2008.02.09 Saturday
ボナンザVS勝負脳
ボナンザVS勝負脳
最強将棋ソフトは人間を超えるか
保木邦仁 渡辺明 著
著者の保木邦仁さんは、1975年生まれで東北大理学部卒。
個人で、将棋のソフト「ボナンザ」を開発し、2006年の世界コンピューター選手権で、初出場初優勝を飾る。
その改良版ソフトは、初めて公式戦で将棋のプロと対戦しました。
何しろ最強といわれる将棋ソフトを、一人で完成させたのですから凄いものです。
しかも本人の将棋の棋力は級位者クラスで、ルールを知っている程度というから驚いてしまいます。
彼のシステムは「全幅検索」
つまり可能な差し手をすべて調べてゆくという、まさにコンピューターの専門分野です。
では、それまでの将棋対局ソフトはどうであったかと言いますと、「選択的探索」でした。
というのもいくらコンピューターでも、読む手に限度があったからです。
将棋では一つの局面で、約80通りの差し手があります。
2手ですとこの累乗で6400通り。3手なら更に80倍に膨れあがります。
「全幅検索」はそのすべてを調べてゆくわけです。
そこで、選択的探索は、ゲームの戦略性を考慮してその差し手を狭めてゆく事により、効率的になるのです。
ただ、この方法にも欠点があって、絞り込みの時に、人間であれば気が付くような、重要な手を見逃すリスクも高くなります。
まあそこの辺りはどちらが良いとは、一概には言えませんね。
さて、将棋ソフトは当初、とても弱かったものです。
それが、開発の進行によって強くなり続けました。
現在では、条件によってはプロにも匹敵するほどの強さになっています。
そこで、2005年10月14日、こんな通達が出されました。
「公の場で許可無く将棋ソフトと対局することを禁じる」
これは日本将棋連盟から出された衝撃的な通達です。
それまでにチェスのソフトは人間を超えていました。
でも、囲碁や将棋では、まだまだ追いつけないと言われていました。
しかし急成長した「ボナンザ」の出現によって、事態は大きく動きました。
そして記念すべき、「ボナンザ」対「プロ棋士」の対決が行われたのです。
その相手に選ばれたのが、将棋界の若手ナンバーワンで、「竜王」というタイトルを持つ第一人者、渡辺明です。
1984年生まれと若い彼ですが、まさしく将棋棋士の頂点に立つ男です。
2007年3月にその対局は行われ、結果は渡辺竜王の勝利でした。
この公開対局は大きな話題となりました。
しかも途中まで、将棋ソフトが局面をリードしていたと言いますから、凄いものです。
結局は「人間」の勝ちとなったわけですが、ソフトが勝利するのも遠い未来ではなくなったようです。
将棋に興味のない方も多いかと思いますが、読み物としても面白いと感じました。
そういえば最近将棋を指していないなあ。
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