みに掛けて食べると、玉葱で味がさっぱりとして、これがまたいい感じだ。
煮込みを食べ終えた汁にこれをぶっ込んで、最後のシメにしちゃいました。
続くつまみは、やはり看板にもある「焼きとん」(1本110円)をいただくことにする。
「なんこつの大、カシラ、アブラ、タレでお願いします」
ここの軟骨は、大と小があって、なんでも大がお勧めなんだそうだ。
若主人が焼きとんを焼きに掛かる。
かなり時間を掛けて、じっくりと焼いていく。
残念なのは、煙草を吸いながら作業をしていることだ。
仕事の合間に一服するのは、まあ目をつぶろう。
しかし焼き台に串を置いたままで、煙草に火を付けるのは、いただけない。
こういう雰囲気は、お店の中に蔓延する。
バイトくんも、仕事中というのに、客席の椅子に腰掛けて、テレビを見ながら、ペットボトルのドリンクを飲んでいた。
休憩するのはかまわないが、客に見えないところでやっていただきたいものだ。
さて、焼きとんが出てきた。
「大なんこつ」が良い。
これは食べ応えがある。
こういう部分の商品は、もつを大量かつ定期的に仕入れる店でないと、出せないんだろうな。
ビールが終わって、今度はこの店の名物である「牛乳割り」をいただくことにする。
これもまた珍しい組み合わせで、この店以外で見たことはない。
「牛乳割り」と告げると、若主人が焼酎を計量してバイトくんに渡す。
セット内容はまず空のコップ。
コップになみなみと注がれた焼酎(250円)に、ガラスの瓶入り牛乳200ミリリットル(170円)がセットだ。
これを自分で混ぜて、お好みの濃さで飲んでくださいというわけ。
さっそく半分ほどを入れて、牛乳割りの完成だ。
これは以外と飲みやすい。
タンパク質は胃壁を保護するので、健康にもよろしいのか。
噂によるとこの「牛乳割り」は口当たりも良く、飲みやすいので、飲み過ぎに注意という。
追加のつまみは「レバーにシロとネギ」
「ネギだけ塩でお願いします」
焼きかげんは上手く、材料もきちんとしている。
これで焼きとんが美味くないはずがない。
6時に近くなって、常連客が続々と押し掛けてきた。
開けっ放しの入り口からは、大通りを通る車の音がひっきりなしに聞こえる。
「ミルク割り」が、腰まで回らないうちに、そろそろ退散するとしようか。
お勘定は2080円也。
この煮込みはけっこう気に入りました。
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