2007.08.29 Wednesday
善意と言うもの
尊敬する曾野綾子さんの本を読んでいたら、こんな下りがあった。
「悪意の人よりも、善意の人が怖い」
時として善意ほど恐ろしいものはない。
なぜかというと、悪意は拒否できるが、善意は拒否する理由がないからだ。
ローマ教皇であった、ヨハネパウロ二世が生前の話である。
病に冒されていて、足元もおぼつかない状態の教皇は、故郷のポーランドへ帰り、両親と兄弟の墓参りをした。
父母のお墓の前まで来た教皇は、目指すお墓の周辺をびっしりと囲む歓迎の人々に出迎えられた。
市長村長をはじめ一般の市民も、尊敬する教皇を一目見たくて駆けつけてきたのだ。
教皇が、本当に久しぶりに、長らくご無沙汰をしていた父母のお墓に辿り着いた。
教皇がそのお墓をじっと見つめた時、墓の後には子供たちの一団がいて、歌を歌ったのだった。
それは教皇を慰める慰霊の歌だった。
曾野さんはこれを「残酷な親切」と語っている。
死や親子の思いというものは、個人のものであり、二人だけの関係に返してあげたかった。
教皇にはお一人だけで、静かにご両親と対面させてあげたかった。
心の中で、懐かしい思い出を両親と語り明かして欲しかった。
重ねて言うが、この子供たちには何も落ち度はない。
教皇は子供たちが両親のために歌ってくれた、その優しさをお喜びになっただろうか。
話は替わるが、電車の中などで席を譲られて、固辞している方を見ることがある。
こんな時譲ろうとした人も、断った人も互いに気まずい雰囲気になる。
周りの目は「なんて意固地な人なんだろう」と拒絶した人を非難するのが大勢だろう。
しかし断った彼にも大きな理由はあるのだ。
散歩の時に出会う人みんなに明るく
「おはようございます」と声を掛ける人がいる。
ほとんどの人は
「おはようございます」と返事を返す。
さわやかな後味が残る。
でも、中には大切な考え事をしている人もいるのですね。
せっかく挨拶したのに、黙ったままなんて、なんてひどい人なんだろうと怒らないでください。
善意だからといって、すべてが正しいわけではないのです。
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