2006.11.30 Thursday
駿河居酒屋 福助
駿河居酒屋 福助
静岡でも老舗の居酒屋である。
新聞に出ていた「特製もつ鍋」が美味しそうだったので、友人と待ち合わせて、店に入る。
６時前の店内は先客が一組のみ。
景気が回復したとはいえ、まだまだ最盛期の賑わいからはほど遠いようだ。
四人掛けのテーブル席に案内され、おしぼりが出される。
まずは中生ビールで乾杯。
店員がお盆に載せた５つの小鉢を差し出す。
ここのお通しはお好みで、その中から選ぶのだ。
中の一つに白子があったので、迷わずこれを取る。
他には「生じらす」や「まぐろすき身」などの、気の利いた品が並んでいる。
つまみは取りあえず「もつカレー煮」と、「芝エビ唐揚げ」を注文する。
ジョッキが空いたので、２杯目は日本酒にする。
友人は「ふぐのひれ酒」で、香りが高い冬の酒だ。
さてさて、いよいよ鍋にするか。
「もつ鍋」には普通のものと「特製もつ鍋」とがあり「特製」が値段高めになっている。
テーブルにガスこんろが出され、２人前の「特製もつ鍋」が乗せられた。
モツは生の牛もつだ。
にらやキャベツなどの野菜が盛りだくさんである。
段々に煮えてくると、店員さんが
「お嫌いでなければ、薬味を入れましょうか」という。
鍋の脇には鮮やかな、みじん切りの赤唐辛子に、スライスしたニンニクチップが置いてあった。
これは後で小皿に取る時に使うのかと思っていたが、初めに全部入れてしまうのだ。
かなりの量を鍋にドサッと入れてしまう。
グツグツとモツが美味しそうに煮えてきた。
お玉ですくって、モツにかぶりつく。
柔らかで、脂の加減がまた良い。
さすがに新鮮なモツを使っているようだ。
けっこう辛いのだが、これがまた食欲を刺激する。
汗をかきかき、鍋と格闘すること僅かに１０分ほど。
スープまで飲み干してしまい、あっという間に鍋は空っぽになってしまった。
これではシメも作れないか。
いやあ、「特製モツ鍋」美味かったですねえ。
2006.11.29 Wednesday
徳久利屋
一杯飲んだ後の、シメのラーメンは旨い。
ほろ酔い加減で、何か物足りない気分の帰り道
「ラーメン」の文字に誘われて、場末の店の暖簾をくぐる。
けっこう飲み食いしているのに、最後の一杯はするっと入ってしまう。
「ごちそうさま」
満足して家路につく。 （健康的には悪いんですけどね）
最近では、居酒屋でもラーメンを出すところが多くなった。
宮ヶ崎の「紀尾井」なんぞは、本職を凌ぐ旨さで、店の看板になっている程だ。
しかし、そこは居酒屋。酒と肴が売り物で、ラーメンはあくまでもおまけ。
普通の食堂と違って、ラーメンだけ食って帰るわけにはいかない。
営業も夜間だけの店が多く、気軽に行けないのが難点か。
そんなわけで、以前から気になっていたのに未訪問の居酒屋へ、
今回は常識の逆を行く「ラーメンを食べるために、酒を飲む」 暴挙に出た。
静岡市車町、御幸通りを進んだ左手の居酒屋「徳久利屋」。
赤い看板が懐かしい店で、看板にもラーメンの文字が並んでいる。
午後４時の開店で、４時半過ぎに暖簾をくぐると、何と初客でした。
５０前後の店主が黙々と仕込みをしている最中。
接待は年季の入った「お姉さん」
おでん鍋の前に案内されるが、困ったなあ、おでんはお腹にたまるし。
取りあえず「瓶ビール」 お通しに枝豆が出される。
チビリチビリやりながら、他の客が来ないか待つが、なかなか来ないね。
お酒を一本追加。ようやく一人、二人とやって来た頃には酔いも回る。
頃は良し。
「ラーメン」できますか？
これでもし
「すいません、ラーメンは８時からです」
なんて返されたらどうしようか。
良かった、出来ますって。
まず麺を茹でる鍋に湯を汲み、こんろに掛ける。
なるほどここから始めるのか。
スープはおでんのダシを利用。傍らの鍋から丼に汲み入れる。
ラーメンはオマケというが、どうしてどうして、湯切りの手さばきも手慣れてお見事。
あっさりとした醤油味で、脂気がほとんど無い。具はメンマにワカメ、ネギ千切りと海苔。
チャーシューが無いのはちょっと寂しいが、何せ３９０円の安さだからね。
細麺でスープとの相性も良い。
ダシが良く出ていますねえ。
このスープだけ頼んで、酒飲みたい気持ちだ。怒られるかな。
静岡おでんはダシ飲めませんが、東京では飲ませてくれるものね。
少し物足りない感じが良い、シンプルなラーメンでした。
（以前訪問した時のものです）
2006.11.28 Tuesday
五大丼、三大ライス
五大丼三大ライス
今から二十年前グルメ本の草分けとして有名な「東京Ｂ級グルメ」が発売された。
文春文庫ビジュアル版として続編がぞろぞろと出されたものだが、その中には私がバイブルとして参考にしている「ベストオブ・ザ・ラーメン」もあった。
記念すべきこのスーパーガイド本のトップを飾るのが、表題の「五大丼、三大ライス」だ。
「五大丼」は
天丼、うな丼、カツ丼、親子丼、牛丼。
「三大ライス」は
オムライス、カレーライス、ハヤシライス、である。
このハヤシライスが入っているところが、昔風でよろしい。
そう言えば一時期「懐かしのハヤシライス」がブームになったことがあった。
オリエンタルのＣＭでは「ハヤシもあるでよう」と一世風靡したが、最近ではどうだろうか。
ブームもすっかりと去り、ハヤシライスを出している店はもはやほとんどないのではないか。
この本には「本来のハヤシは甘すぎたりしつこかったりしない」と書いてある。
ということは当時（といっても二十年前だが）甘口のハヤシライスが多かったのだろうか。
そこで「幻のハヤシライス」として紹介しているのが、神田鍛冶町にあった洋食店「助六」
ここの「ハヤシライス」は凄い。
なんと真っ黒なのだ。
苦みの強いソースに、具は玉葱と豚バラに豚マメという、実にユニークなものだ。
どこかでこんなハヤシがあったら食べてみたいと思わせる一品だが、二十年前の幻、まあ無理でしょうね。
ところで、静岡にも甘くないハヤシがある。
それもなんとお蕎麦屋さんにあるのだ。
静岡市葵区馬場町にある「岩井屋」さんではなんと「ハヤシカツ丼」が食べられるのだ。
丼に乗ったカツにハヤシのソースが掛けられているという、ダブルの美味しさ。
この味は他では味わえませんね。
2006.11.27 Monday
エジソンの功績
エジソンの功績
エジソンと言えば「発明王」として有名だ。
白熱電球を初めとして、様々な発明をし、科学の発展に大きく貢献した。
エジソンは資産家の息子でもなく、これといった学歴もなく、知り合いに学者がいたのでもない。
しかし１９世紀後半の科学技術の多くの部分は、彼が先導して行ったのだ。
実はエジソンは実業家でもある。
単なる発明ではなく、システムとしての技術を開発していった。
世界で最初の電気会社を作った事でも有名なのです。
彼は直列であった接続を並列に替え、それによって送電のコストを減らすことに成功した。
また、送電時の電圧を上げた。
下げるのではなく、上げたことに注目したい。
高電圧にすることによって、送電時の電圧降下を減らすことができた。
これによって安定かつ安全に電力を供給するシステムが出来上がったのだ。
しかし天才も間違えることがある。
エジソンは「直流」にこだわりすぎたために、後発の「交流」に淘汰されることとなってしまった。
それにしても、現在の主要な科学技術は、開発されてからまだ１世紀ほどしか経っていない事に驚かされる。
エジソンが生まれたのは１８２６年。
そして、亡くなったのは１９３１年。
当時の人間としては長生きをしたと言えるのではないか。
享年が世界大恐慌のまっただ中であったのも、何かの因縁だろうか。
2006.11.26 Sunday
パンドラの箱
パンドラの箱
ギリシャ神話によると、地上の生物はみな神によって作られたものだという。
宇宙の主であるゼウスは、プロメテウスに生物の創造を命ずる。
プロメテウスと弟のエピメテウスは、大地の土くれを水で練って、魚と鳥と獣を作った。
最後に、神々の姿に似せて、人間を作った。
生物には、様々な能力を与えた。
魚には自由に水の中を泳ぐ能力。
鳥には大空を翔る羽。
気が付くと人間には、もう与えるものが残っていなかった。
そこでプロメテウスは、こっそりと太陽から火を盗んできて、これを人類に与えた。
これが元でプロメテウスは恐ろしい裁きを受けることになるのだ。
始め人類は男性だけだった。
そこへゼウスは女性を作り出し、地上へ送り出した。
この女性こそがパンドラだ。
エピメテウスの妻となったパンドラは、地上に降りる時、神々から贈り物の壺（一説では箱ともいわれている）を与えられていた。
決して開けてはならないと言われていたにもかかわらず、好奇心からパンドラは壺の蓋を開けてしまう。
壺の中からは黒い煙と共に、様々な不幸や悲しみが飛び出して、人間界に散らばってしまった。
（それまでは人間界には、病気や災難などが一切無かったのだ）
これが現在ある人間の苦しみや厄災の元になっているのだという。
しかし、壺の中に一つだけ残っていたものがある。
それこそが「希望」
異説によると、逆に、箱の中に入っていたものは善なるものであり、それがパンドラによって逃げてしまった。
しかし慌てて閉めたために、最後に残った希望だけは逃げていけなかった。
このような説もあるようです。
どちらかというとこの方がスマートだ。
まあ人類の苦悩と言うものも奥の深いものであります。
2006.11.25 Saturday
和幸支店
味幸支店＠葵区
静岡市葵区平和にある小さな店だ。
住宅街の間の小道を進んでゆくと、通りの角に店を発見。
もちろん駐車所どころか駐輪場所もない。
引き戸を開けると、左手には５脚ほどのカウンター、右手にはテーブル席が二組。
カウンターの端に腰掛け、メニューを見ると、いやかなりの品数だ。
ギョウザが有名らしく、「冷凍ギョウザ１０個４２０円、お得です」
という張り紙がある。
その一番にある「ラーメン」５２５円を注文する。
どうやらこの店の主力は出前らしく、１１時半だというのに早くも出前帰りの店員が入ってきた。
野菜炒めようのものにラップをかけ、岡持に入れている。
ラーメンはすぐに出てきた。
具はチャーシュー１枚にメンマ、半分の煮卵､ナルトにノリ。
珍しく、白ごまが散らしてある。
スープは正統派のあっさりした醤油味。
感じの良いしつこくない脂っ気がいい。
麺は細い透明な縮れ麺で、つるつるとした感じだ。
ここにもまた、昔ながらの伝統に忠実な、「ラーメン」が残っていた。
取り立てて驚かせるような特徴はないが、飽きない味。
毎日食べても飽きない味と言えよう。
たまにすっきりとこんなラーメンもいいなあ。
2006.11.24 Friday
名誉王トレントの決断
名誉王トレントの決断
ピアズ・アンソニイ 著 山田順子訳
アンソニイ 待望の「魔法の国ザンス」シリーズ第１７話である。
もう１７作になるのかと思うと、いささかの感動を覚える。
第１作の「カメレオンの呪文」から始まるファンタジーの世界も、長い年月を通して変わりつつあるようだ。
登場人物（いやキャラクターといった方が良いか）もどんどん膨れあがってきて、もはや名前を聞いただけでは、どんな奴だったのか分からなくなっている。
なんせ一年に１冊ぐらいの進行なので、なかなか記憶に残らないのだ。
この物語は「魔法の国」である「ザンス」でのお話だ。
登場するのは、人間、エルフ、ゴブリン、ハーピー、セントールなどなどの多種多様な生き物。
悪魔やドラゴンもぞろぞろ出てくる。
その中では「魔法使い級」の魔力を持つ人間が登場し、それが歴代の「ザンスの王」として君臨する。
話には、人間の国である「マンダニア」が度々出てきて、様々な皮肉の対象になっているのもご愛敬だ。
今回のあらすじは
ザンスでただ一人のハーピーとゴブリンのハーフの娘グローハが、理想の結婚相手を求めて旅に出るという話。
途中に様々な難関や怪物が登場して、一行を苦しめる。
物語の大きな位置を占めているのが「ダジャレ」だ。
といっても英語のダジャレなので、一部分かりにくい（いやかなり分かりにくい）
例えば、登場するトロールという怪物の名前が「パ」
くっつければ「パトロール」というダジャレだ。
これくらいだと日本の読者にも判るのだが、大部分は判ったようで判らない。
訳者の山田さんもそこら辺は熟知していて、上手く言い換えているのだが、さすがに限度はある。
でも、この訳は読みやすく、日本語としてかなりなじんでいる。
この大作の陰に翻訳者の大きな働きが隠されているのだろう。
ちなみに原題は「Ｈａｒｐｙ Ｔｈｙｍｅ」
日本語題にある「トレント」はザンスの元王位で、９６歳。
しかし「若返りの泉」の水を飲み、青年と化して、グローハの冒険を補佐する。
彼の「魔法の力」は生物を意のままに変身させる力である。
息をもつかせぬ展開で、５６０ページを一気に読み切ってしまった。
さすがアンソニイだなあ。
2006.11.23 Thursday
日本以外全部沈没
ニッポン以外全て沈没
昨日は、久しぶりに映画鑑賞。
筒井康隆原作の映画化で、もちろん「日本沈没」のパロディである。
まあ呆れるほどのＢ級映画で、バカバカしいのひと言に尽きる。
あらすじは、地球に大変動が起きて、日本以外の国が全て沈没してしまう。
外国から日本へと、大勢が押し寄せてくる。
なんと日本の人口は５倍へとふくれあがる。
受け入れ国である日本は大威張り。
中国の主席を相手に
「日本がやった戦争のつぐないは、どうしましょうか」
と嫌みをいうと、相手は
「いやけっこうです、全て水に流しました」
ロシアの大統領を相手に
「北方領土が沈んで、残念でしたね」
「いやあれは日本のものですから」
ハリウッドの大スターも、日本ではさっぱりで、ホームレスに落ちぶれる。
全編が日本人礼賛、外国人蔑視の、ある面ではとんでもない話である。
しかしながら、見ていると痛快になるのは、日本人のコンプレックスが陰にあるからだろう。
最後の最後に、「北の独裁国の首領さま」がゲリラで出てきて、日本の総理を人質に取るのだが、
ここら辺も馬鹿馬鹿しいドタバタに仕上げている。
最後には結局日本も沈没してしまうというオチだが、ここまでばからしいと思わず納得してしまうから不思議だ。
いやあ、Ｂ級もたまには良いもんですね。
2006.11.22 Wednesday
カレーうどんの午後
カレーうどんの午後
飲み過ぎて二日酔い、ということが昔良くあった。
さすがに最近は滅多に飲み過ぎるということはなく、ほどほどにたしなんでいるが、
学生時分はほとんど飲んだくれていた。
それでも昼ごろになれば自然と目は覚め、午後の授業には出ていこうという気になる。
そこで何を食べるのかというと、だいたい食欲がない。
これが朝飯であれば、学食の朝定食に納豆の一鉢でも付けて、安く豪勢にいけるのだが、あいにくとランチである。
そこで定番は「カレーうどん」ということになる。
ちょうど駅前に、立ち食いそばを多少高級にしたぐらいの蕎麦屋があった。
普段の昼食では「おばけそば」というタヌキとキツネを両方入れた蕎麦が好物だった。
しかし二日酔いの日は特別メニュー。
眠い目をこすりながら店に飛び込み、カレーうどんかそばを頼む。
さほど辛くもないうどんに、唐辛子をたっぷりかけてかき回す。
カレーうどんは熱い。
ドロドロの汁にまみれたうどんはなおさらである。
これをふうふういいながら、かき込んでいくと、次第に汗がにじんでくる。
最初は一本ずつたぐっていったのが、段々元気になって、終いにはずるずると啜り、汁まで飲み干してしまう。
なんで二日酔いのカレーが旨いのか分からないが、これでしゃきっとする。
学生時代の元気の元は、実はカレーうどんだったのかもしれない。
2006.11.21 Tuesday
予防注射
インフルエンザの予防注射を打ってもらうために、近所の内科医に行く。
９時過ぎに覗いてみると、満員で受付待ちの状態。
４０分ほどおいて行くと、待ち客は少なくなっていたので、受付をする。
先客は４人ほどだ。
ところが待っていると後から後からと、患者が入ってくるのだ。
それが全員優先で呼ばれてゆく。
どうも予約をして、時間潰してから来るようで、こちらはどんどん抜かされてゆく。
待てども待てども、自分の順番は来ない。
そんなわけで、順番を待つこと１時間半。
週刊朝日を４冊も熟読してしまった。
イライラしているとようやく呼ばれた。
注射を打って３分で終了。
なんだかなあ。
2006.11.20 Monday
養老乃瀧
学生時代、大学のすぐ近くに「養老乃瀧」というチェーン店があった。
貧乏学生ではあったが、酒はビール専門だった。
金がないなら飲まなきゃ良いのに。
いや、少なくとも倹約して、酒屋でビールを買って飲めば良いのに。
と思うでしょうが、酒屋でビールを買ってきて、下宿で飲むのは、運ぶ手間が掛かる。
冷蔵庫の中に冷えたビールが常時待機している、というほどのお金持ちではなく、気が向いた時に飲みたいのだ。
さらにいえば、飲み干した空き瓶を持ってゆくのも面倒だ。
というわけで、この養老乃瀧では常連の客になった。
何せ安かった。
特製の「養老ビール」大ビン（実はサッポロビール）が当時破格値の一本２００円。
店に入るや、マスターが栓を抜いてくれる。
つまみはこれも名物の「煮込み」２００円。
特製といっても本部で大量に作ったビニールパックを開けて、湯煎するだけ。
そこに豆腐を加えて出来上がりという、簡単なものだが、旨かった。
知らない客は、マスターに
「これ旨いねえ、どうやって作るの？」
「いやいやちょっと秘伝の出汁があってね、企業秘密です」
「仕込みに手間ひま掛けてるんですよ」
「なるほどねえ、旨いはずだ」
陰で笑っている私。
１５分ぐらいで１本目は空いてしまう。
だいたい２本目で、つまみが無くなる。
当時の予算は、一晩で千円。
この後は二コースに分かれる。
１５０円の「イカ焼き２本」と追加でビール。
これだと無難なところなんですが、だいたいの場合は
追加でビール２本、ということになる。
思えば昔から酒ばっかり飲んでいたなあ。
2006.11.19 Sunday
支那そば りょう
支那そば「りょう 」
北街道を下り、流通通りすぐそば、かつては「台菜」だったところに、できた店。
最初は「麺屋 りょう」だった。
看板が「黒コク 黒麺」という、炭を練り込んだ黒いラーメン。
いつの間にか店名が「支那そば りょう」に変わっていた。
同じ「りょう」なのだがオーソドックスなラーメンになったようだ。
店員も変わったとのことなので、出かけてみることにする。
まず、店の外、中を問わず、うんちくがここ狭しと書かれている。
アピールしたいのは、厳選した材料を使っていることらしい。
「いらっしゃいませ」
迎えてくれる女店員の威勢がいい。
調理場からも復唱が聞こえる。
カウンターに座り、店のお勧めらしい「りょうそば」７９０円を注文する。
ラーメンが６８０円で、割と高めの値段設定だ。
出てきました「りょうそば」は、こじんまりとした器に豪勢な具が乗っている。
なんと言っても特筆ものは、でっかい豚肉の固まり。
とろけるようにじっくりと煮込まれたもので、角煮とはひと味違う。
焙り叉焼もついているが、こちらの方にインパクトがある。
ゆで卵半分、メンマ、ノリ、貝割れ菜、具はてんこ盛りだ。
スープをいただく。
これもけっこうな味だ。
魚介系もそんなに出しゃばっていなく、ラーメンらしい味だ。
細麺も適度の歯応えで、良くまとまっている。
気になったのは、スープが少な目な点だ。
壁の張り紙には「替え玉１００円」とあるが、間違いなくスープが足りない。
足してくれるなら良いが、そのまま入れるんでは、かなり苦しいと言える。
勇気を持ってこんど体験してみようかな。
久しぶりにスープを飲み干してしまった。
これはウラを返しに行かなくては。
2006.11.18 Saturday
ボジョレ・ヌーボー
昨晩はボジョレ・ヌーボーで乾杯。
「ヴィノス山崎」特製の赤で、お供は「牛丼」
本来ならば高級なフランス料理を相棒に楽しみたいところなんだが
仕事の都合で仕方がないか。
まあ肉系だからチョイスは間違っていないんだろう。
僅かに炭酸気が残っていて、フレッシュな味わいだった。
さすがにボジョレらしく軽い、飲みやすさだった。
ボトルの栓はコルクではなく、プラスティックというのも、近代らしい。
というわけで、半分空いた。
残りは今晩のお楽しみに、と。
2006.11.17 Friday
セキュリティはなぜ破られるのか
セキュリティはなぜ破られるのか
（１０年使えるセキュリティの考え方）
岡嶋裕史 著
セキュリティという言葉を良く耳にする。
現代社会は様々な危険や危機に満ちあふれている。
インターネットを代表にする、機械文明の進歩は著しい。
しかし、便利になったのと同時に、新たな脅威が生まれてくる。
この本は「セキュリティ」という言葉に対して、正しい意味を分かりやすく解説してくれる。
曖昧なものに対しての、漠然とした危機感だけでは防御できないのだ。
本書の表題を上げてみる
資産があるから守らねばならない
リスクのコントロール
セキュリティを構築するしくみ
なぜセキュリティが破られるのか
破れないセキュリティシステムは作れるか
中でも印象に強いのは
システムの一番の弱点は「人間」だということ。
思わずうなりましたね。
まあ、資産がなければセキュリティは要らない、というので少しばかり安心しましたが。
2006.11.16 Thursday
うまい！
ＳＢＳラジオを何時も聞いているのだが
木曜日の朝の名物コーナーが「時事川柳」
私も良く作ったものだが、この時間帯はまだ未投稿だ。
今朝の一句に思わずうなってしまった。
チルドレン 待てば海路の 使い捨て
思わず手を打ちました。
「上手い！」
いやあ才能豊かな方はいるもんだ。
自分もこんな傑作が作れるように、早くなりたいものです。
2006.11.15 Wednesday
対数表
「対数表」といっても、なんの事か分からない方も多いだろう。
３０年ほど昔、まだ電卓が登場していない時代のことだった。
工学部の大学生は、実験のレポートを書くために、データーの計算が必修。
数多くのデーターを使って、沢山の計算をする必要があった。
算盤が得意な奴はここぞとばかりに、スラスラとやっているのだが、そんな学生は稀少で、ほとんど大多数は筆算でこなしていた。
３桁から４桁のかけ算やわり算が主で、かなりの手間が必要だ。
実は「計算尺」という、今ではどこを探しても見かけないウラワザがあったのだが、残念ながら精度が低い。
そこで強い味方が「対数表」
普通の学生はこれを使って計算をしていた。
私が使っていたのは「丸善」の奴で当時１００円程度の安さだったと思う。
薄い冊子で、初めから最後までずらっと数字が並んでいるだけのものだ。
これを使うと、かけ算やわり算が足し算、引き算に変わるので、かなり速く計算ができる。
細かい数字を探しながら一生懸命計算をこなしていた。
ところが時代というものは劇的に変動するもので、しばらくするとたいへんなライバルが現れた。
その名も「カシオミニ」
「答え一発」の名文句で脚光を浴びたこの電卓は、当時９８００円だった。
計算能力は６桁表示で、今から考えると、１００均の電卓にも性能が劣るものだが、凄かった。
対数表よりも遙かに早いし、使い勝手がよい。
ものぐさな自分は、別売りのアダプターと共にさっそく購入したのだった。
しかしこの新製品は、友人達の間をぐるぐると回って使われ、自分の手元にあることはまれだった。
まさに引っ張りだこの大人気で、持てはやされたものだ。
しかし、そこから僅か半年もすると、「関数電卓」なるものが増産され、様々な高性能機種が登場する。
いつの間にか「カシオミニ」は使われなくなるのだが、科学技術の進歩とは実に凄いものなのである。
2006.11.14 Tuesday
男は弱いよ
男は弱い生き物である。
生物の世界では一般にメスよりオスの方が弱い。
種族を守っていくのは、新しい生命を作り出すことのできるメス。
それに対してオスができるのは生殖の片棒を担ぐことだけだ。
カマキリなんぞは、交尾を済ませた用済みのオスは、バリバリと頭からメスに食べられてしまう。
強がって威張っているのは人間のオスだけなんだろう。
蜂なんか、普段はメスばっかりで、必要な時だけ使い捨てのオスが生まれるんだから、情けない。
何でこんな話を持ち出したのかというと、ニュースに出ている「中年男性の自殺」である。
生徒がいじめで自殺。
その弁明をした校長が、首つり自殺をしたという報道が出ていた。
少し前には、汚職や裏金で事情聴取を受けた責任者が自殺。
何かというと責任者の自殺事件が起き、それは全て男性だ。
一説によると、若者の自殺は男女の差が無く、年を経るにしたがって男性が多くなるとのこと。
女性は未練を残しながら自殺を企てるのに対して、男は何の未練もなく冥土に走る。
「母は強し」とよく言うけれど、本当にメスは強い。
全国の校長さんがた、逃げないでしっかりと責任を果たしてくださいね。
2006.11.12 Sunday
ニッポン・チャチャチャ
ニッポン チャチャチャ
おもちゃの チャチャチャ
「チョットだけよ」は 加藤チャ！
病気療養中の加藤茶さん、ご回復をお祈り申し上げます。
昨夜はテレビで久しぶりに感動してしまった。
女子バレーの対セルビアモンテネグロ戦である。
決勝リーグで後がない日本に対して、相手は全勝無敗のチームだ。
前評判も悪く、実際に２セットを立て続けに取られてしまう。
これはもう呆気無く負けてしまうのかと思ったが、ここから粘ること粘ること。
第３．４セットを連続で取り返し、決勝の最終セットも取ってしまった。
もう駄目だろうかと思うところから諦めずに頑張る姿勢は、まさに感動ものだ。
いやあ大したものですね。
選手ではもちろん、地元の杉山サッチャンを応援しています。
初めは監督の構想からメンバーを外れていたが、チャンスを得ると大活躍。
課題のブロックも大切なところで決めていたし、まさに中心選手としてチームを支えている。
会場の応援も素晴らしく一体感があった。
ほぼ９９％がニッポンの応援というのも、当たり前なのだが大きな力になったのだろう。
これをきっかけに、自分自身もスポーツをしなくちゃね。
2006.11.11 Saturday
ちゃーしゅうや武藏＠アピタ店
ちゃーしゅうや 武藏 アピタ静岡店
開店から一周年、何となく気が進まなかったのだが、初めての来店。
情報誌「ホットペッパー」に「ギョーザ１００円」券が付いていたので、ついでに持参。
アピタも開店当時の神通力は薄れたようで、店内はけっこう空いている。
１１時半という時間のせいなのか、まばらな入りのカウンターに座る。
店員のお姉さんの威勢が良く 、てきぱきしていて気持ちが良い。
余りに不自然な元気さは疲れるが、やはり活気がある方が美味しく感じられるだろう。
張り紙には「一周年記念でギョーザ１００円サービス中」とある。
（何だ、サービス券は要らないのか）
わざわざ切り抜いて持って来るんじゃなかった。
損したわけでは無いのだが、ちょっとがっかりする。
注文は「ラーメン 税込み６１９円」とギョウザ１００円
何故かギョウザは税込みで１００円なのだった。
ランチタイムのサービスで小さなライスが付く。
待つほどもなく、ラーメンとライスが登場。
ギョウザは半分ほど食べた時にやって来た。
できれば同時に出してくれると有り難いのだが、まあ良いか。
ラーメンはステンレスの皿の上に乗っている。
それほど大盛りのスープではないのだが、何か意味があるのか。
例によって胡椒を振り掛け、スープを一口。
魚介の出汁が濃厚に感じられる、熱いスープだ。
いかにも最近の流行最先端という感じでよろしい。
麺は中細で、いい具合にコシがある。
具は大ぶりのチャーシューにメンマ、珍しいナルトにノリとホウレン草。
チャーシューは看板にもしているように自信作のようだ。
そうこうしているうちに、段々お客が増えてきた。
ここのカウンターは荷物を置く場所がないので、買い物途中だと不便だ。
仕方なく隣のイスに置いていたが、幸いまだ空席はある。
ギョーザは小ぶりなものが６個。
通常３００円だから妥当なところだろうか。
ただ、けっこうニンニクが利いていて、人と会う時は注意が必要だ。
１０分で完食。いやはや良い面で期待を裏切られました。
次は「大盛り、３倍盛り無料」のつけ麺も狙ってみますか。
2006.11.10 Friday
すぐばれるようなやり方で変節してしまう人々
曾野綾子 著
週刊ポスト誌に連載の「昼寝するお化け 第７集」である。
曾野さんは 尊敬する日本人の一人であり、いつもながらのはっきりとした批判が心地よい。
ちなみに本題の「変節」とは「郵政民営化」でもめた、前回の衆議院選挙でのことである。
平然と変節する人を、私たちは無節操と言う。
郵政民営化で自民党に反対した議員が、党から公認をもらうためにあっさりと引っ込めた、という変節ぶりを差している。
ちょうど一年ほど前に書かれたもので、今考えてもその通りだと思う。
あれから一年が経ち、造反議員の自民復党が議論されているようだ。
忘れ去られてゆくことと、忘れてはならないこと
そして忘れてゆくべき定めのもの。
様々な流れの中で、日本という船は彷徨ってゆくのだろうか。
曾野さんのように、分かり易い言葉ではっきりとものを言える人物は少ない。
自らの利害関係を考えないで公共の立場に立つ。
これは難しいことなのだろう。
最近の汚職や談合など不正のニュースを聞く度に、流れぬ水は腐る事を痛感する。
2006.11.09 Thursday
Ｓ新聞の投書
静岡住まいなので当然「県民の新聞」Ｓ新聞を取っている。
そこに投書欄があり、毎日、いや週に４回ぐらいか読んでいる。
ある文章には共感し、別のものには反感を持ちながら、けっこう楽しんでいる。
たまには自ら投書してみたりもする。
面白いもので、気負って書いたものはボツになる確率が高い。
冷静に書いたものほど、文章が通るのだろう。
全体的に高齢の方が多く寄せている。
６０代から７０代の男性が多く、常連のような方もいる。
何度もお見かけする名前は、やはり覚えてしまう。
さて、その中にＡ氏という常連がいる。
何故覚えているかというと、肩書きが「作家」なのである。
ほとんど毎月１、２回は掲載されている。
この人の書く内容は、実にユニークだ。
とにかく物事を正面から見ない。
悪く言えばひねくれて見る典型だ。
今朝も乗っていたが、例のごとくで、自分の発想を誇っているようであった。
まあ、色んな人がいて色んな意見があるから面白いのだが、文章の専門家が安い謝礼目当てに、シロウトさんの活躍の場を荒らすのは、いかがなものかと、ふと感じた。
投稿する人の中には、一生懸命慣れないペンで書いた方もいるだろうに、会えなくボツにされたんでは可哀相になる。
作家なら作家らしく、きちんとした原稿で（といってもどんな作家かは知らないので困るが）勝負するのがスジなんじゃないだろうか。
あ、これ自分の原稿がボツにされたんで、ひがんでいるのじゃありませんよ。
2006.11.08 Wednesday
イレブンフーズ
取材拒否の店
まだまだ続くラーメンブーム。
ラーメン本は数多く出版され、
テレビでもランキングや特集などで、数多くの店が紹介されています。
美味しいと評判になり、マスコミに取り上げられる。
それを見た客が押し掛け、行列が出来る。
ますます有名になり、行列店。店主はカリスマとして祭り上げられる。
こんな流れが、サクセスストーリーでしょうか。
でも中には、頑なに自らのスタイルを守り通し、地元の固定客のみを相手に、独特のラーメンを供し続けてているお店もあるんです。
これ以上お客さんが来ると、味が変わるし、取材は煩わしい。
だから、テレビや雑誌の取材は一切お断り。
名付けて「マスコミ拒否の店」
「取材拒否なのに、何で知ってるんだ！」という鋭い突っ込みはさて置き
今回出かけましたのは、東京品川区にある「イレブンフーズ」です。
創業３０年。とんでもないインパクトのある、ラーメンだそうです。
品川駅から京浜急行で二駅、「新馬場」（しんばんば）で降ります。
東京は今日も３５度を超える炎天下。
汗をかきかき、探し歩く。
もちろん地図には無いし、看板も無し。
頼るのは番地のみの探索。
周りは 小さな町工場が点在する住宅街。
狭い路地の曲がり角から出てきた、場違いのサラリーマン二人連れ。
これだ！
早速出てきたあたりに直行。
ありました。間口二間ほどの小さな店。
脇には赤く書かれた看板の残骸が、無造作に置かれている。
この店、まるで宣伝しようと言う気は無いらしい。
入り口右隅には、何故か洗濯機。
実はこれでラーメンに乗せる具を作るんです。
何を処理するのか分かった方、相当のラーメン通であると認めます。
さて、お店は細長い造りで、左手に厨房、右手に逆Ｌ字形のカウンターが１０席。
正午の店内は満席状態で、行列は１名、待ち椅子はあるけど、立って待っている。
すかさず、後ろに並び、店内を伺うことにする。
「ごちそうさま」
手前の席を立つお客。
当然のように丼を上げ、おしぼりで後を拭いていく。
ポケットから財布を出すと、千円札をカウンター角のお盆に置き、そこにある小銭を取る。
何と、ここでは完全セルフサービスの支払いなのだ。
壁にはラーメン７００円、大盛り８００円、チャーシュー麺１０００円と書いてあるだけ。
何の説明もないのに、全員が忠実にシステムを守っていく。
客と主人の会話も皆無だが、常連客だけの店なのだ。
当然客層は男性のみ。
サラリーマンと工員が半々といった感じ、これ全部地元の人だね。
セルフのお冷やを取り空席に着く。
棚には輸入物の乾燥キクラゲがこれでもかと積まれている。
そう、先ほどの洗濯機はこれを戻すために、専用で使うのだという。
席に着くと、注文を聞かれたので、迷わずラーメン。
厨房内は、白髪頭の親父さんと、多分息子さんと思われる若い衆。
彼が大部分の作業をする。
ラーメンはある程度をまとめて作る。
このときは６杯分、プラスチックの丼を並べる。
見ると２種類あり、青く模様のないものが大盛り用になっている。
まず、醤油だれとぶつ切りの玉ねぎを入れていく。
麺を鍋に投入、この筋では有名な「酒井製麺」のストレート太麺だ。
丼にスープを注ぐ。
その寸胴は、脂と野菜の残骸がぐたぐたに浮かんでいる。
網で漉しながら入れるのだがすぐに詰まるので、何回も分けながら注ぐ。
仕上げには、表面に浮かんだ脂をすくい、チョンチョンと追加。
別にもう一つの寸胴があり、そこから使った分をスープ寸胴に入れる。
何か複雑な作り方だ。
茹で上がった麺を笊に取り、それぞれに分けていく。
まず並盛り分をすべてに分け、残りを大盛り分に追加する、割と几帳面なやり方だ。
親父さんは、そこにワカメを手で一掴み、キクラゲを一掴み、叉焼を二塊、海苔一枚。
チャーシュー麺にはきれい目に切られたものを、ドサドサッと乗せていく。まさにワイルド。
「はいラーメンです」
眼前に差し出された物を、有り難く押し頂く。
テーブルには、胡椒、豆板醤、おろしニンニク、練り唐辛子、すべて業務用の大瓶が並ぶ。
胡椒を振ってスープをいただく。
コッテリした、豚主体の醤油味。
家系のようなギトギト感はないのだが、チャーシューが凄い。
ちょうど端の所に当たったのだが、角煮と見間違うほどの大きさが２枚。
柔らかい煮豚で、脂コッテリ、コラーゲンいっぱい。
具のキクラゲは戻したまんまで、味付けもなし、これもデカい、笑っちゃいます。
食べ進んでいくと、玉ねぎがいいアクセントになっている。
けっこう辛目なのだが、コッテリスープの口直しには最適なのだ。
色々なラーメンがあるが、インパクトでいったら間違いなく上位に入りますね。
「ごちそうさま」
食べ終わった丼をさげ、かねて用意の小銭をお盆に置く。
店の前には、炎天下にもかかわらず、５人ほどの行列が並んでいました。
この店、何と朝８時からの営業だそうです。がんばってるなあ。
（以前訪問した時のものです）
2006.11.07 Tuesday
はんなり亭＠葵区
はんなり亭
かつては「カナキン亭」として親しまれていたが、現在は店名変更して「はんなり亭」
この店が静岡に出てきた時は、かなりの衝撃を受けたものだった。
それまでの静岡ラーメンにはなかった濃厚なスープと独特の煮卵。
瞬く間に評判となり、深夜まで多くの客を集めたものだった。
当時は「卵そば」が５００円だったと思う。
そう言えば最近行っていないなと思い付き、昼下がりのはんなり亭に赴く。
引き戸をくぐって店にはいると、客は４人ばかりで、全て中年のサラリーマン。
メニューを見ると「中華そば」が７００円となっている。
繁華街とはいえ高めの値段設定だ。
それを注文し、出てきたお冷やを口にすると、目の前の張り紙が目に付いた。
ランチタイムのサービスで、「炊き込み御飯」がラーメンプラス５０円だという。
そう言えばみんなラーメンの隣に御飯を置いている。
慌てて追加をすると、気持ち良く答えてくれた。
あとから来た客も私と同じように追加していたから、分かりにくいのかもしれない。
「炊き込み御飯」は「らー飯」という名前を付けていて、御飯をラーメンのスープで炊いたものだそうだ。
キノコや野菜などが入っていて、割と薄めの味付けになっている。
量は御飯茶碗に一杯で、ボリュームに満足できるものだ。
さて、ラーメンはというと、スープが熱々で良い味をだしている。
以前はもう少し脂っ気が多かったように思っていたが、割とさっぱり目になっている。
久しぶりだがなかなかにバランスの良いスープだ。
麺は細麺。残念ながら、かん水のにおいが残っていて、気になる。
私はそれほど嫌いではないので、問題ないのだが、嫌いな人はどうだろうか。
具はメンマにチャーシュー、ノリといった定番だ。
ここのラーメンを食べると、何となく本格派という感じがする。
これからも静岡のラーメン界を引っぱって行って欲しい名店だ。
2006.11.06 Monday
スズメの少子化、カラスのいじめ
スズメの少子化、カラスのいじめ
安西英明 著
身近にいる野鳥の代表であるスズメ。
知っているようで割と分かっていないことに気付かされました。
まず、スズメの寿命ってどのくらいだと思いますか？
私は知りませんでした。
答えは何と観察した平均寿命では、一年三ヶ月だそうです。
中には長生きするスズメもいるようなのですが、短命なんですね。
ではスズメの主食は何でしょうか？
これも意外だったのですが、草のタネなんだそうです。
しかし子育ての時期になると、ヒナのためにせっせと虫を捕る。
スズメは雄も抱卵するのだそうで、なかなかの家族愛です。
観測では一日３００回ほど虫を運ぶ親鳥もいて、まあたいへんな子育てですね。
そんなスズメですが、さすがに警戒心は強い。
そのせいもありけっこう観察はしにくいんだそうです。
そう言えばそばでじっくりと見た事ってあまり無いように思いますね。
春に渡ってくる鳥「ツバメ」ですが、これはスズメよりも体長は小さい。
両者を比較してみることはないので分かりませんでしたが、ツバメって本当に小さな鳥なんですね。
そんな小さな体で、長い距離を渡るのですから、自然も過酷な運命を与えたものです。
さて、鳥は一般に草を食べないんだそうです。
なぜなら「空を飛ぶ」というためには、体の軽量化が大切なのです。
草の主成分はセルロースです。
草食動物のウシで分かるように、それを消化して栄養素にするには、かなりの時間が掛かります。
消化している間は食物の分だけ重くなるので、空を飛ぶのには不向きになり危険。
したがって消化の早いえさを主食にするようになったということなんですね。
この本を読んでいると、自宅でできるバードウォッチングをやってみたくなります。
2006.11.05 Sunday
男と女
直木賞作家、というより私の中では「プロレスの味方」として尊敬している村松友視（漢字が出てこないので、失礼します）さん。
旧清水市の生まれなので、何となく親しみがある。
その村松氏が随筆の中で、男と女の違いについて述べていた。
チャンピオンと挑戦者が戦う。
連戦連勝で、腐敗の伝説を持ち、不動のチャンピオンと謳われた男が、若き挑戦者のパンチにノックアウトされる。
そのシーンを目にした時にどう感じるのかという話だが。
女性は今チャンピオンをノックアウトして新しいチャンピオンになった、若き男の勇姿をうっとりと眺める。
しかしほとんどの男達は、自らの栄光を粉々に打ち砕かれ、ノックアウトされたままキャンバスに這いつくばっている男の姿に、目が吸い寄せられてしまう。
どうやら男というものは、そう言う安っぽいというか分かり易いセンチメンタルさに感動するものなのだそうな。
ここのところ何となく賛同できる気がする。
とはいえそれが美しいかどうかはまた別の問題ですが。
同じ理由で、男性は朝日よりも夕陽を好むのだそうだ。
女性はこれから上ってゆく、活気のあるものに興味を示し、男性は逆に沈みゆくものに感傷をからめる。
いわゆる「男のロマン」なんでしょうかね。
2006.11.04 Saturday
判断力を高める推理パズル
「判断力を高める推理パズル」
鈴木清士著 講談社ブルーバックス
公務員試験の中の科目である「一般知能」
その中の過去問や、類似問題を集めたパズルだ。
職業がら、解法をじっくりと読みまくった。
感心する解法（失礼）がおおく、勉強になるなあ。
特に気に入ったのは、第４５問の「三角形ができる確率」
こんな問題である
１０�僂凌剖發�あり、任意に２点を取って三本に切断する。
このとき三本の針金で三角形ができる確率はどれだけか？
答えは四分の一なのだが、解法が素晴らしい。
これにはいたく感動いたしました。
興味のある方はぜひお薦めしたい一冊である。
そう言いながら、間違いを２点発見。
アナログ人間は葉書で投書しましたが、返事来るかなあ。
2006.11.03 Friday
うといぺんこ
今日は祝日。
神社では「七五三」の準備で忙しいようだ。
おまけに恒例の「大道芸ワールドカップ」
市内がざわついているのが感じられる。
神社の境内にも、露店が準備されている。
その垂れ幕に書いてある文句が
「うといぺんこ」
初めて見た時はあれっと思った。
気が付いて苦笑。
慣習なんですが、日本語って自由度が高いんですね。
この場合は読んだ言葉に意味が通じないので、良いんですが
別の意味になるものがあります。
一部愛好家の間では「たいこめ語」と呼ばれているらしいです。
有名なものの一つに
「米押しダルマ」があります。
関西地区では顰蹙モンですが、静岡は関東組だから、ま、いいか。
2006.11.02 Thursday
三陽＠横浜
東海道線を横浜で乗り換え、ひと駅で桜木町に着きます。
海岸方面に出ると、今は「みなとみらい」で賑わっていますが、今日の目標は反対側の野毛方面。
地下道「野毛ちかみち」をくぐり抜けた先５分ほどの場所、店の名は「三陽」です。
「いらっしゃいませ」
まず感じるのは、狭いの一言。
ウナギの寝床状態にその半分が厨房でカウンタ−が10席ほど並ぶ。
よせばいいのに、その後ろに無理矢理２人掛けのテ−ブルが２つ。
「ロイヤルボックス」と名付けられているのもご愛敬か。
しかしギリギリに配置されているので、後ろを通るたびに椅子をずらさなければならない。
カウンタ−の３番手に位置すると、
「お荷物下げましょうか」とおばさんの声。
入り口横につり下げ専用の場所があるのだ。
壁には色々なキャッチフレ−ズがぞろりと並ぶ。
曰く「楊貴妃も腰抜かすギャル（古いぞ）のアイドル、チンチンメン」７００円
「毛沢東もびっくりの（絶対嘘だ）ギョウザ」４００円
「男のロマン、ボ−ボ−メン（カレ−味だそうな）」８００円等々。
私ですか？もちろんチンチンメンです。
「ギョウザ焼きますか」
これも名物なんだけど、次ぎもあるからやめとこうか。
「半分も出来ますよ」
「いらないってば」
厨房では、ニンニクを炒める良い香りがする。お隣の注文した「ネギトリ」６００円らしい。
夜はつまみにこれもいいな。
カウンタ−の前には、水を注ぐ装置が一つづつあって、各自が自由に水を追加できるようになっている。
これは珍しいですね。
また、正面横には、折り畳み式の金具が付いており、ここにも荷物を提げられるようだ。
狭い場所を有効に使う工夫が、日本人らしいね。
「お待たせしました」
チンチンメン登場。
真っ赤な丼に透き通ったス−プ、麺は中太のストレ−ト。
ス−プは塩味で、言わば「激烈なタンメン」 ニンニクのにおいが強烈で、くらくらする。
玉葱、モヤシ、人参、ニラ、多めの豚肉を炒めた具がどっさり乗っている。
それにしてもニンニクが効いてます。辛いぐらいのぶち込み方で、こりゃ明日が大変だ。
店のオヤジは賑やかな奴で、しょっちゅう喋っている。
突然電話が掛かってきた。
なにやら恐縮しているようだ。電話を切るやいなや
「披露宴は、午前で終わるようにしてもらいたいな」
「それなら夜の営業が出来るのに」愚痴をこぼしている。
何でも、土曜日に知り合いの披露宴があり臨時休業したとか。
その時にたまたま、どこかの社長さんが来て、お休みなのは病気でもしたのかと、心配して掛けてきたそうな。
「そんなこと言ったって、無理ですよ」 （当たり前だ）
オヤジは凝りもせず、店の前を通る近所の娘に声を掛ける。
「どうしたの、マスク掛けて」
「へ−風邪かあ。夏の風邪は危ないよ」（どう危ないんだ！）
「気を付けなくちゃねえ」（もう引いてるんだって）
多分ダシにするんだろうが、昆布をまとめながら、喋りまくっている。
お客はみんな常連のようで、会話も味のうち、なのかもしれない。
味は、良かったですよ。ランチサ−ビスで小鉢のライスも付いてきました。
今度は「ラ−メン半チャ−ハンセット」サ−ビスで６００円を、狙ってみたいですね。
「男のロマン」も気になるしね。
（以前訪問した時のものです）
2006.11.01 Wednesday
温暖化ですね
いやあ何のかんのと言っているうちに、もう１１月ですよ。
１１月と言えばもう初冬、だというのにこの暖かさ、異や暑さは何なんでしょうね。
外を歩くと日差しが熱いくらいだ。
地球温暖化は叫ばれて久しいが、今年の１０月の平均気温は２、３度は高いのだそうな。
冬が暖かいのは良いが、ますます暑い夏になるのかと思うとうんざりする。
この「地球の温暖化」で大きな原因となっているのが「二酸化炭素」
いわゆる「温室効果ガス」だ。
これが何故温暖化をもたらすのかというと
地球には太陽から絶えずエネルギーが降り注いでいる。
これを地球が吸収して温度が上がる。
このままだと上がりっぱなしで高熱になってしまうのだが、そこは上手くできていて
地球も宇宙空間に向かって、「赤外線」という形でエネルギーを放出している。
吸収する量と、放出する量が同じであれば、地球の温度は上がらない。
しかしここで問題になるのが「温室効果ガス」
代表的なものが二酸化炭素で、これらは赤外線を吸収してしまう。
せっかく宇宙空間に放出されるべきものが、再吸収されてしまう。
よって、徐々に吸収量が増えてゆき、温暖化がはじまるということになる。
金星という惑星があるが、ここの大気は「二酸化炭素」が多く含まれていて、その温室効果で、かなり高温の星になっているのだ。
地球より太陽に近い、ということを割り引いても、その効果は大きい。
では二酸化炭素は何故増えるのかというと、言わずとしれた「化石燃料」による。
石油や石炭天然ガスなど、人類は地下に埋もれていた炭素をどんどん燃やして「二酸化炭素」を生産し続けている。
これは今後も続いていくから、ますます温暖化は進んでゆくことだろう。
次善の手段として、二酸化炭素を光合成で使ってくれる植物を大切にすることが望まれている。
未来の子孫のためにも、木を植えて、植物を育てることを進めてゆかないと、この地球はますますヒートアップしてしまうだろう。
